エヒメアヤメ自生南限地帯

更新日:2012年4月12日

「エヒメアヤメ自生南限地帯(じせいなんげんちたい)」について

エヒメアヤメ自生南限地帯

文化財の区分

国指定天然記念物

指定(登録)年月日

大正14年10月8日 指定

所在地及び所有者(管理者)

松山市下難波 松山市
連絡先:松山市文化財課(電話番号089-948-6891)

解説

小包にこかきつばたのしほれたる   子規
山路来てゆかしとみしはかきつばた  鳴雪

 こかきつばたの名でこのように歌われた腰折山の可憐な花は、こかきつばたとは別種の牧野富太郎によって命名されたエヒメアヤメである。エヒメアヤメはアヤメ科の植物であって、根茎はやや偏平で細くやせ形、葉は線形で薄く、葉長は10cm~15cmが普通である。 
 陽春四月上旬を開花期とし、数cmの高さの花軸に普通1花を、時に2~3花を咲かせる。花色はうすい紫色で外花蓋(がいかがい)には黄白色のはん点を持っている。
 元来大陸北部に分布する植物で、我が国では中国、九州、四国の瀬戸内海に沿う各地に生育し、古書に「たれゆえそう」と名づけられたと記録されている。 腰折山はその南限地として世に知られ、古くからこの花にまつわる哀れな民話とともに、「こかきつばた」の名で親しまれてきた。
 昭和43年(1968年)、宮崎県えびの高原霧島盆地の自生が最南限にあたるものとして追加指定をうけ、エヒメアヤメ自生南限地帯は2県以上にわたるものとされている。

お問い合わせ

文化財課(文化財保護担当)

〒790-0003 愛媛県松山市三番町六丁目6-1 第4別館2階

電話:089-948-6603

E-mail:kybunka@city.matsuyama.ehime.jp

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