令和4年6月10日 「令和4年6月定例市議会補正予算案等」について

更新日:2022年6月13日

※この動画は、松山市長 記者会見の冒頭(市長説明)のみを掲載しています。

  • 日時:令和4年6月10日(金曜日) 午前11時00分から
  • 場所:本館3階第1会議室
  • 記者数:13人

(http://www.city.matsuyama.ehime.jp/hodo/reiwa4/202206/taikijidou.html)

議題

  • 令和4年6月定例市議会補正予算案等について

会見要旨

 それでは本日6月定例会の招集告示を行いましたので、提出を予定している議案に関し補正予算案の主要事業を中心に説明します。
 今回の補正予算では、コロナ禍での原油価格や物価の高騰に対応した支援策を推し進めるほか、感染拡大の防止を引き続き徹底します。また国や県の補助金を生かし防災・減災対策の推進や農業の振興、良好な都市基盤・交通基盤の整備などに取り組みます。
 まずコロナ禍の物価高騰・感染症対策です。原油や原材料などの価格高騰で食料品や日用品など身近なモノの値段が上がり、消費者の皆さんの節約意識が高まっています。その影響を受けている飲食店や小売店などでの消費を喚起するため、最大30%のプレミアム付き商品券を発行するほか、キャッシュレス決済のポイント還元を行います。総額60億円規模の消費効果を見込み、地域経済を力強く支えていきます。またコロナ禍で社会や経済環境が急速に変化する中、新しい分野に挑戦したり業態を転換したりする中小企業などを支援します。例えば、アパレルショップがインターネット上で商品を販売するシステムを作る費用などで国の補助制度に上乗せするほか、国の要件を満たさない場合も松山市独自で補助します。そのほか事業者の皆さんから「原材料価格の高騰が続く中、仕入れなどの資金が一時的に不足するため、つなぎ資金が必要。」という声を頂いています。そこで短期の無利子融資制度を松山市独自で新しく設け、一つの事業者で2回利用できるようにするなど資金繰りを支援します。農林水産業のうち農業や漁業では肥料やロープなど事業に必要な資材の購入費を、林業では木材の搬出に係る燃料費などをそれぞれ支援し、事業の継続を後押しします。
 教育や保育の現場では、給食用の食材価格が上がり給食の質と量の維持が課題になっています。そこで価格上昇分を市が負担し、保護者の皆さんの経済的な負担を増やすことなく、子どもの健やかな成長のため栄養バランスと量を保った給食を提供します。また市立の小学校、中学校で、修学旅行などの延期や行き先の変更などで発生した、キャンセル料や追加費用を補助します。さらに新型コロナウイルスの陽性者となり自宅で療養している方への支援に係る費用や、ワクチンの4回目接種を安全で速やかに進めるための費用を追加補正し、感染拡大の防止を引き続き徹底します。これらのコロナ禍の物価高騰や感染症対策に50億7,267万8千円を計上し、令和4年度の関連予算の補正は3回目、累計額は約108億円、令和元年度からの累計額は約1,240億円になります。
 次に、防災・減災対策の推進です。デジタル版のマイ・タイムラインを市民の皆さんがスマートフォンなどで作成できるアプリを開発します。アプリには、家族でマイ・タイムラインを共有したり、災害時にプッシュ型の通知で防災行動を促したりする機能を設け、避難意識と避難率を高めます。また自主防災組織が、簡易ベッドや発電機などの防災資機材を購入する費用を補助します。次に農業の振興です。新しく農業を始める方に、経営開始と定着に必要な資金を交付します。また就農前から経営発展までのそれぞれの段階で、技術研修をはじめ農業用機械や施設を導入する費用を支援し、担い手を確保して育成します。さらにバリアフリーに配慮した低床の路面電車、いわゆるLRVを購入する交通事業者を支援するほか、国が実施する松山空港整備の事業費の一部を負担するなど良好な都市基盤・交通基盤の整備を推し進めます。
 以上の補正予算のほか議案書の別号議案関係では、番町公民館の耐震改築工事の完成に伴い使用料などを変更する条例の一部改正に係る議案などを提出する予定です。

