越智家文書
更新日:2012年3月1日
「越智家文書」について
文化財の区分
松山市指定有形文化財(古文書)
指定(登録)年月日
昭和43年10月 指定
所在地及び所有者(管理者)
松山市小浜 個人蔵
解説
大洲藩領・小浜村最後の庄屋、越智家に保存伝承されている文書である。
この中では、江戸時代中期以降、中島最大の騒動である、大洲藩預かり領・小浜村民の騒動が詳しく描かれている。「小浜村御百姓共村出一件達書控」によると、小浜村は安永9年(1780年)に替地によって天領となり、大洲藩預かりとなったが、寛政元年(1789年)の春、小浜村惣百姓が幕府巡見使に対して、年貢の算定方法を検見から定免に変更するよう直訴した。直訴に問題はなかったが、事前に村役人に相談していなかったところに村役人と農民の対立があり、加えて他村の庄屋が預庄屋となっていたこと、大浦村と小浜村の村境争いなどが原因となって、9月19日から9日間の「村出」騒動に発展し、小浜村民は松山藩領におしかけた。結果は、僧侶と松山の庄屋が間に立ち、罪を問われることなく村境の裁決を約束させ、大洲藩・松山藩ともに表ざたにすることなく、小浜村民の勝利となった。
この小浜村村民騒動記を中心に、越智家文書には支配・土地・貢租・村政・村財政・戸口・海運・宗教など、当時の情勢が詳細に記帳されている。
お問い合わせ
文化財課(文化財保護担当)
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