高等植物高等植物一覧へ

概要

 高等植物分科会は、愛媛植物研究会会員の松山市および隣接する今治市・東温市に在住する会員から、「まつやまレッドデータブック2002」(以下、2002年版)を担当した5名と新たに2名を加えた7名で組織されている。

 調査はまず旧松山市を対象としていた2002年版の掲載種に、文献調査によって、旧北条市および旧中島町で記録されている種のうち、愛媛県RDB種(愛媛県、2003)、環境省RDB種(環境省、2007)の掲載種および山本四郎(1978)で県内の分布量が[vr]種を追加し、それを調査対象種とした。

 現地調査は、2005年の合併によって新たに加わった旧北条市および旧中島町を重点調査範囲としたが、旧松山市においても消長の激しい人里の溜め池や水田などの湿性植物を中心に経年的かつ網羅的な調査を実施した。さらに2002年版で現状不明(DD)とした種については生育確認にも努めた。

2009年度末と2010年度末に高等植物分科会にて暫定ランクを決定し、2011年12月にランクを決定し、2012年2月にランクの微調整を行い最終的に2012年版(改訂版)として333種を確定した。種数だけの比較では、絶滅(EX)~準絶滅危惧(NT)まではすべて増加しており、情報不足(DD)が減少している。ランクの区分けを以下の表に示す。

  2002年 2012年 増減
絶滅(EX)、野生絶滅(EW) 30種 32種 +2種
絶滅危惧ⅠA類(CR) 30種 55種 +25種
絶滅危惧ⅠB類(EN) 44種 81種 +37種
絶滅危惧Ⅱ類(VU) 37種 46種 +9種
準絶滅危惧(NT) 5種 19種 +14種
現状不明(DD) 139種 100種 ‐39種
合計 285種 333種 +48種

ランクの変更 種数
新たに絶滅(EX)となった種 8種
絶滅(EX)、野生絶滅(EW)から下位に変更 6種
絶滅危険性が増加した種 75種
絶滅危険性が減少した種 36種
ランクの変更がない種 171種
新たに情報不足(DD)とした種 18種
情報不足(DD)のままの種 80種
新規にRDBに追加された種 51種
情報不足(DD)から変更された種 58種
今回のRDBで削除された種 3種

新たに絶滅(EX)とした種:8種
クモノスシダ、コタニワタリ、サンショウモ、コウホネ、タコノアシ、ヒナノカンザシ、ミミカキグサ、ホザキノミミカキグサである。

新たに追加された種:51種
新たに追加された種の一部は合併による広域化により新たに追加された種であるが、旧松山市において溜め池・水路の改修など人為的影響によって減少した種や外来水草の繁茂による被圧で減少した種も多く含まれている。

絶滅(EX)から下位のランクに変更した種:6種
これは合併によって新たに加わった地域で自生地が確認された種あるいは自生の可能性があるとして情報不足(DD)に変更した種および旧松山市内で新たに自生が確認された種であり、ミズワラビ、ナガサキシダ、タチハコベ、イヌノフグリ、アサザ、ノハナショウブである。

上位のランクに変更した種(絶滅危険性が増加した種):75種
新たに絶滅とした8種を含めて75種についてランクを上位に変更した。このうち58種は2002年版では情報不足(DD)としたものであり、DD種のうち52種についてはその後の調査で自生が確認されたことから絶滅危険性を評価し、残りの5種については絶滅と判断した。 
その他の主な上位ランクへの変更種はオグラノフサモ(EN→CR)、サワゼリ(EN→CR)、カワヂシャ(NT→VU)、ウスバヒョウタンボク(VU→EN)、セキショウモ(VU→EN)、ヒロハノイヌノヒゲ(EN→CR)、ニッポンイヌノヒゲ(VU→EN)、スズメノコビエ(VU→EN)、ナガミノオニシバ(NT→VU)、シオクグ(VU→EN)、イガクサ(EN→CR)、ホタルイ(VU→EN)、シンジュガヤ(EN→CR)、クモラン(VU→EN)である。

絶滅(EX)以外のランクから下位に変更した種(絶滅危険性が減少した種):33種
これらの多くは合併により高縄山など山岳と中島を始めとする島しょ部で新たに多くの生育地が確認されたことによるランクの変更である。絶滅危険性が下位に変更されても旧松山市内での危険性は継続しているものと考えられる。

