毘沙門堂の秘仏 1躯
更新日:2012年3月1日
「毘沙門堂 の秘仏」について
文化財の区分
松山市指定有形文化財(彫刻)
指定(登録)年月日
昭和43年10月 指定
所在地及び所有者(管理者)
松山市神浦 神浦地区
解説
秘仏と呼ばれるのは、中島・神浦にある西方山毘沙門堂の本尊で、毘沙門天像である。
この毘沙門天像は、忽那義範が洛北・鞍馬寺から迎えたといわれる。忽那義範は、忽那諸島に拠り、南北朝時代に宮方として活躍した在地勢力である。義範は、はじめ山口・柱島の地頭であったが、元弘3年(1333年)の元弘の役に後醍醐天皇に応じ、伊予本土における土居通増・得能通綱らと結んで喜多・越智両郡の幕府勢力打倒に奮戦、さらに長門探題・北条時直の軍を星岡に撃破したとされる。また、建武の新政ののちも義範は、暦応2年(1339年)、征西将軍として後醍醐天皇の皇子・懐良親王が忽那島に滞在の折には援助、伊予における宮方の統率者として活躍した。義範の没年は不明であるが、彼に関係した文書で正平11年(1356年)より後のものがなく、この時から遠くは隔たっていない時期であろうといわれている。
この毘沙門天像は4年毎に開帳され、住民の信仰を集めている。
お問い合わせ
文化財課(文化財保護担当)
〒790-0003 愛媛県松山市三番町六丁目6-1 第4別館2階
電話:089-948-6603