木造金剛力士立像(二王門安置) 2躯
更新日:2024年9月6日
「木造金剛力士立像(二王門安置)」について
木造金剛力士立像 吽形像
木造金剛力士立像 阿形像
文化財の区分
重要文化財(彫刻)
指定(登録)年月日
令和4年3月22日 指定
所在地及び所有者(管理者)
松山市石手2丁目 石手寺
解説
文保2年(1318年)に建立されたと伝わる石手寺の国宝二王門に安置される丈八尺の金剛力士像2躯である。ともにヒノキ材の寄木造で、頭体幹部を通して前後二材を矧ぐ構造になる。両像の作風はよく揃っており、写実的で力強く大きな動きを表現していながら細部に破綻が無い。これらの点には13世紀前半から半ばにかけての鎌倉最盛期運慶派の特徴をよく現している。
元禄2年(1689年)に行われた修理時に、吽形の像内足部より仁治元年(1240年)の年紀が記載された紙片が発見されたことが古文書により明らかになっており、これが製作年代とみられる。
また、手足や持物独鈷杵の半分までも当初のものが残されており、保存状態が極めて良好な点も特筆される。
このように、本像は鎌倉時代二王像の優品であり、門と共に伝存し製作年代を示唆する史料を伴う作例として評価される。
お問い合わせ
文化財課(文化財保護担当)
〒790-0003 愛媛県松山市三番町六丁目6-1 第4別館2階
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