令和7年7月22日「令和6年度松山市財政事情の公表について」ほか

更新日:2025年8月5日

※この動画は、松山市長記者会見の冒頭(市長説明)を掲載しています。

  • 日時:令和7年7月22日(火曜日) 午前11時から
  • 場所:本館3階第1会議室
  • 記者数:14人

(http://www.city.matsuyama.ehime.jp/hodo/202507/14307120250709.html)

(http://www.city.matsuyama.ehime.jp/hodo/202507/nikotto-map.html)

議題

  • 令和6年度松山市財政事情の公表について
  • 令和6年度松山市公営企業の業務状況の公表について
  • 子育て世帯生活応援「おこめ券」について

会見要旨

 それでは、本日の議題2件について説明します。
 まず、令和6年度 松山市財政事情の公表についてです。令和6年度の一般会計は、歳入では地方交付税や地方特例交付金などが増加し、歳出は子育て・教育環境の充実をはじめ、物価高騰対策と物価や人件費の上昇に対応したほか、大雨の災害復旧などに取り組み、歳入、歳出ともに過去2番目の大きさになりました。
 歳入は総額で、前の年度と比べ86億9,071万円、3.9%増の2,326億3,814万円です。収入が増えた主なものは、地方交付税が国の税収増などで前の年度と比べ24億7,132万円、地方特例交付金が定額減税での個人市民税減収への補てんなどで21億1,466万円増加しました。
 次に歳出は総額で93億8,510万円、4.3%増の2,283億4,720万円です。
 子育て・教育環境の充実は、味生第二小学校と雄郡小学校で児童クラブ室を整備するとともに、新しく民間の児童クラブに運営費を補助するなど、こどもの居場所づくりを推し進めました。また愛媛県と連携し、こどもが生まれた世帯へ経済的な支援を拡大したほか、子育てと仕事の両立を支えるため、病児保育の施設をこれまでの市内の中心部と東部、西部、南部に加え北部地区でも開設し、こどもが病気になっても安心して預けられる環境を充実させました。経済的な理由で学習塾に通えないこどもへの支援は、小学校5年生と6年生が対象の松山こども塾「まつじゅく」をこれまでの市内の中心部と南部と北部に加え、東部と西部にも設け、市内5カ所で実施しています。加えて高校生を対象に学力を高める講座を開始し、進学を後押しするなど中学生の土曜塾と合わせ切れ目なく支援しています。
 物価高騰対策は、令和5年度に引き続きプレミアム付商品券を発行し、キャッシュレス決済の利用でポイントを還元するなど、幅広く市民の皆さんの家計負担を減らして小売店や飲食店などで消費を喚起したほか、持続的な賃上げを後押しするため、従業員の賃金を引き上げた中小企業などに奨励金を給付しました。また住民税が非課税の世帯や所得の低い子育て世帯などに国の給付金をいち早くお届けし、教育の現場では給食用の食材価格の上昇分を市が負担し、保護者の皆さんの経済的な負担を増やさず、栄養バランスと量を保った給食を提供しています。
 大雨の災害復旧と支援は、被災された方々や事業者の皆さんを支援するため、避難中の住まいを確保したり、生活再建金を給付するなどや無利子の融資制度を設けたほか、一日も早い復旧を目指し土砂や災害廃棄物などを撤去するとともに、道路や水路、城山の斜面などの応急復旧に全力で取り組みました。
 防災・減災対策は、木造住宅の耐震診断と改修費用などの補助で事業費を増やすとともに、新しく設計の費用も補助対象にしました。災害時に避難所になる公民館は、3階建て以上の建物にエレベーターの設置を進めており、令和6年度は道後公民館と八坂公民館で整備しました。今年度は久米公民館と泊公民館で実施し、建替えを予定している施設を除き、3階建て以上の全ての公民館でエレベーターの整備が完了します。
 また地域防災を担う防災士は、去年の8月末に全国の市区町村で初めて1万人に達しました。防災士の養成に合わせて令和6年から防災士フォローアッププログラムを開始し、資格取得後もスキルアップを後押しして、地域や企業の防災力をさらに高めています。こうした取り組みが評価され、今年の4月に松山市と松山防災リーダー育成センターが共同で「第11回ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)」の内閣総理大臣賞を受賞しています。
 そのほか道後温泉本館は、関係する皆さんのお力添えで保存修理工事を前倒しし、去年7月約5年半ぶりに全館での営業を再開しました。また子規記念博物館で本館の全館営業再開に合わせ、7年ぶりに常設展示室をリニューアルしました。
 これらの事業などの結果、歳入総額と歳出総額の差引額から翌年度へ繰り越す財源を差し引いた一般会計の実質収支は26億385万円で、67年連続で黒字を確保しました。また令和6年度の単年度収支に財政調整基金への積立額を加え、財政調整基金からの取崩額を差し引いた実質単年度収支は、21億129万円のマイナスになりました。これは子育て・教育環境の充実や物価高騰対策、災害復旧の経費などに財政調整基金を活用したほか、社会保障関係経費などが増えたためと考えています。
 市債の残高は、小学校、中学校の施設マネジメントや消防用車両の整備などのため借り入れを行ったものの、将来への負担を減らすようそのほかの借り入れを抑制し、特別会計と企業会計を合わせた市全体で、前の年度と比べ53億6,297万円、1.9%減少し、過去25年、平成11年度以降で市債残高は最少になっています。
 次に健全な財政運営へのガイドラインに関し、二つの指標を報告します。まず財政調整基金比率は、前の年度と比べ0.8ポイント減り、16.7%になったものの、目標値である標準財政規模の10%以上を確保しています。次に経常収支比率は、社会保障関係経費の増加や物価高騰の影響などで91.3%と、前の年度から1.7ポイント上昇しました。一方、目標値である中核市の平均値は令和5年度の値で93.0%で、目標は達成できる見込みです。このように令和6年度決算でも財政運営の健全性を確保できており、財政状況が直ちに悪化する懸念はないと考えています。今後の財政運営は健全な財政状況を堅持しながら、公約の4つの柱や第7次総合計画の将来都市像の実現を力強く推し進めます。
 次に公営企業の業務状況についてです。まず令和6年度の水道事業会計の経営状況は、単年度実質収支は2年連続の黒字でした。主な事業は基幹管路や老朽化した硬質塩化ビニル管など約13キロメートルの水道管を耐震化したほか、応急給水栓の整備は災害時に飲料水や生活用水をいち早く届けるため、給水区域内の指定避難所になる小学校と中学校75校全てに設置が完了しました。
 次に下水道事業の単年度収支は、10年連続黒字で引き続き健全経営を維持できました。企業債残高は、経営健全化の1つで借入を抑制して18年連続して減少し、令和6年度末は1,032億3,019万円で、最も多かった平成18年度末に比べ463億8,357万円減っています。主な事業は汚水管を整備し下水道普及率を高めたほか、山西地区などで雨水管を整備するとともに、北条辻地区で雨水貯留施設の設置を進めるなど浸水被害の軽減に取り組みました。また低炭素・循環型まちづくりのため、下水汚泥固形燃料化施設の建設を進めています。上水道、下水道は市民生活や都市活動を支える大切なライフラインです。災害に備え老朽施設を着実に更新し、持続可能な運営に努めます。
 
