介護保険で利用できるサービスと利用料
更新日:2024年6月10日
【お知らせ】一定以上の所得のある方は、サービスを利用したときの負担割合が2割または3割になりました(平成30年8月から)
平成12年4月に介護保険制度が始まってから、サービスを利用した場合の利用者負担は、所得にかかわらずサービスにかかった費用の1割とされていました。
しかし、平成27年8月サービス分から、団塊の世代の方が75歳以上となる2025年(令和7年)以降にも持続可能な制度とするため、国全体で制度の見直しが行われ、65歳以上の方(第1号被保険者)のうち、一定以上の所得がある方には費用の2割を負担していただくことになりました。
さらに、平成30年8月サービス分から、65歳以上の方(第1号被保険者)のうち、とくに所得の高い方には費用の3割を負担していただくことになりました。
利用者負担の判定基準
3 割 |
(1)(2)を両方満たす場合 |
---|---|
2 割 | 3割に当てはまらない人で、次の(1)(2)を両方満たす場合 |
1 割 | 上記以外の人 |
※1 第2号被保険者(40歳以上65歳未満の方)、市民税非課税の方、生活保護受給者は上記にかかわらず1割負担です。
※2 「合計所得金額」とは、収入から公的年金等控除や給与所得控除、必要経費を控除した後で、基礎控除や人的控除などの控除をする前の所得金額をいいます。介護保険では、長期譲渡所得及び短期譲渡所得に係る特別控除を控除した額で計算されます。また、税制改正の影響が生じないよう、給与所得金額及び年金所得金額の片方または両方から合計10万円を限度とした控除を行っています。
※3 住民基本台帳上の世帯
※4 「その他の合計所得金額」とは、※2の合計所得金額から、年金の雑所得を除いた所得金額をいいます。
65歳以上の方で合計所得金額が220万円以上の方が3割負担になります。例えば、単身で年金収入だけの方であれば、年収340万円以上の方が当てはまります。
ただし合計所得金額が220万円以上であっても、実際の収入が340万円に満たないケースや、65歳以上の方が2人以上いる世帯で収入が低いケースがあることを考慮し、世帯の65歳以上の方の「年金収入とその他の合計所得金額」の合計が単身で280万円以上340万円未満、2人以上の世帯で346万円以上463万円未満の場合は2割負担になります。
また、世帯の65歳以上の方の「年金収入とその他の合計所得金額」の合計が単身で280万円未満、2人以上の世帯で346万円未満の場合は1割負担になります。
周知用リーフレット(一定以上の所得のある方の利用者負担割合の見直し)(PDF:259KB)
利用者負担の判定の流れ
負担割合証の発行
要介護・要支援認定を受けている方および事業対象者全員に、松山市から「介護保険負担割合証」を発行します(申請は必要ありません。)
※新規申請中の方や、更新申請中で認定の有効期間が7月31日までの方については、要介護・要支援認定の結果が出た後に発行します。また、転入された方は、転入元の市町村に所得などの情報を確認するため、発行に時間がかかる場合がありますので、ご了承ください。
※本人の住所(送付先の届出を行っている場合はその送付先)にお送りします。(送付先の届出については、こちらをご覧ください。)
負担割合証は被保険者証と一緒に保管し、介護サービスを利用するときは、必ず2枚一緒にサービス事業者や施設に提出してください。
介護保険負担割合証(見本)
あらまし
介護保険で利用できるサービスには、居宅サービス・地域密着型サービス・施設サービスなどがあります(次の表を参照してください。)要介護・要支援の認定結果によって、自分に必要なサービスを組み合わせて利用できます。
※認定結果によっては利用できないサービスもあります。
分類 | サービス名 | サービスの内容 | 要介護1~5の方 介護サービス |
要支援1・2の方 予防サービス |
区分支給限度基準額の対象 |
---|---|---|---|---|---|
相談 |
どんなサービスが必要か、介護支援専門員(ケアマネジャー・注釈1)がケアプラン(介護サービスの計画)を作成します。 | ○ | ○ | (利用者負担なし) |
分類 | サービス名 | サービスの内容 | 要介護1~5の方 介護サービス |