新たに情報不足(DD)とした種:18種
2002年版で絶滅(EX)とし、今回、情報不足(DD)とした種はタチハコベとアサザの2種であり、2002年版では未掲載で今回、新たに情報不足(DD)とした種は18種である。これらの多くは溜め池など湿地環境に生育する植物で近年、生育確認地が消失して現状が不明となった種である。

情報不足(DD)種:100種
2002年版では情報不足(DD)種は139種であったが、今回の調査によって100種と種数が減少した。このうち80種については前回に引き続いての情報不足(DD)であった。これらの情報不足(DD)種の多くは、今後とも確認調査を継続したとしても現存を確認できる可能性が極めて低く、次回の改訂ではEXへ移行することも検討しなくてはならない。そうであれば次回改訂ではEX種が一挙に増加する事態も覚悟しなければならないだろう。

種の解説について
 学名は、シダ植物については中池(1992)を、他の植物群は原則として米倉浩司・梶田忠(2003-)「BGPlants 和名-学名インデックス」(YList)を使用した。科の配列は環境省(1994)に従った。

(執筆者:松井 宏光)

高等植物一覧

和名 科名 RDBランク
マツバラン マツバラン科 絶滅(EX)
ミズスギ ヒカゲノカズラ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
オオバシナミズニラ ミズニラ科 絶滅危惧ⅠA類(CR))
アカハナワラビ ハナヤスリ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
ナツノハナワラビ ハナヤスリ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
コハナヤスリ ハナヤスリ科 情報不足(DD)
ハコネシダ ホウライシダ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
クジャクシダ ホウライシダ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ヒメウラジロ ホウライシダ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
エビガラシダ ホウライシダ科 絶滅危惧ⅠA類(CR))
フジシダ コバノイシカグマ科 情報不足(DD)
カラクサシダ ホウライシダ科 情報不足(DD)
ミズワラビ ホウライシダ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
ハコネシケチシダ オシダ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
メヤブソテツ オシダ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ミヤコヤブソテツ オシダ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
オオヒメワラビ イワデンダ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ヒカゲワラビ イワデンダ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ウスバミヤマノコギリシダ イワデンダ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
シロヤマシダ イワデンダ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ミサキカグマ オシダ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
ナガサキシダ オシダ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
ナンゴクナライシダ オシダ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ホソバショリマ メシダ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
カタイノデ オシダ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ミドリヒメワラビ ヒメシダ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
クルマシダ チャセンシダ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
クモノスシダ チャセンシダ科 絶滅(EX)
コタニワタリ チャセンシダ科 絶滅(EX)
アオネカズラ ウラボシ科 情報不足(DD)
サジラン ウラボシ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
オシャグジデンダ ウラボシ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ビロードシダ ウラボシ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
デンジソウ デンジソウ科 絶滅(EX)
アカウキクサ アカウキクサ科 絶滅(EX)
サンショウモ サンショウモ科 絶滅(EX)
カシワ ブナ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
コバノチョウセンエノキ ニレ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
カカツガユ クワ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ヤナギイチゴ イラクサ科 情報不足(DD)
オオバヤドリギ ヤドリギ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
マツグミ ヤドリギ科 情報不足(DD)
ミヤマツチトリモチ ツチトリモチ科 情報不足(DD)
ヌカボタデ タデ科 情報不足(DD)
サイコクヌカボ タデ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
サクラタデ タデ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
アキノミチヤナギ タデ科 準絶滅危惧(NT)
コギシギシ タデ科 絶滅危惧ⅠB(EN)
マルミノヤマゴボウ ヤマゴボウ科 絶滅危惧IB類(EN)
フシグロセンノウ ナデシコ科 絶滅危惧IB類(EN)
タチハコベ ナデシコ科 情報不足(DD)
ホソバノハマアカザ アカザ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
マルバアカザ アカザ科 情報不足(DD)
イワアカザ アカザ科 情報不足(DD)
イソホウキギ アカザ科 準絶滅危惧(NT)
マツナ アカザ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
タンナトリカブト キンポウゲ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
シコクハンショウヅル キンポウゲ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
コバノボタンヅル キンポウゲ科 情報不足(DD)
トリガタハンショウヅル キンポウゲ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
セリバオウレン キンポウゲ科 情報不足(DD)
オキナグサ キンポウゲ科 絶滅(EX)
バイカイカリソウ メギ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
コウホネ スイレン科 絶滅(EX)
