円明寺銅板納札 1枚
更新日:2012年3月1日
「円明寺銅板納札 」について
文化財の区分
松山市指定有形民俗文化財
指定(登録)年月日
昭和55年10月20日 指定
所在地及び所有者(管理者)
松山市和気町1丁目 円明寺
解説
四国遍路では、札所寺院の巡拝に際し、年月日・住所・氏名等を記した「納札」を納める。これを「札を打つ」という。現存は紙札であるが、古くは板札もあった。円明寺銅板納札は特異な例で、しかも江戸時代初期の慶安3年(1650年)のものであり、時代的にも古い完形品である。
奉納者は京樋口の平人家次で、伊勢国三宅郡出身である。彼は江戸日本橋材木町に住み、のち京都に移って明暦元年(1655年)6月8日死没した。西国、阪東秩父、六十六都廻国の後、最後に四国遍路に出ている。この銅板納札はその時のもので、同種の納札は、平泉中尊寺、長谷寺などに10余例、年代別では寛永5年(1628年)から慶安3年(1650年)まである。この銅板納札は、四国遍路納札では唯一のものであり、かつ遍路資料として貴重である。
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