木造五智如来坐像 5躯

更新日:2020年2月28日

「木造 五智如来(ごちにょらい)坐像」について


五智如来坐像 5躯

文化財の区分

愛媛県指定有形文化財(彫刻)

指定(登録)年月日

令和2年2月18日 指定

所在地及び所有者(管理者)

松山市太山寺町 太山寺

解説

 四国八十八か所霊場第52番札所・太山寺の国宝本堂の内陣須弥壇裏に安置されている五智如来坐像5躯である。智拳印の大日如来坐像、阿弥陀如来坐像、如来形坐像3躯からなり、平安時代後期の優れた作例で5躯揃いは全国的にみても数少ない。
 五智如来とは、密教で大日如来が備える5つの知恵を『金剛頂経』に説かれる五如来に当てはめたものである。
 文化財保護委員会編『四国八十八箇所を中心とする文化財 愛媛県下』(昭和39年)では、大日如来坐像の胎内に「正応三年二月二十五日」(1290年2月25日)と墨書修理銘が存在すると紹介されている。
 澄禅著『四國邊路日記』(承応2年(1653年))や寂本著『四國偏禮霊場記(元禄2年(1689年))には、太山寺に五仏堂との記述があり、五智如来が安置されていたことがうかがえる。また、寛政12年(1800年)の『四國遍禮名所圖會』では「大日堂」と記されており、江戸時代初期には太山寺に五智如来が存在したことが明らかである。
 太山寺本堂には、重要文化財「木造十一面観音立像」7躯や不動明王坐像など平安時代の仏像が多数安置されており、平安時代後期の密教寺院としての宗教形態を知る上で貴重である。

お問い合わせ

文化財課(文化財保護担当)

〒790-0003 愛媛県松山市三番町六丁目6-1 第4別館2階

電話:089-948-6603

E-mail:kybunka@city.matsuyama.ehime.jp

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