要支援1・2の方 予防サービス |
区分支給限度基準額の対象 |
---|---|---|---|---|---|
居宅サービス |
訪問介護 (ホームヘルプサービス) |
ホームヘルパーが自宅に訪問し、食事・入浴などのお世話をしたり、調理・掃除などの援助をします。 | ○ | (平成29年4月から総合事業に移行しました。) | ○ |
訪問入浴介護 | 移動入浴車などで訪問し、入浴の介助を行います。 | ○ | ○ | ○ | |
訪問看護 | 看護師が自宅に訪問し、病状の観察、入浴の介助、点滴や尿管カテーテルなどの管理を行います。 | ○ | ○ | ○ | |
訪問リハビリテーション | 理学療法士・作業療法士などが自宅に訪問し、リハビリテーションを行います。 | ○ | ○ | ○ | |
居宅療養管理指導 | 医師、歯科医師、薬剤師、管理栄養士などが自宅を訪問して、医学的な管理や指導を行います。 | ○ | ○ | × | |
通所介護 (デイサービス) |
デイサービスセンターなどに通い、食事や入浴、排泄、リハビリテーション、レクリエーションなどを受けられます。 | ○ | ○ | ||
通所リハビリテーション (デイケア) |
介護老人保健施設、医療機関に通い、理学療法士や作業療法士などによるリハビリテーションを受けられます。 | ○ | ○ | ○ |
|
短期入所生活介護 (ショートステイ) |
短期間、施設に宿泊しながら、介護や機能訓練などが受けられます。 | ○ | ○ | ○ |
|
短期入所療養介護 (医療型ショートステイ) |
短期間、施設に宿泊しながら、介護や機能訓練、医療措置、リハビリテーションなどが受けられます。 | ○ | ○ | ○ |
|
特定施設入居者生活介護 | 有料老人ホームやケアハウスなどに入所している人が、入浴、排泄、食事などの介護や、機能訓練などを受けられます。 | ○ | ○ | × | |
短期利用特定施設入居者生活介護 | 短期間、有料老人ホームやケアハウスなどに入所している人が、入浴、排泄、食事などの介護や、機能訓練などを受けられます。 | ○ | ○ | ○ |
|
特定福祉用具販売 | 福祉用具のうち、入浴や排泄のためなどの福祉用具の購入をするとき、購入費の9割(※)が支給されます。 | ○ | ○ | × |
|
福祉用具貸与 | 日常生活の自立を助けるための用具を貸し出します。 | ○ (注釈2) |
△ (注釈2) |
○ |
|
住宅改修費 | 自宅で安全に過ごすために、手すりの取り付けや、段差解消などの住宅改修を行った場合、費用の9割(※)が支給されます。 | ○ | ○ | × |
(※)表中で9割支給とあるのは、利用者負担割合が1割負担の場合です。
分類 | サービス名 | サービスの内容 | 要介護1~5の方 介護サービス |
要支援1・2の方 予防サービス |
区分支給限度基準額の対象 |
---|---|---|---|---|---|
地域密着型サービス |
定期巡回・随時対応型訪問介護看護 | 日中・夜間を通じて、定期的な巡回訪問又は随時通報による訪問を、介護と看護が連携しながら行うサービスです。食事、入浴、排泄などの介護や日常生活上の緊急時の対応など、心身の状況に応じて、必要なサービスを24時間いつでも受けることができます。 | ○ | × | ○ |
夜間対応型訪問介護 | 夜間、定期的に巡回したり、通報により居宅に訪問して、排泄の介護や日常生活上の緊急時の対応を行います。(定期巡回サービス) また、緊急時にオペレーションセンターに連絡することで、必要に応じて訪問介護員が自宅にうかがいます。(随時訪問サービス) |
○ | × | ○ |
|
地域密着型通所介護 | 小規模な通所介護施設などに通い、日常生活の介護や機能訓練が受けられます。 | ○ | × | ○ | |
認知症対応型通所介護 | 認知症の状態にある人が、デイサービスセンターやグループホームなどに通い、食事、入浴、排泄などの介護や、機能訓練を受けられます。 | ○ | ○ | ○ |
|
小規模多機能型居宅介護 | 小規模多機能型事業所に通い、食事、入浴、排泄などの介護や機能訓練を受けられ、心身状況や希望に応じて介護職員が自宅を訪問したり、短期間宿泊することができます。 | ○ | ○ | ○ |