マツモ マツモ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ハンゲショウ ドクダミ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
キビヒトリシズカ センリョウ科 情報不足(DD)
クロフネサイシン ウマノスズクサ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
シマサルナシ マタタビ科 絶滅危惧類ⅠB(EN)
アゼオトギリ オトギリソウ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
コケオトギリ オトギリソウ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
イシモチソウ モウセンゴケ科 絶滅危惧IA類(CR)
モウセンゴケ モウセンゴケ科 情報不足(DD)
ヤマブキソウ ケシ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ヤマキケマン ケシ科 情報不足(DD)
シロイヌナズナ アブラナ科 情報不足(DD)
ハマハタザオ アブラナ科 情報不足(DD)
イヌナズナ アブラナ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
コイヌガラシ アブラナ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ミツバベンケイソウ ベンケイソウ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
タコノアシ ユキノシタ科 絶滅(EX)
ヤブサンザシ ユキノシタ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ヒメヘビイチゴ バラ科 情報不足(DD)
テリハキンバイ バラ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ヤマイバラ バラ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ワレモコウ バラ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
コバナワレモコウ バラ科 準絶滅危惧(NT)
イブキシモツケ バラ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ハマナタマメ マメ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
カワラケツメイ マメ科 絶滅危惧IB類(EN)
ユクノキ マメ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
タヌキマメ マメ科 絶絶滅危惧ⅠB類(EN)
シバハギ マメ科 絶危惧ⅠB類(EN)
ヒメノハギ マメ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
イヌハギ マメ科 情報不足(DD)
クララ マメ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
オオバクサフジ マメ科 情報不足(DD)
ハマビシ ハマビシ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
イワタイゲキ トウダイグサ科 情報不足(DD)
ヒナノカンザシ ヒメハギ科 絶滅(EX)
ヤマビワ アワブキ科 情報不足(DD)
オオツルウメモドキ ニシキギ科 情報不足(DD)
オオクマヤナギ クロウメモドキ科 情報不足(DD)
ラセンソウ シナノキ科 情報不足(DD)
マメグミ グミ科 情報不足(DD)
アケボノスミレ スミレ科 情報不足(DD)
ゲンジスミレ スミレ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
ゴキヅル ウリ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
エゾミソハギ ミソハギ科 絶滅危惧ⅠB(EN)
ミズマツバ ミソハギ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
オグラノフサモ アリノトウグサ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
ハナビゼリ セリ科 情報不足(DD)
シャク セリ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ミシマサイコ セリ科 情報不足(DD)
ハマゼリ セリ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
カワラボウフウ セリ科 絶滅危惧IA類(CR)
ムカゴニンジン セリ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
サワゼリ セリ科 絶滅危惧IA類(CR)
ギンリョウソウモドキ シャクジョウソウ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
マルバノイチヤクソウ イチヤクソウ科 情報不足(DD)
ヒカゲツツジ ツツジ科 絶滅危惧IB類(EN)
シコクカッコソウ サクラソウ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ハマサジ イソマツ科 準絶滅危惧(NT)
サワフタギ ハイノキ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
アイナエ マチン科 情報不足(DD)
イヌセンブリ キキョウ科 絶滅危惧IA類(CR)
センブリ リンドウ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
シノノメソウ リンドウ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
ガガブタ ミツガシワ科 絶滅(EX)
アサザ ミツガシワ科 情報不足(DD)
ツルガシワ ガガイモ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
コカモメヅル ガガイモ科 情報不足(DD)
タチカモメヅル ガガイモ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
スズサイコ ガガイモ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
ジュズネノキ アカネ科 絶滅危惧ⅠA(CR)
ホソバノヨツバムグラ アカネ科 情報不足(DD)
イナモリソウ アカネ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
オオキヌタソウ アカネ科 準絶滅危惧(NT)
マメダオシ ヒルガオ科 絶滅(EX)
ハマネナシカズラ ヒルガオ科 絶滅(EX)
ホタルカズラ ムラサキ科 準絶滅危惧(NT)
コムラサキ クマツヅラ科 絶滅(EX)
カワミドリ シソ科 絶滅危惧IB類(EN)
ジュウニヒトエ シソ科 絶滅危惧IB類(EN)
タニジャコウソウ シソ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
マネキグサ シソ科 情報不足(DD)
キセワタ シソ科 絶滅危惧IB類(EN)
シロネ シソ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
エゾシロネ シソ科 情報不足(DD)
スズコウジュ シソ科 情報不足(DD)
ミゾコウジュ シソ科 準絶滅危惧(NT)
コナミキ シソ科 絶滅(EX)
ケミヤマナミキ シソ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ナミキソウ シソ科 情報不足(DD)
イガホオズキ ナス科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