 次に保育所などの待機児童についてお知らせします。
 今年4月1日時点で待機児童ゼロを達成しました。国が定義する待機児童数は、「認可保育所等へ入所を申し込んだものの入所できていない児童数」から、例えばお住いの近隣に入所できる園があるけれど別の保育所などを希望されていて入所できていない場合など、特定の基準に該当するケースを差し引いた数です。そうした場合には、一時預かりを利用してもらうなどそれぞれのご家庭にあった保育サービスをきめ細かく丁寧に案内しています。そのほか松山市では、これまで保育ニーズの高い地区にある公立園に臨時園舎を設けたり、待機児童の多くを占める1歳児、2歳児を定員以上に受け入れた場合に助成をしたり、私立園を増設するなど待機児童ゼロに向け官民一体になって受け皿を拡大してきました。
 また、保育士の作業負担を減らし子どもと向き合う時間を増やすため、使用済みの紙おむつを園内で処分する場合に助成したり公立直営園で保育管理システムを導入するほか、私立園でもICTの導入効果を波及させるため今年からシステムの導入に補助を開始しました。今後も保育の担い手である保育士の負担を軽減し子どもたちと向き合う時間を増やすのと合わせ、全国的に不足する保育士の確保に努め、待機児童ゼロを継続しながら保育の質を高めていきます。
 説明は以上です。

質疑応答

【令和4年6月補正】
(記者)
物価高騰対策の現状と松山市内への影響は?補正予算で特に注力された事業は?
(市長)
一つ申し上げるのはなかなか難しいのですが、今もこれまでも記者会見で申し上げてきたように、現地・現場を大切にしてください、市民目線を大切にしてくださいと常に市役所の中で言っています。今回も現在の景気の状況は、市内の経営者の方々、また経済に携わっている方々に聞くのが大事で、担当部で各種経済団体はもちろん、観光であったり、飲食であったり、製造業であったり、卸売業であったり、経営者の元に出向き、70を超える事業者の現地・現場の声を広く丁寧に聞いてきました。そういったものから現地・現場の生の声を反映して、今回の補正予算で総合経済対策を打ち出しました。
(記者)
皆さんとても苦しんでいるか?
(市長)
そうですね。まず松山では令和2年3月からコロナの状況は続いているということと、原油の高騰、またさまざま物価が上がっているという状況で、そういう中での声を今回反映しました。
(記者)
プレミアム商品券は、観光、飲食、製造業の経営者を支援するのか、それとも市民の経済や生活を支援するのか?
(市長)
それこそ飲食であったり、観光の事業をやっている方もそうだし、市民の方ももちろん対象です。
(記者)
商品券の販売時期は?
(市長)
できるだけ早く実施したいと考えています。6月議会が始まって7月ぐらいに閉会を迎えると思います。7月に議会で予算を承認いただいた後、それぞれの準備をしっかりと進める必要があります。準備といいますと、承認をいただいた後になりますけれども、やはり市民の皆さんにこういう事業をやりますというのを知っていただくことと、参加する店舗に広く知っていただくことが大事になります。具体的に申し上げますと、紙の商品券ですが今回、去年の約6倍の規模で64万セットを用意する予定です。この64万セットの印刷、また先ほど申し上げた店舗の募集、そして購入を希望する市民の皆さんの事前の申し込み、そして今回抽選を考えています。抽選、引き換え券の発送、引き換えとそれぞれの作業を効率的に行い期間の短縮に努めますが、準備には一定の期間が必要だと考えています。その時の感染状況を見極めながらになりますけれども、募集の開始を8月下旬、9月中の利用開始を目指しています。一方キャッシュレスのポイント還元ですが、そういった作業を省略できます。ですのでキャッシュレスのポイント還元は準備ができた事業者から利用開始は9月上旬を目指しています。
(記者)
以前された時の効果と課題は?
(市長)
前回は「買いに行こうや!キャンペーン」という名前でした。去年のプレミアム付き商品券事業ですが、3億円の予算で10億円規模の消費を生み出して地元の消費喚起で効果があったと考えています。前回は事業費に限りがある中で少しでも早く事業者を支援したいという思いで実施して、多くの方に購入をご希望いただきました。今回は国の交付金を有効に活用して、予算規模を大幅に拡大して強力に消費を喚起していきます。プレミアム付き商品券の販売ですが、希望する人に広く購入していただけるように事前応募型の抽選方式を検討しています。また購入ですが、松山市に住民登録のある方に限定して市民の皆さんが求めやすくなるようにと考えています。制度の詳細ですが、市内の商工団体などが参加する実行委員会の方で検討していく形になります。
(記者)
マイ・タイムラインアプリ開発の目的は?防災にも力を入れていくということか?
(市長)
はい。防災は常に考えておかなければいけないことだと思います。全国から来られている記者さんは松山の現状を日々勉強されていると思いますけれども、以前は南海トラフを震源とした地震の発生の確率っていうのは四国では30年以内に70パーセント程度って言われていたんですが、今は30年以内に70パーセントから80パーセント程度とその確率が上がっています。ですのでこういった大きな地震への備え、また以前とは本当に雨の降り方が変わってきています。以前は穏やかな四国だ、瀬戸内だと言われていたんですけれども、松山でも大きな災害が起こる可能性はありますのでそういった災害についての備えは常にやっておく必要があります。マイ・タイムライン、この3月に防災マップをリニューアルさせていただいて、全てのご家庭にお配りさせていただいて、その中にマイ・タイムラインシートもお配りさせていただいていますが、やはり今の紙だけでなくてアプリもありますので、アプリの活用も大事ではないかと思っています。
(記者)
給食費は次年度以降増額を検討するか?
(市長)
現時点では給食費の値上げは考えていません。今松山市政では値上げの前にできる限りの自助努力と考えています。今回の給食の面での自助努力と言いますと、例えば使用する食材を見直すっていうのも一つの方法ですし、給食費の範囲内で子どもたちに必要な栄養価やエネルギーが摂取できる献立を作成したり工夫をしています。ですので現時点では給食費の値上げは考えていませんので、今回の補正で予算を計上して現在の給食費を据え置いたまま栄養バランス、また量が保たれるよう努めていきたいと思っています。

