伊予絣

更新日:2025年2月26日

伊予絣(いよがすり)」について

文化財の区分

愛媛県指定無形文化財(工芸技術)

指定(登録)年月日

令和7年2月18日 指定

保持者

白方 宣年
村上 君子

解説

 伊予絣は藍の先染めによる平織の木綿絣で、久留米絣、備後絣とともに日本三大絣の一つ として、全国に知られている。 伊予絣は、享和年間( 1801 04 年)伊予郡今出(現松山市西垣生町)の鍵谷カナ( 1782 1864 年)が考案したとされ、近代には日本一の生産量を誇った産業であった。 伊予絣は、染め、括り、織りの高度な染織技術の結晶である。愛媛県を代表する染織技術の一つとして重要な位置を占める 。
 白方宣年氏は、 平成5年に 徳島にて阿波藍製造、福岡にて絣製造技術を学んだのち、白方興業株式会社(民芸伊予かすり会館)の伊予絣主任研究員に就任し、平成17年有限会社イオリ工芸を設立し現在に至る。作品制作も意欲的で、調査研究を行い、伊予絣製造技術をはじめ、天然藍木灰汁自然発酵建てや菊屋式高機の復元や修復など多岐にわたる。貴重灰汁自然発酵建てや菊屋式高機の復元や修復など多岐にわたる。教室や講座を開催し、後継者の育成と技術伝承に努めている。
 村上君子氏は、平成16年に白方宣年氏に師事し、工房で技術を習得するとともに独自に研究をすすめ、自宅で藍染、手織りで伊予絣の着物を制作し、平成23年には日本伝統工芸染織展で山陽新聞社賞を受賞。令和3年には日本工芸会正会員となる。伝統工芸展に出品し、伊予絣の美を着物に昇華させ、全国に向けて伊予絣の再認識を果たした功績は大きい。
 伊予絣は愛媛における工芸の歴史上、重要な位置を占める染織技術の一つであり、白方氏と村上氏は、高度な製造技術を体得して精通している技術者として評価できる。

お問い合わせ

文化財課(文化財保護担当)

〒790-0003 愛媛県松山市三番町六丁目6-1 第4別館2階

電話:089-948-6603

E-mail:kybunka@city.matsuyama.ehime.jp

本文ここまで

サブナビゲーションここから

県指定文化財

情報が見つからないときは

よくある質問

広告枠

サブナビゲーションここまで