アオホオズキ ナス科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ヤマホロシ ナス科 情報不足(DD)
ゴマクサ ゴマノハグサ科 絶滅(EX)
サワトウガラシ ゴマノハグサ科 準絶滅危惧(NT)
アブノメ ゴマノハグサ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
キクモ ゴマノハグサ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ウンラン ゴマノハグサ科 絶滅(EX)
ヒメトラノオ ゴマノハグサ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
オオヒナノウスツボ ゴマノハグサ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ヒキヨモギ ゴマノハグサ科 絶滅危惧IB類(EN)
イヌノフグリ ゴマノハグサ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
カワヂシャ ゴマノハグサ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ハマウツボ ハマウツボ科 絶滅危惧IA類(CR)
キヨスミウツボ ゴマノハグサ科 情報不足(DD)
ミミカキグサ タヌキモ科 絶滅(EX)
ホザキノミミカキグサ タヌキモ科 絶滅(EX)
イヌタヌキモ タヌキモ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ウスバヒョウタンボク スイカズラ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
キダチニンドウ スイカズラ科 情報不足(DD)
ヤマヒョウタンボク スイカズラ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
オミナエシ オミナエシ科 絶滅危惧IB類(EN)
カノコソウ オミナエシ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ソバナ キキョウ科 情報不足(DD)
サワギキョウ キキョウ科 絶滅(EX)
キキョウ キキョウ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
モミジハグマ キク科 情報不足(DD)
カワラハハコ キク科 情報不足(DD)
フクド キク科 情報不足(DD)
ウラギク キク科 絶滅危惧IB類(EN)
オケラ キク科 絶滅危惧IB類(EN)
センダングサ キク科 情報不足(DD)
タウコギ キク科 情報不足(DD)
キセルアザミ キク科 絶滅(EX)
イズハハコ キク科 情報不足(DD)
イヨアブラギク キク科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ウスベニニガナ キク科 準絶滅危惧(NT)
アキノハハコグサ キク科 情報不足(DD)
ヤナギタンポポ キク科 情報不足(DD)
スイラン キク科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
オグルマ キク科 情報不足(DD)
カセンソウ キク科 情報不足(DD)
タカサゴソウ キク科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
ノニガナ キク科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ハマニガナ キク科 絶滅危惧IB類(EN)
オオユウガギク キク科 情報不足(DD)
カシワバハグマ キク科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ヒメヒゴタイ キク科 情報不足(DD)
サワオグルマ キク科 情報不足(DD)
タムラソウ キク科 情報不足(DD)
キクバヤマボクチ キク科 情報不足(DD)
オヤマボクチ キク科 情報不足(DD)
カンサイタンポポ キク科 情報不足(DD)
ツクシタンポポ キク科 情報不足(DD)
ネコノシタ キク科 絶滅(EX)
オナモミ キク科 情報不足(DD)
スブタ トチカガミ科 情報不足(DD)
ヤマトウミヒルモ トチカガミ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
クロモ トチカガミ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ミズオオバコ トチカガミ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
セキショウモ トチカガミ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
シバナ ホロムイソウ科 絶滅(EX)
コバノヒルムシロ ヒルムシロ科 絶滅(EX)
ヒルムシロ ヒルムシロ科 準絶滅危惧(NT)
フトヒルムシロ ヒルムシロ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
センニンモ ヒルムシロ科 準絶滅危惧(NT)
ヤナギモ ヒルムシロ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
イトモ ヒルムシロ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
コアマモ アマモ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ムサシモ イバラモ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
ホッスモ イバラモ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
サガミトリゲモ イバラモ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
イトトリゲモ イバラモ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
イバラモ イバラモ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
トリゲモ イバラモ科 準絶滅危惧(NT)
オオトリゲモ イバラモ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
アマナ ユリ科 情報不足(DD)
アワコバイモ ユリ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ユウスゲ ユリ科 絶滅(EX)
ヒメユリ ユリ科 絶滅危惧IB類(EN)
ミヤマナルコユリ ユリ科 情報不足(DD)
ヒメナベワリ ビャクブ科 情報不足(DD)
キンバイザサ キンバイザサ科 絶滅(EX)
コキンバイザサ キンバイザサ科 情報不足(DD)
ノハナショウブ アヤメ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
エヒメアヤメ アヤメ科 絶滅危惧IA類(CR)
ヒメコウガイゼキショウ イグサ科 情報不足(DD)
タチコウガイゼキショウ イグサ科 情報不足(DD)
アオコウガイゼキショウ イグサ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
ホソイ イグサ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ハリコウガイゼキショウ イグサ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
シロイヌノヒゲ ホシクサ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
オオホシクサ ホシクサ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ホシクサ ホシクサ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
