松本山雪筆墨馬図屏風 1双
更新日:2012年3月1日
「松本山雪 筆墨馬図屏風 」について
文化財の区分
松山市指定有形文化財(絵画)
指定(登録)年月日
昭和55年1月17日 指定
所在地及び所有者(管理者)
松山市余戸東2丁目 個人蔵
解説
松本山雪(~1676年)が松平定行(1587年~1668年)に従って松山に入ったのは寛永12年(1635年)のことといわれる。山雪は松山郊外の南土居に居を構えて藩主の画事をこなした。画題は山水、走獣、禅機図、楼閣図など幅広い作域を示し、狩野山雪と混同されるほどの力量を示した。彼の代表作は東京国立博物館、京都国立博物館にも所蔵されている。伊予では古来、明月の書、蔵澤の墨竹に並び、山雪の馬が珍重されてきた。後年松本家の菩提寺になった万福寺には「山雪のイガイガ馬」或いは「山雪のやせ馬」と呼ばれた杉戸絵が残されている。地元の人々は、杉戸の馬が夜に寺を抜け出して、周辺の田畑を荒らしたと伝えてきた。それほど画として村人に映ったのだろう。山雪は、奥羽地方へ馬を写生に出かけ、その生態を観察し尽したと伝えられる。この屏風は簡潔な水墨の描法ながら、馬の名手といわれるだけの風格をそなえている。
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