令和5年1月11日 「新年のあいさつ」ほか
更新日:2023年1月12日
※この動画は、松山市長 記者会見の冒頭(市長説明)のみを掲載しています。
- 日時:令和5年1月11日(水曜日) 午前11時00分から
- 場所:本館3階第1会議室
- 記者数:13人
【報道資料】ふれあい収集を市内全域に広げ、申し込みを開始します
(http://www.city.matsuyama.ehime.jp/hodo/202301/fureai.html)
【報道資料】【みんなの道後温泉 活性化プロジェクト】で、令和5年度に「道後アート2023」を開催します
(http://www.city.matsuyama.ehime.jp/hodo/202301/dogoart2023.html)
議題
- 新年のあいさつ
- ふれあい収集の市内全域拡大について
- みんなの道後温泉 活性化プロジェクト「道後アート2023」について
会見要旨
それでは今年最初の定例記者会見を兼ね、新年のあいさつをさせていただきます。
去年は、長引くコロナ禍や物価高騰から市民の皆さんの健康を守る、経済を守る思いで全力で取り組んだ1年でした。そうした中明るい話題もありました。
道後温泉別館 飛鳥乃湯泉は先月12月26日に5周年を迎え、入浴客数は延べ93万人を超え、松山市を代表する観光施設の一つとなっています。地元の皆さんや関係者の皆さんに育てていただいたと感謝しています。子育てでは官民が一体になって受け皿を増やし、去年4月に待機児童ゼロを達成することができました。防災では全国初の全世代型防災教育に取り組み、マイ・タイムラインを使い逃げ遅れゼロプロジェクトを実施するなど地域防災力を高めています。防災まちづくり大賞で消防庁長官賞を、ジャパン・レジリエンス・アワードで準グランプリを頂くなど非常に高く評価されています。そのほか愛媛県さんはじめ20の市町と連携し、地方球場では初めてプロ野球の3回目のオールスターゲームがリニューアルした坊っちゃんスタジアムで開催されました。農業ではまつやま農林水産物ブランドに新たに松山アボカドが認定され、ブランド産品のライブコマースも始まりました。これからも頑張っている皆さんを応援していきたいと考えています。
今年も「現地・現場」を大切に、「市民目線」を大切に、「より優しく より強い まつやま」の実現に向けて、一人でも多くの人を笑顔にできるよう一所懸命取り組んでまいります。
4月にはこども家庭部を新しく設け、出会い、結婚、妊娠、出産、育児などライフステージに応じて支援します。松山の未来である子どもたちの健やかな成長とその中心になる家庭をしっかり支えます。また松山の交通と交流の拠点である市駅前広場にシンボル広場を整備するほか、JR松山駅周辺の整備効果を高めるためバスタプロジェクトを推し進めます。加えて城山公園や総合公園の整備を開始し、活気や賑わいをつくります。経済では今年は広島でG7サミット、翌令和6年は瀬戸内海国立公園90周年、そして令和7年は大阪・関西万博が開催されるなど今後、西日本や瀬戸内に注目が集まります。広島120万都市、福岡150万都市、大分、別府など九州地区もエリアに加え瀬戸内・松山観光ビジネス戦略を展開し、ウィズコロナ、アフターコロナを見据え地域経済の回復に全力を尽くします。10月にはねんりんピック愛顔のえひめ2023で、松山市ではテニスやサッカーなどスポーツ9種目と俳句の文化大会を実施し、高齢者をはじめ市民の皆さんの健康を増進し社会参加や生きがいを高めるとともに、松山市の魅力を全国に発信します。
今年も引き続き新型コロナウイルス感染症への対応はもちろん、さまざまな分野で施策を着実に進め、市民の皆さんと協働でまちの魅力を高めていきたいと考えています。今年もどうぞよろしくお願いします。
次に、ふれあい収集の市内全域拡大についてです。
去年令和4年1月からふれあい収集の社会実験を市内3地区で開始しました。ごみ出しが難しい高齢者などを対象に、市職員が自宅前まで訪問してごみを収集し負担を減らすとともに、必要に応じて声掛けをして孤立化を防ぎます。5月には6地区を追加し、狭い道に面している場所のほか、沿岸部や山間部でも効率よく収集する方法などさまざま検証してきました。「ごみ出しの負担が軽減された」「安否確認と防犯につながり助かっている」など感謝の声を多く頂いています。また収集時に自宅で転んで動けなくなっていた高齢者を助けた事例もあり、ふれあい収集が高齢者の安全・安心につながると再認識しています。