イトイヌノヒゲ ホシクサ科 情報不足(DD)
ニッポンイヌノヒゲ ホシクサ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ヒロハノイヌノヒゲ ホシクサ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
コウヤザサ イネ科 情報不足(DD)
ヒメアブラススキ イネ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
カリマタガヤ イネ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
ウンヌケモドキ イネ科 情報不足(DD)
ウシノシッペイ イネ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ケカモノハシ イネ科 情報不足(DD)
カモノハシ イネ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
サヤヌカグサ イネ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
タチネズミガヤ イネ科 情報不足(DD)
スズメノコビエ イネ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
アイアシ イネ科 絶滅危惧類ⅠA(CR)
ウキシバ イネ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
モロコシガヤ イネ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
オニシバ イネ科 情報不足(DD)
ナガミノオニシバ イネ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
エヒメテンナンショウ サトイモ科 準絶滅危惧(NT)
オモゴウテンナンショウ サトイモ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ユキモチソウ サトイモ科 情報不足(DD)
ナンゴクウラシマソウ サトイモ科 準絶滅危惧(NT)
ウラシマソウ サトイモ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ヒンジモ ウキクサ科 絶滅(EX)
ナガエミクリ ミクリ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
コガマ ガマ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ハタガヤ カヤツリグサ科 準絶滅危惧(NT)
マツバスゲ カヤツリグサ科 情報不足(DD)
サナギスゲ カヤツリグサ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
サツマスゲ カヤツリグサ科 準絶滅危惧(NT)
タチスゲ カヤツリグサ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ケヒエスゲ(ケクサスゲ) カヤツリグサ科 情報不足(DD)
フサスゲ カヤツリグサ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
アブラシバ カヤツリグサ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
シオクグ カヤツリグサ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ヒトモトススキ(シシキリガヤ) カヤツリグサ科 情報不足(DD)
ヒメアオガヤツリ カヤツリグサ科 情報不足(DD)
セイタカハリイ カヤツリグサ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ヒメヒラテンツキ(ヒメテンツキ) カヤツリグサ科 準絶滅危惧(NT)
ノテンツキ カヤツリグサ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
アオテンツキ カヤツリグサ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ナガボテンツキ カヤツリグサ科 情報不足(DD)
ビロードテンツキ カヤツリグサ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
アゼテンツキ カヤツリグサ科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
ヤマイ カヤツリグサ科 準絶滅危惧(NT)
クロタマガヤツリ カヤツリグサ科 情報不足(DD)
ネビキグサ(アンペライ) カヤツリグサ科 情報不足(DD)
トラノハナヒゲ カヤツリグサ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
コイヌノハナヒゲ カヤツリグサ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
イガクサ カヤツリグサ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
イヌノハナヒゲ カヤツリグサ科 情報不足(DD)
ホタルイ カヤツリグサ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
マツカサススキ カヤツリグサ科 絶滅危惧IB類(EN)
ヒメカンガレイ カヤツリグサ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
エゾウキヤガラ(コウキヤガラ) カヤツリグサ科 情報不足(DD)
サンカクイ カヤツリグサ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
シンジュガヤ カヤツリグサ科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
コシンジュガヤ カヤツリグサ科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ケシンジュガヤ カヤツリグサ科 情報不足(DD)
マネキシンジュガヤ カヤツリグサ科 情報不足(DD)
ヒナラン ラン科 情報不足(DD)
シラン ラン科 絶滅(EX)
エビネ ラン科 準絶滅危惧(NT)
ナツエビネ ラン科 情報不足(DD)
キエビネ ラン科 情報不足(DD)
ギンラン ラン科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
キンラン ラン科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ササバギンラン ラン科 情報不足(DD)
クマガイソウ ラン科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
カキラン ラン科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
オニノヤガラ ラン科 情報不足(DD)
シュスラン ラン科 情報不足(DD)
イヨトンボ ラン科 絶滅(EX)
サギソウ ラン科 絶滅(EX)
ニラバラン ラン科 情報不足(DD)
フウラン ラン科 絶滅危惧ⅠA類(CR)
ジンバイソウ ラン科 情報不足(DD)
コバノトンボソウ ラン科 絶滅(EX)
トキソウ ラン科 絶滅(EX)
カヤラン ラン科 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
クモラン ラン科 絶滅危惧ⅠB類(EN)
ヒトツボクロ ラン科 情報不足(DD)
イイヌマムカゴ ラン科 情報不足(DD)
キバナノショウキラン ラン科 情報不足(DD)
ショウキラン ラン科 情報不足(DD)

