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文教消防委員会『不登校対策について』

更新日:2018年1月15日

調査期間

平成28・29年度

テーマ選定の経緯

 学校は、豊かな人間性や社会性、生涯を通じた学びの基礎となる学力を身につけるなど、すべての児童生徒がそれぞれの自己実現を図り、社会の構成員として必要な資質・能力を育成することを目的としています。
 しかし、少子化・核家族化が進み、人と人とのつながりが希薄になりつつある現在、何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、学校に登校しないあるいはしたくともできない不登校児童生徒が高水準で推移しています。
 そこで、児童生徒が不登校となった要因を的確に把握し、適切な支援を行うことが必要と考え、当委員会の閉会中の調査研究テーマを「不登校対策について」と決定しました。

市への主な提言事項

学校の取り組みの充実

1.不登校が生じないような学校づくり
(1)学習支援
児童生徒が自らの将来の夢や生き方を考え、学ぶ意欲をもって主体的に学校に通うことは大切なことである。しかし、学習のつまずきから学校へ通うことが苦痛になり、不登校につながることがある。今後も、児童生徒が学習内容を確実に身につけることができるよう指導体制の工夫改善を継続すること。
(2)幼保小中の連携
不登校児童生徒への事後的な対応のみならず、不登校にならないようにするために も、幼稚園・保育園、小学校、中学校の縦の連携は重要である。現在も、配慮が必要な場合は、小学校入学前の状況について、幼稚園・保育園と事前の情報交換をしているが、今後も個々の児童生徒が抱える課題を情報交換して、必要に応じて協議するなど、幼稚園・保育園、小学校、中学校の縦の連携を図ること。
(3)いじめ対策
学校生活に起因する不登校の要因の一つに、いじめがある。本市では、いじめ対策総合推進事業の中で、児童生徒がいじめ問題について考え、学校でのいじめをなくそうとする意識が芽生えるような取り組みが行われており、いじめを要因とする不登校児童生徒数は、他の不登校の要因と比べて少数にとどまっている。今後も、いじめ問題に関する啓発活動や児童生徒が悩みを相談しやすい環境づくりなど、いじめ対策の一層の充実を図ること。

2.不登校児童生徒に対する支援
(1)学級担任とスクールカウンセラー等との連携
不登校の要因、背景が多様化、複雑化しており、それぞれの児童生徒の状況により不登校の支援の方法が異なる。支援計画の検討は、学級担任のみならず、スクールカウンセラー等の専門スタッフとも連携して行うこと。
また、不登校児童生徒への支援については、学校、保護者をはじめ、教育支援センター、医療機関、児童相談所など、不登校児童生徒に関わる関係者の間で十分に連携を図ること。
(2)児童生徒及び家庭への支援
  不登校児童生徒及びその保護者へのアンケートにもあるように、学級担任の先生等が電話連絡や家庭訪問などで児童生徒や保護者とかかわりを継続することが、不登校の改善に効果がある。今後も、児童生徒や保護者に寄り添う姿勢を大切にするとともに、児童生徒の特性やニーズを考慮しながら、電話連絡や家庭訪問など児童生徒本人及び家庭への適切な支援や働きかけを行うこと。
(3)専門スタッフの配置
不登校の要因は児童生徒一人一人異なり、個々の児童生徒に応じたきめ細やかな支援が必要である。しかし、学級担任が担う業務は多岐にわたっており、教員が個別の不登校児童生徒に応じたきめ細やかな対応を行うことには限界がある。そこで、不登校児童生徒への支援の中心的な役割を担う教員など、専門スタッフを配置して組織的な支援体制を構築してはどうか。

3.不登校児童生徒に対する教育機会の確保
不登校児童生徒への支援については、不登校の改善に向けた取り組みを行うと同時に、児童生徒の社会的自立を支援する観点から、教育機会を確保することが必要である。今後も、不登校児童生徒一人一人の状況や適性に応じてITを活用した学習支援や適応指導教室等の学習支援を充実させること。
  また、不登校児童生徒の状況に応じた教育支援体制を図るため、国は平成27年度補正予算において、フリースクールについてのモデル事業を実施している。多様な教育機会確保の観点から、今後も、国の動向も踏まえ、フリースクールとの連携や、定時制高校などの活用について調査・検討を継続すること。

教育委員会の取り組みの充実

1.学校の取り組みを支援するための教育条件等の整備
(1)人的措置
不登校の要因や背景は、人間関係のこじれ、勉強のつまずき、発達障がいや家庭の事情によるものなど様々であり、その支援の在り方を検討する上で、適切なアセスメントを行うことが重要である。そのためには、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーをはじめとする心理や福祉等の専門家を増員・派遣するなど学校をサポートする体制の充実に努めること。
また、児童生徒一人一人がより豊かな学校生活を過ごせるようにするため、学習アシスタントや生活支援員を増員してはどうか。
(2)学校段階間の接続の改善
不登校児童生徒数が中学1年生になったときに大幅に増えるなど、児童が小学校から中学校への進学において、新しい環境での学習や生活に不適応を起こす、いわゆる「中一ギャップ」がある。現在も、個々の不登校児童生徒について「児童生徒理解・教育支援シート」を活用し、小学校から中学校への引き継ぎが行われているが、今後も、同シートを有効に活用するなど、中学校への進学に際して、生徒が体感する段差を緩和するようめること。
(3)「不登校対応アクションプラン4」の改訂
「不登校対応アクションプラン」は、教職員一人一人の具体的な不登校児童生徒への対応についてさまざまな視点から取りまとめたもので、学校現場での不登校対策の基本となっている。「児童生徒理解・教育支援シート」の活用など、前回平成18年の改訂以降に新たに導入したものを盛り込み改訂してはどうか。
(4)保護者・地域住民・学校の連携
  学校を児童生徒が安心できる心の居場所やきずなづくりの場とするため、保護者・地域住民・学校が連携して児童生徒を育んでいくことが必要である。本市では、学校評議員制度を制度化と同時にいち早く導入し、保護者・地域住民・学校が連携し、特色ある教育活動を積極的に行っているが、「地域とともにある学校」を目指しているコミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)の研究も継続して行うこと。

2.教育支援センターの整備充実及び活用
(1)不登校対策事業の点検・評価報告書
不登校対策事業の状況について、教育委員会の自己評価に加え、第三者(学識経験者)の評価を行い事業の改善に取り組んでいるが、次年度へ向けた改善内容を検討する中で、設定可能なものについては数値目標を設定するなど、より具体的な内容を検討してはどうか。
(2)人的措置
 相談員の充実やスクールカウンセラーの配置など人的措置を充実し、教育支援センターの機能強化に努めること。
(3)訪問支援
 不登校児童生徒の中には、適応指導教室に行くことを希望しない、あるいは行きたくても行くことができない児童生徒もいる。児童生徒の特性やニーズを考慮しながら、家庭訪問を通じて児童生徒本人及び家庭への適切な支援や働きかけを行うこと。

3.中学卒業後の就学への支援
  中学校時に不登校であり、中学校卒業後に進学していない者や高校に進学したが中途退学した者について、社会的自立を支援する受け皿が必要である。不登校等の事情から、ほとんど学校に通えず、実質的に十分な教育を受けられないまま中学校を卒業した者が、改めて中学校で学び直すことを希望する場合の就学機会の確保のため、中学校夜間学級(夜間中学)の設置に関して調査・研究を継続すること。

お問い合わせ

市議会事務局
〒790-8571 愛媛県松山市二番町四丁目7-2 別館5階
電話:089-948-6652
E-mail:gikai@city.matsuyama.ehime.jp

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