一方、地域の方やふれあい収集を希望するご家族などから対象者の要件を拡大してほしいという声も頂きました。そこで社会実験で訪問している方やその家族をはじめ、ケアマネジャーなど介護関係者からの意見も参考に検討を重ねた結果、社会実験では対象を75歳以上の一人暮らしの方で要介護2以上または身体障害者手帳の等級が1級と2級の方などとしていた要件を見直し、ごみ出しが難しい65歳以上の一人暮らしの方で要介護1以上または身体障害者手帳の等級が1級と2級の方などとし、より幅広い方を対象に本日1月11日(水曜日)から市内全域での受け付けを開始します。また申し込みの負担を減らすため、ふれあい収集を希望する場合は清掃課に電話をいただき、職員が訪問して制度の説明や面談を行った後その場で申込書に記入いただけます。その後収集コースや収集日を調整し、今年令和5年3月1日(水曜日)から全市で収集を開始します。これからも公約の柱の一つ、「安全・安心で持続可能なまちづくり」に取り組んでいきます。
次に、みんなの道後温泉 活性化プロジェクト「道後アート2023」についてです。
道後温泉では本館保存修理後期工事期間中の活性化策で、令和5年度までの3年間、温泉という地域資源にアートを取り入れ「みんなの道後温泉 活性化プロジェクト」を実施しています。1年目の令和3年度は、大竹伸朗さんや蜷川実花さんの作品を展示するほか、「地熱づくり」をテーマに関係人口を築きました。2年目の令和4年度は、4年ぶりに芸術祭「道後オンセナート2022」を来月2月26日(日曜日)まで開催し、観光人口を拡大しています。
こうした取り組みは温泉の活性化に顕著な功績があったと評価され、去年環境省から市町村では初めて温泉関係功労者表彰、環境大臣表彰を頂いています。
そして最終年の令和5年度は「道後アート2023」を開催します。会期は令和5年4月中旬から令和6年2月末まで約10カ月間で、テーマは「アート&クラフト」です。これまで道後温泉の活性化に大きく貢献してきたアートの取り組みを継続しながら、コロナ禍からの回復とインバウンドの回復を見据え買い物の楽しさを提供し魅力を高めるため、新たな切り口でクラフトに着目しさまざまなプログラムを実施します。アート作品などの常設展示に加えイベントを随時開催し、年間を通して話題を発信します。
アート作品などの常設展示は二つのプログラムで、一つはシンボル作品展示です。道後アート2023でシンボルになるアート作品の制作に、フランス生まれの建築家でアーティスト、デザイナーのエマニュエル・ムホーさんをお迎えします。現在展示中の道後温泉本館の大竹伸朗さん、また道後温泉別館 飛鳥乃湯泉の蜷川実花さんの作品に加え、道後商店街にインパクトとスケール感のあるムホーさんのアート作品を展示します。
二つはクラフトミュージアムです。道後温泉地区の旅館やホテルのロビーと商店街の店舗などの一角に、5組のクリエイターそれぞれが企画や演出するポップアップショップ「DIRECTOR’S MARKET」を開催します。また工芸の分野から、技術と制作の背景や視点のいずれにおいても秀でた芸術性を有する作品を見出し、工芸の未来を見据える特別展示「U.F.O.未確認工芸物体」展も同じ場所で実施します。旅館、ホテルや商店街など道後のまちを散策し、歴史ある道後温泉の風情と現代アートの魅力を味わいながら工芸の最先端に触れていただきたいと考えています。
三つはクラフトに着目した多彩なイベントも開催します。秋の行楽シーズンには一遍上人生誕の地、宝厳寺や交流拠点、ひみつジャナイ基地がある上人坂を舞台に松山、愛媛、四国、世界のクラフトを集めクラフトフェアを2日間行います。またその期間に合わせ、クラフト系アーティストを道後に招きクリエイティブキャンプを実施し、地元や観光客の方々と交流しながら創作活動をしていただき、道後を訪れる方にさまざまな体験を提供します。道後の冬の風物詩で親しまれるアーティストの高橋匡太さんの参加型アート作品「ひかりの実」も開催する予定です。1年を通したイベントで道後に賑わいを生み出し満足度を高めるとともに、観光消費を増やし地域内の経済循環を広げ、持続可能なまちを目指します。