参考文献

  • 1)岩槻邦男(1992 )日本の野生植物 シダ.311 pp.平凡社.
  • 2)長田武正(1989 )日本イネ科植物図譜.759 pp.平凡社.
  • 3)高知県牧野記念財団(2000 )高知県レッドデータブック植物編.422 pp.高知県.
  • 4)角野康郎(1994 )日本水草図鑑.178 pp.文一総合出版.
  • 5)環境庁(1994 )植物目録(修正版,分類系順).230 pp.環境庁自然保護局編集.環境庁.
  • 6)環境庁(2000 )改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物8 植物Ⅰ(維管束植物).660 pp.財団法人自然環境研究センター.
  • 7)星野卓二・正木智美・西本眞理子(2011 )日本カヤツリグサ科植物図譜.778 pp.平凡社.
  • 8)藤久正文・得居 修(1986 )米野々演習林の草本植物(3).愛媛大学農学部演習林報告第24 号:141 -150 .
  • 9)中池敏之(1992 )新日本植物誌シダ篇改訂増補版.868 pp.至文堂.
  • 10 )佐竹義輔・大井次三郎・他(1981 )日本の野生植物 草本Ⅲ.259 pp.平凡社.
  • 11 )佐竹義輔・大井次三郎・他(1982 )日本の野生植物 草本Ⅰ.305 pp.平凡社.
  • 12 )佐竹義輔・大井次三郎・他(1982 )日本の野生植物 草本Ⅱ.318 pp.平凡社.
  • 13 )佐竹義輔・原 寛・他(1989 )日本の野生植物 木本Ⅰ.321 pp.平凡社.
  • 14 )佐竹義輔・原 寛・他(1989 )日本の野生植物 木本Ⅱ.305 pp.平凡社.
  • 15 )清水建美(2001 )図説植物用語解説.323 pp.八坂社.
  • 16 )得居 修・藤久正文(1981 )米野々演習林の草本植物(1).愛媛大学農学部演習林報告第18 号:167 -178 .
  • 17 )得居 修・藤久正文(1982 )米野々演習林の草本植物(2).愛媛大学農学部演習林報告第19 号:103 -109 .
  • 18 )得居 修・坂上 実(1964 )米野々演習林樹木誌.愛媛大学農学部演習林報告第2号:27 -54 .
  • 19 )徳島県(2001 )徳島県の絶滅のおそれのある野生生物.438 pp.徳島県.
  • 20 )山本四郎(1988 )松山市植物総目録.松山市史料集第13 巻:1-53 .松山市.
  • 21 )山本四郎(1978 )愛媛県産植物の種類.217 pp.愛媛植物研究会.
  • 22 ) 米倉浩司・梶田忠(2003 -)「BG Plants和名−学名インデックス」(YList),http://bean.bio.chiba-u.jp/bgplants/ylist_main. html

