ヤマトウミヒルモ

科名:トチカガミ科
地方名:ニッポンウミヒルモ
学名:Halophila nipponica
松山市カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
環境省カテゴリー:
レッドデータブックまつやま2012掲載ページ:ページ
執筆者:松井 宏光
撮影者:
種の特徴
砂地の海底に生育する多年生草本。葉が海中に直立し、茎は細長く砂地中を這い、茎の節から海中に葉をのばす。葉は長さ2㎝前後、幅1㎝前後で、楕円形で黄緑色から緑色。葉柄は細長く白色。葉身の質は薄く、細胞層は1~数層、楕円形で長さ18 ~ 5 ㎜、幅10㎜程度。雌雄異株。
分布市内
興居島。
分布市外
本州(関東、能登以西)・四国・九州。
生息状況
興居島の自生地は、大潮の干潮時にかろうじて露出する程度の砂地の海底にコアマモやアマモに混じって群生している。海砂採取など海底の浚渫によって、容易に破壊される危険性がある。興居島以外にも市内の島しょ部海底に生育している可能性もあるが、調査が容易でないことから詳細は不明である。
減少の要因
海岸埋め立て、海底浚渫、護岸工事。
特記事項
以前はウミヒルモと呼ばれていたが、最近の分類によって、ウミヒルモが多種類に細分され、おもに日本近海のものはヤマトウミヒルモ、鹿児島以南のものはウミヒルモ(H. ovalis)とされた。前回はウミヒルモとして記載したが、今回はヤマトウミヒルモとした。また生育状況の変化が把握できていないため前回のランクを継続した。なお学名は米倉浩司・梶田忠(2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)、http://bean.bio.chiba-u.jp/bgplants/ylist_main.html(2012年2月9日)による。