平成31年1月15日から開始した道後温泉本館の保存修理工事は完了まで2年を切りました。ウィズコロナ、アフターコロナを見据え、引き続き市民や事業者の皆さんと一丸になって感染拡大防止と社会経済活動の両立を目指し、保存修理工事と連動した道後温泉の活性化に戦略的に取り組み、地域資源を生かしながら知恵と工夫で新しい時代に挑みます。
最後に、新型コロナウイルス感染症の感染防止のお願いです。愛媛県は医療ひっ迫警戒宣言を出しています。重症化リスクが低く症状が軽い場合は、自身で検査し陽性者登録センターを利用するなど適正受診にご協力ください。受診はできるだけ平日の日中にお願いします。無症状の方は県の無料検査所を利用できます。1月以降季節性インフルエンザが増加傾向です。インフルエンザワクチンとオミクロン株対応ワクチンの早期接種と感染回避行動の徹底をお願いします。
説明は以上です。
質疑応答
【ふれあい収集】
(記者)
高齢者や障がい者にどう使ってほしいか?
(市長)
まず私タウンミーティングをさせていただいています。地域別のタウンミーティングだったり、世代別のタウンミーティングだったり、職業別のタウンミーティングをしています。どこの地区だったか、地域別のタウンミーティングでも高齢の方のごみ出し収集を手伝っていただけないかというようなお話を頂いたことがあります。確かにそうだなと思います。なんとかわれわれでできないだろうかというのは考えていました。実際、高齢化が進んでいます。また核家族化も進んでいます。独居高齢者の世帯数は年々増えています。そしておっしゃったように介護や障がいの状況などでごみの集積場所まで運べない、また分別がよく分からないといった困難のある事例もあります。そこで高齢者のごみ出し負担を減らす、また必要に応じて声掛けをして社会的な孤立を防ぎたいと思っています。環境面で言いますと適切に分別や回収が行われて家庭系のごみが適切に処理されて、地域の方々が再分別をしている例もあるんですが、そういった負担を減らすことができると考えています。
(記者)
全体に広げて要件も緩和して、希望する全部を受けられる見通しは?
(市長)
今回要件を緩和させていただきましたけども、受けられないっていうことではかえって意味がありませんから、もちろん社会実験をさせていただいて、だったらこれくらいの数はできるのではないかというのをケアマネジャーさんなどとも話しながら決定していきました。そのための社会実験だったと考えています。いきなり41地区で開始するとなかなか難しい面も出てくるだろうと思いましたので、まず社会実験で松山市内の3地区を選びました。久米地区が一戸建ての家とマンションが混在しているような地区、空港に近い垣生地区は狭い道が比較的多い場所、旧北条市の河野地区は一戸建ての住居が点在している、代表的な3地区を選ばせていただいて、ノウハウもできてきました。そして3地区から41地区っていう方法もあったんですけれども、中心部ではどうだろうか、東雲地区、番町地区といった中心部は、高層のマンションなどが非常に多いです。また沿岸部ではどうだろうか、高浜、宮前地区。山間部ではどうだろうか、五明、日浦地区。合計3地区をプラスして9地区で社会実験をさせていただいた。その中でのノウハウですけど、狭い道での収集っていうのは利用者宅の周辺に駐停車できない場合もあります。そういった時には安全に駐停車できる場所を確保して徒歩で収集することで対応ができるなとか、その他台車やカートなど運搬器具を使って収集ができるなとか、また集合住宅、中心部に多いですが、廊下など共用スペースが使えない場合や高層階に住む利用者への対応は、管理人や他の住んでいる方の協力で、排出専用のバケツをマンションの集積場所に置いて収集できるなっていうのが分かりました。山間部では実際に収集して、おおむね予測どおりの時間で収集できました。そういったところから、ケアマネジャーさんなどと話しながらこれぐらいの数だったらお受けできるのではないかということで対応できると思っています。そのように報告を受けています。
(記者)
全市拡大で、このサービスを必要としている方々が暮らしやすい生活を実現する期待感は?
