環境下水委員会『食品ロス削減を中心にしたごみのリサイクル率の向上について』

更新日:2020年2月6日

調査期間

平成30・令和元年度

テーマ選定の経緯

 本市は、平成26年までの9年間、環境省が毎年3月末に発表している「1人1日当たりのごみ排出量」の人口50万人以上の都市において第1位の座を守り続け、全国最少のごみ排出量を誇ってきました。しかし、近年は2位となる年もあり、さらなるごみの減量への効果的な施策が求められています。
 そこで、ごみの中でも全国で年間約643万トンと推計される食品ロスに焦点をあて、削減に向けて、行政、市民、事業者に何ができるのかを見据え、調査研究をしていくこととしました。折しも調査研究期間中の令和元年5月には、国で食品ロス削減推進法が公布され、全国的に食品ロスの削減に向けて機運が高まっている中での調査研究となりました。
 また、本市は1人あたりのごみ排出量の少なさはトップクラスである一方、リサイクル率については全国平均にとどまっているため、食品ロスの削減とともに、ごみのリサイクル率向上につながる施策も推進していくべきだと考え、本テーマを選定しました。

市への主な提言事項

食品ロスの削減の推進に関する法律(略称:食品ロス削減推進法)の公布を受けて

(1)「市町村食品ロス削減推進計画」策定の検討
 食品ロス削減推進法には、地方公共団体の責務等を明らかにし、基本方針の策定や施策の基本となる事項を定めることが明記されていることから、市は、政府の示す基本方針や県の動向を踏まえ、関係部局と連携し、食品ロス削減推進計画の早期策定を検討すること。

(2)全庁的な施策の取組への展開
 食品ロス削減の取組に関しては、市民への啓発や子どもへの教育、地域での啓発活動や福祉サービスなど広範囲に及ぶため、環境部のみならず、施策については、全庁をあげて内容を検討すること。 

(3)食品ロス推進月間の具体的施策の実施と継続
 政府は食品ロスの削減に関する理解と関心を深めるために、食品ロス削減月間を10月に設けた。全国的に機運が高まるこの期間を活かして施策を展開し、これを継続していくこと。

外食時の食べ残しを減らすための事業者との連携について

(1)飲食店との連携を強化し、「3010運動」の充実
 これまで実施している「株式会社ぐるなび」との連携を含め、飲食店等への働きかけを強化することで協力店舗を増やし、食べ残しのないコースメニューの提案など、「3010運動」の一層の充実を図ること。

市民への啓発について

(1)「冷蔵庫チェックの日」を各家庭に浸透
 松山市は、本年5月から毎週金曜日を「冷蔵庫チェックの日」に設定し、週末の買い物前に在庫を確認することで余分な買い物を防ぐ取組を展開しているため、この取組のさらなる浸透のために啓発を強化すること。

(2)まつやまRe・再来館の活用
 まつやまRe・再来館の展示を定期的に見直し、市民への学習や啓発に資する環境整備に努めること。

(3)幼少期からの食育を通じた啓発
 食品ロスを減らすためには、幼少期からの啓発が大切である。地域や学校での学習、また、出前教室などを活用し、幼少期からの食育を通じた啓発に努めること。

(4)市民運動へと広げて消費行動の変容を促す
 食品ロス削減に向けて、あらゆる機会を捉えて啓発し、市民運動へと広げることで、消費行動の変容を促すこと。

愛媛県との連携

(1)「食べきり運動」と「3010運動」の連携
 愛媛県が行っている「食べきり運動」は本市の「3010運動」と同様、外食時の食品ロス削減を目指した取組であるため、情報共有を図り、今後もより効果的な運動となるよう連携すること。

(2)食べきりアイデアレシピの紹介
 愛媛県が行っている「食べきりアイデアレシピ」を、市民に向けて情報発信するとともに、大学生等に対してアレンジ料理のコンテストを検討するなど、アイデアレシピの啓発を図ること。
 現在、愛媛県は食品ロス削減のため、様々な施策を実施しているが、市と同じ目的を持つ施策として、役割分担や情報共有など、双方で効果的な取組が展開できるようにしていただきたい。

(3)愛媛県におけるローソンの食品ロス削減実証実験の検証
 愛媛県とローソンが実施した食品ロス実証実験(消費期限が迫ったおにぎりや弁当を購入した顧客に通常より多くポイントを付与し、売れ残りによる食品廃棄を減らす取組)を検証し、市の取組に活かせるものがないか検討すること。

その他

(1) 全国の優良事例の積極的導入
 「食品ロス削減全国大会」は、第1回を松本市、第2回は京都市、第3回となる今年度は徳島市で開催した。これらの過去の大会及び今後の大会での優良事例などの導入を検討すること。

お問い合わせ

市議会事務局

〒790-8571 愛媛県松山市二番町四丁目7-2 別館5階

電話:089-948-6652

E-mail:gikai@city.matsuyama.ehime.jp

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