総務理財委員会『防災DXについて』

更新日:2026年2月5日

調査期間

令和6・7年度

テーマ選定の経緯

 デジタル技術は、目覚ましい発展を遂げてきており、防災をめぐる各種のテクノロジーも、これと同じように日々進化と革新を続けていくと思われる。
 本市では、市民向けの防災情報を発信する手段として、防災ポータル、防災情報X、公式LINE、松山市マイ・タイムライン防災アプリなど、様々なツールを活用し、市民に必要な情報を提供している。しかしながら、松山市マイ・タイムライン防災アプリを例に挙げると、令和7年11月1日時点でのインストール数は22,874であり、必要な方に情報を届けるためには、さらなる普及が必要である。
 能登半島地震が発生した際に、SNSに投稿された動画や画像が、被災地で何が起きているかを把握することに重要な役割を果たした一方で、フェイクやデマの情報もあった。それが正しいかどうかを判定するAI技術のいわゆる「いたちごっこ」は当面繰り返されると思われる。日常生活の中にある多種多様なデータをAIで解析し、防災に活用することは、被害の拡大を未然に防ぐことにつながるが、予測精度等が上がったとしても、正確性が100%とはならない以上、どこかで人間が決断しなければならない。ひいては、AIが得意とするデジタル的な情報処理と、様々な経験の中で人間が培うアナログ的な情報の2つを融合させ、総合的に判断することが求められているのではないかと考える。
 また、リスクゼロを追い求めれば求めるほど、過剰投資になってしまう。誰一人取り残さないという発想から断腸の思いで一旦距離を置いて、あらゆるケースを想定したうえで、現実的な対応を可能にするために、予測とシミュレーションを充実させることが重要である。ハード面の整備・強化はさることながら、ソフト面の強化を図って予測や避難の確度を上げ、被害を小さくすることをもっと考えていくべきであり、どうすれば、「より多くの人々の命を救うことができるのか」を論理的に思考し責任を果たしていくことが、本市に課せられた使命であることから、市民の安全・安心の確保のため、調査研究を行うこととした。

市への主な提言事項

1 インフラに関すること

(1)災害対策本部と各避難所の情報がリアルタイムに共有できるように通信環境を整備すること。

(2)停電時でも、情報通信機器が稼働できるように太陽光発電や蓄電池、発電機など、1か所でも多くの避難所へ整備すること。

2 システム・サービスに関すること

(1)住民等が利用する防災に関する各種システムやサービスで扱う情報を多言語対応すること。

(2)防災情報の音声配信に対応すること。
(3)住民等の防災意識の向上に寄与するAR技術を使った災害の疑似的体験ができる環境を整備すること。
(4)松山市マイ・タイムライン防災アプリなどで、いつでも、誰でも、被害状況、位置情報、現場写真を送信するだけで情報を投稿できる仕組みを整備すること。
(5)SNSや気象情報、ライブカメラなどによる、様々な経路からの情報収集と可視化・予測をAIと人の目によって解析・確認し、正確な情報をタイムリーに配信できる環境を整備すること。
(6)避難所運営の効率化の実現に向け、各種デジタルツールを用いた受付などの体制を構築すること。
(7)災害の記録と記憶の風化を防ぐとともに、過去の記録から地域に暮らす高齢者、障がい者、外国人などが災害時に抱える困難を予測できるように、災害記録を共有するアーカイブを構築すること。
(8)近隣市町との共同導入・利用により、一人でも多くの住民の安全に寄与しつつ、コストを按分するなどして縮減に努めること。
(9)システム・サービスのパフォーマンスを定期的に評価する仕組みを構築すること。

3 防災に係るデジタルデバイドの解消に関すること

(1)できる限り多くの人に、松山市マイ・タイムライン防災アプリを活用してもらえるよう、デモンストレーションなども含めた周知・啓発を積極的に行うこと。

(2)導入する各種デジタルツールが有効に活用できるよう、あらゆる機会を捉えて、一人でも多くの住民等に対し使用方法の説明を行うこと。

(3)防災とAI、あるいはDXという異質の領域をまたぐ案件となり、担当職員の理解度が、その取組に大きく影響することから、防災DXを強く推し進めるため、防災とデジタル両方の知識等を有する人材を育成または確保した体制を整えること。

お問い合わせ

市議会事務局

〒790-8571 愛媛県松山市二番町四丁目7-2 別館5階

電話:089-948-6652

E-mail:gikai@city.matsuyama.ehime.jp

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