長隆寺文書
更新日:2012年3月1日
「長隆寺文書」について
文化財の区分
松山市指定有形文化財(古文書)
指定(登録)年月日
昭和43年10月 指定
所在地及び所有者(管理者)
松山市中島大浦 長隆寺
解説
長隆寺文書は、古文書28通と、『長隆寺縁起』1巻(巻子本)からなる。
これらの古文献は鎌倉から江戸時代初期に及んでおり、元弘の変・建武の新政・南北朝の動乱期等を通じて瀬戸内海の雄者として活躍した忽那氏に関係しているものが多い。
古文書28通の中には、藤原兼平を地頭職に補任した元久2年(1205年)11月12日付の関東下知状や、兼平の後を継いだ忽那国重の地頭職補任、所領を安堵した承久3年(1221年)閏10月12日付の関東下知状がある。国重は承久の変(1221年)がおきると鎌倉幕府に応じ、河野氏討伐軍に加わって活躍している。
また、建武3年(1336年)6月29日付の足利直義の軍勢督促状は、建武の新政政府に対抗していた直義が忽那重清に決起を促したものなども含まれている。古文書28通のうち、元久2年(1205年)の関東下知状など8通は写しであるが、これらは重要文化財『忽那家文書』と同様の内容であり、欠如部分を補うものである。長隆寺文書は、忽那家文書とともに、中島の歴史を研究する上で貴重な文献である。
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