(市長)
実際にちょっと無理をしながらごみ出しをしてらっしゃる例もあります。聞いた事例では目が不自由な方で一生懸命ごみ出しをしに行かれている、ごみ集積場所まで距離があるので転倒しそうになったり、そういう事例も見聞きしていました。また今回必要に応じて声掛けをさせていただくので、安全にもつながっていきます。そういうところで皆さんの笑顔につながっていけばと思ってます。
【まつやまプレミアムお買い物キャンペーン(県市連携)】
(記者)
ポイントを不正取得した飲食店が確認された受け止めは?
(市長)
まず非常に残念に思います。今後も不審な事案があれば、しっかりと調査をして厳正に対処していきたいと思っています。まつやまプレミアムお買い物キャンペーンのキャッシュレスポイント還元事業は、コロナの長期化また物価高の影響を特に受けている市内の飲食店に対して消費を強力に喚起して支援することを目的に実施しています。真面目に一生懸命頑張っている飲食店も同じように見られる恐れがあります。イメージ低下など飲食店全体への影響を心配しています。非常に残念に思っているところです。
(記者)
発覚した経緯は?
(市長)
去年の11月末に受託事業者から実行委員会の事務局である松山市の地域経済課に不正利用の疑いがあると報告がありました。直ちに松山市と受託事業者が店舗に直接訪問また電話で事実関係を聞き取りまして調査をし、店主が不正を認めたものです。
(記者)
過去のキャンペーンで異常な売り上げがあった飲食店は?
(産業経済部副部長)
過去の事案については、現在調査を行っているところでございます。
【少子化対策】
(記者)
年頭会見で岸田総理が異次元の少子化対策をするとした受け止めは?
(市長)
これは今から見ていかないとまだ分からないと思います。国も予算編成をこれからいろいろ考えていくでしょうから、これからどういうものが出てくるかというのを私たちも注視していきたいと思っています。
(記者)
年頭会見で東京都の小池知事が都民の18歳以下の子どもたちに5千円を所得制限なしで給付するとした受け止めは?
(市長)
ご存じのように東京の出生率は非常に低いです。そういう出生率の低い東京に今人が集まっていく状況で、若干コロナの影響もあって変わってはきつつありますけども、そういう東京都の独自の事情を捉えての施策なのではないかなと思っています。ただ、今子ども医療費について何歳まで支援するっていうのをやっていますけれども、これはある市ではここまでやって、ある町ではここまでやってっていうのはおかしいですよ、どこの市に生まれた子は何歳まで医療費無料が受けられて、どこの町に生まれた子は受けられてっていう差が生じるのはおかしいと思うんですね。ちゃんと税金は市町村であり県であり国になり納めているわけですから、差が生じるのはおかしい、これは国としてナショナルミニマムとしてやるべきではないでしょうかっていうのはわれわれ全国市長会を通してずっと言い続けているんです。そういう状況ですから国がどういうような施策をとってくるのか注視しているところです。
(記者)
松山市で子育て支援に一律の給付をする必要性や効果は?
(市長)
公約にも書かせていただきましたけれども、こども家庭部をつくりますと公約で書かせていただいています。出会いを支援していく、結婚を支援していく、妊娠、出産、子育て、さまざまなライフステージに応じて支援をしていきますと申し上げています。そういった中で総合的に考えていきたいと思います。
※質疑応答は内容を要約しています。
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