 次に、子育て世帯生活応援についてです。
 食料品などの価格が高くなり影響を受けている子育て世帯を支えるため、18歳以下のこども1人当たり5,000円分のおこめ券をお届けします。市内のお米屋さんやスーパー、ドラックストアなど食料品を売っている店舗で使え、発行にかかる経費を差し引いた4,400円分のお米などを購入できます。3日後の7月25日(金曜日)からゆうパックで順次発送を開始します。対象は令和7年6月1日時点で松山市に住民登録があり高校生年代まで、平成19年4月2日以降生まれのこどもがいる世帯と、令和7年6月から来年令和8年3月にこどもが生まれた世帯で、合わせて約4万5千世帯、こどもの数は約7万5千人を見込んでいます。子育て世帯は給食がない夏休み期間中食費の負担が増えますので、家計の負担を減らし、また価格が高くなっているお米の購入を支援し安定した食生活を提供して、育ち盛りのこども達の健やかな成長につなげたいと考えています。
 
 最後に、まつやま こども・子育てサイト「にこっと」についてお知らせです。
 「にこっと」は松山市のこども・子育て情報サイトで、去年11月にオープンし、こどもや子育てに関連する情報、児童館や図書館、こども食堂などこどもの居場所をはじめ、幼稚園や保育園、児童クラブなどこどもの預け先や、地域子育て支援センターほか、交流や相談の場など子育て支援に関連する施設の情報やサービス、また親子で楽しめるイベントや子育て支援など多くの情報を発信しています。本日7月22日(火曜日)から新しく二つの機能を追加し、さらに使いやすく便利になります。
 一つはデジタル地図「にこっとまっぷ」です。こどもたちの遊びの場や学習の場などこどもの居場所と保育園や児童クラブほか、相談の場など子育てを支援する施設を11種類のカテゴリーに分類して地図上にピンで表示し、所在地や施設の詳細情報も見られます。カテゴリーを絞り込んで位置情報を使うと、家や学校の近くから目的の場所を探せます。登録している施設などの数は約540件で、今後民間や地域の居場所なども随時募集し掲載していく予定です。
 もう一つはイベント情報の検索機能です。イベント情報を日付ごとにまとめて表示し、日付や対象年齢、施設の種類からおすすめのイベント情報を簡単に検索できます。夏休みになりましたので「にこっと」を使っていろいろな場所やイベントにお出かけいただきたいと思います。
 説明は以上です。

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〒790-8571 愛媛県松山市二番町四丁目7-2 本館3階

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