用語解説

一年生草本
(いちねんせいそうほん)
一 年 草
(いちねんそう)
植物全体が発芽後、1年以内に開花・結実し、枯死する草本。
羽状複葉
(うじょうふくよう)
葉軸が伸びて3個以上の小葉をつける葉。小葉がさらに全裂して羽状複葉になる場合を2回羽状複葉という。
越年生草本
(えつねんせいそうほん) 
越 年 草
(えつねんそう)
一年草のうち、秋に発芽し越冬後、夏までに開花し結実する草本。
塊茎(かいけい) 地中にあって不定形に肥大化した地下茎。
開出毛(かいしゅつもう) 立った状態でつく毛。
花冠(かかん) がくより内側の花弁・おしべ・めしべなどをあわせたもの。
花序(かじょ) 花のついた枝全体と花のつき方をあわせていう。花序は果期には果序と呼ばれる。
花柱(かちゅう) めしべの一部で柱頭(めしべの先)と子房をつなぐ部分で、ふつうは柱状。
花被(かひ)
花被片(かひへん)
がく片と花弁をあわせて花被片といい、その全体を花被という。
花弁(かべん) 花冠を構成する一つ一つの部分。
帰化競合(きかきょうごう) 帰化植物と生育環境をめぐって競争すること。
旗弁(きべん) 蝶形花の花被片のうち上部にあるもの。
鋸歯(きょし) 葉の縁で鋸の歯のようなギザギザとなる部分。
合弁花(ごうべんか) 花弁が互いに合着した花。
互生(ごせい) 一つの節に1個の葉がつき、多くの場合は交互に茎の左右にでる。
根茎(こんけい) 地下茎のうち球茎、塊茎、鱗茎など特殊な地下茎以外の茎のこと。
根生(こんせい) あたかも地中の根から生じること。正確には地表付近の茎から出る。
散形花序
(さんけいかじょ)
多数の柄のある花が互生するが、下の花の柄はど長くなり全体で傘形になるような花のつき方。
痩果(そうか) 1枚の心皮からなり、1個の種子を含むもの。一見、果実そのものが種子のように見える。
総状花序
(そうじょうかじょ)
花柄の長さのほぼ等しい多数の花が花序の軸にほぼ均等につくもの。
束生(そうせい) きわめて接近した複数の節に葉が互いに近接して束になってつくこと。
小穂(しょうすい) イネ科・カヤツリグサ科・イグサ科に見られる花序で、長い花序軸に多数の無柄または短柄のある花をつける。
小葉(しょうよう) 複葉の場合の分裂した個々の葉を小葉という。
心形(しんけい) ハート形のこと、またはハート形の凹んだ部分を指す場合もある。
唇形花(しんけいか) 5数性の横向きの花冠で上下に2深裂し、2弁が上唇、3弁が下唇となる。
全縁(ぜんえん) 葉の縁が滑らかで鋸歯のないこと。
対生(たいせい) 一つの節に2個の葉が向かい合ってつくこと。
托葉(たくよう) 葉の基部付近の茎または葉柄に生じる葉身以外の葉に似た器官を一括していう。
多年草(たねんそう) 少なくとも地下部は2年以上生存し、成熟後はふつう2回以上、原則として毎年開花結実する草本。
蝶形花(ちょうけいか) マメ科のマメ亜科の花冠をいう。上側の花被片を旗弁、中ほどの花被片を翼弁、下側を竜骨弁という。
抽水性(ちゅうすいせい) 水面から上部に抜き出る性質。
抽水葉(ちゅうすいよう) 水面から上部に抜き出る葉。
沈水性(ちんすいせい) 葉や植物体が水中にある性質。
頭状花序
(とうじょうかじょ)
頭  花
(とうか)
花序の軸の先端に2個以上の無柄の花がつくもの。
被針形(ひしんけい) 平らで細長く先の尖った形。
複散形花序
(ふくさんけいかじょ)
散形花序が組み合わさった花のつき方。
仏炎苞(ぶつえんほう) テンナンショウ属などで見られるもので花序をおおう特異な大形の苞。
浮葉性(ふようせい) 水面に浮かぶ性質。
閉鎖花(へいさか) 花冠が発達しないか貧弱で開花しない花。多くの場合、同一の花の花粉によって受粉する。
胞子嚢(ほうしのう) シダ植物などで胞子を包む袋状の部分。
無性芽(むせいが) 親の植物体の一部が分離して新個体となる場合、分離する部分を一般に無性芽という。地上茎の腋芽が肥大したものはむかご(珠芽)といい、落下して新個体となる。
葉腋(ようえき) 葉の付け根の部分。
葉鞘(ようしょう) 葉の基部が平らになり、両端が重ね合わさったり、癒着して筒形になったもの。
離弁花(りべんか) 花弁が互いに離れている花。
鱗片葉(りんぺんよう) 普通より著しく小型となった葉。