【待機児童ゼロ】
(記者)
待機児童ゼロを達成したことの所感は?引き続き取り組むことは?
(市長)
やはり入所できていない児童を1人でも減らせるようにしていきたいとこれまで臨んできました。例えば先ほど申し上げたように、保育所、幼稚園をはじめ一時預かりなどさまざまなサービスを丁寧に案内していくことが大事であると考えています。これまで職員の皆さん、よく頑張ってくれたと感じています。時には令和2年度がそうなんですけれども、無償化の開始が令和元年の10月でしたから、無償化になるとやはり人の動きが変わってきます。入所申込者数が増加したりがありました。そういった中でもきめ細かな案内に努めるとか、また市内の中でも東西南北と分けて保育のニーズが高いところでは臨時園を設けるとか、また私立の方でも園を分園と言いましょうか、私立園の方でも分園を増やしていただく、こういった官民が一体になって待機児童ゼロに向かって進んできたと思っています。もちろん民間の団体さんにも協力いただきました。大変ありがたく思いますし、これまで待機児童ゼロを目指して頑張ってきたんですけれども、職員の皆さんもよく頑張ってくれたと感じています。これからも待機児童ゼロを継続していきたいと思いますし、保育所や幼稚園をはじめ一時預かりなどさまざまなサービスを丁寧に案内していきたいと思います。
(記者)
年度初めの段階でゼロは何年ぶりか?
(保育・幼稚園課)
直近では平成26年度達成しておりますので8年ぶりです。
(記者)
特に対策で効果があったのは?
(市長)
先ほど東西南北で申し上げた南部と西部が保育ニーズの高い地区だったと思います。そういった中でつばき保育園ですとか味生保育園に臨時園舎を設置したり、また生石保育園に臨時園舎を設置したりですとか、児童さんも1歳児、2歳児、3歳児、4歳児、5歳児の中で待機児童の多くを占めるのは1歳児、2歳児なんです。そういったところを定員以上に受け入れた施設へ助成をしたりですとか、先ほど申し上げた私立園の分園と言いましょうか、これを増設していただいたりとか。また保育士の確保も全国的に課題になっていますが、使用済みの紙おむつの処分費用に対する施設への助成をしたりですとか、また昔をイメージしていただくとお世話をする園児さんの保育の手帳をイメージされるかと思いますが、今はだいぶICTも入ってきていますので、そういうことができるとその分の力をほかに充てることができる。園児さんと向き合う時間に充てることができる。そういったことから業務のICT化を行うためのシステムを導入する施設への助成をさまざまやってきました。このさまざまやってきたことが、今につながっているんではないかと思います。本当に待機児童ゼロを達成するためには、やはり松山市は人口が多いですからいろんな難しいところがあったんですけれども、複合的に対処してきたことがよかったのではないかと思います。

※質疑応答は内容を要約しています。

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〒790-8571 愛媛県松山市二番町四丁目7-2 本館3階

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