|
認知症対応型共同生活介護 (グループホーム) |
認知症の人が、家庭的な雰囲気の中で、共同生活をしながら、食事、入浴、排泄のお世話や機能訓練が受けられます。 また、短期間の宿泊利用も可能です。 |
○ | △ (要支援2の人のみ) |
× | |
地域密着型特定施設入居者生活介護 | 小規模な有料老人ホームなどに入所して、食事、入浴、排泄などの介護や機能訓練が受けられます。 | ○ | × | × | |
短期利用地域密着型特定施設入居者生活介護 | 短期間、小規模な有料老人ホームなどに入所して、食事、入浴、排泄などの介護や機能訓練が受けられます。 | ○ | × | ○ |
|
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 | 小規模な介護福祉施設に入所して、その施設で、食事、入浴、排泄などの日常生活の介護や機能訓練が受けられます。 | ○ |
× |
× |
|
複合型サービス |
複数の居宅サービスや地域密着型サービスを組み合わせて利用できます。 |
○ | × | ○ |
分類 | サービス名 | サービスの内容 | 要介護1~5の方 介護サービス |
要支援1・2の方 予防サービス |
区分支給限度基準額の対象 |
---|---|---|---|---|---|
施設サービス |
介護老人福祉施設 (特別養護老人ホーム) |
常に介護が必要で自宅での介護が困難な人が入所します。食事、入浴、排泄などの日常生活の介護や機能訓練が受けられます。 | ○ | × | × |
介護老人保健施設 | 病状が安定し、在宅復帰に向けてリハビリテーションを中心とした介護が必要な人が入所します。短期集中型の介護や看護、リハビリテーションなどを受けられます。 | ○ | × | × |
|
介護医療院 | 主に長期にわたり療養が必要な方が対象の施設です。医療と介護(日常生活上の世話)が一体的に受けられます。 | ○ | × | × |
区分支給限度基準額
在宅で介護保険のサービスを利用する場合、要介護状態区分ごとに、1か月に給付を受けられる区分支給基準限度額が定められていますが、サービスによっては区分支給限度基準額の対象となるもの、ならないものがあります。
要介護状態区分 | 1カ月の支給限度額 |
---|---|
要支援1 | 50,320円 |
要支援2 |
105,310円 |
要介護1 |
167,650円 |
要介護2 |
197,050円 |
要介護3 |
270,480円 |
要介護4 |
309,380円 |
要介護5 |
362,170円 |
記号の見方
<介護サービス・予防サービス>
○ … 利用できる △ … 利用できる場合がある × … 利用できない
<支給限度額の対象>
○ … 対象となる × … 対象とならない
※注釈1
介護支援専門員(ケアマネジャー)は、介護の知識を幅広く持った専門家で、介護サービスの利用にあたって、次のような役割を担っています。
- 介護を必要とする人や家族の相談に応じたり、アドバイスをします。
- 利用者の希望に沿ったケアプランを作成します。
- サービス事業者への連絡や手配などを行います。
- 施設入所者を希望する人に適切な施設を選びます。
(参考)主任介護支援専門員とは
他の保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との連絡調整、他の介護支援専門員に対する助言、指導その他の介護支援サービス(居宅介護支援並びに施設における施設サービス計画の作成、サービスの利用援助及び施設サービス計画の実施状況の把握をいう。)を適切かつ円滑に提供するために必要な業務に関する知識及び技術を修得した者をいいます。(「介護保険法施行規則 第百四十条の六十八第一項」より)
※注釈2
軽度者(要介護1、要支援1・2の被保険者)の福祉用具貸与については、その状態像から使用が想定しにくいため、車いすや特殊寝台などは、原則、保険給付の対象外となっています。詳しくはこちらをご覧ください。
※注釈3
特定福祉用具販売(福祉用具購入費)の支給限度基準額は、同一年度で10万円です。詳しくはこちらをご覧ください。
※注釈4
住宅改修費の支給限度基準額は20万円です。詳しくはこちらをご覧ください。
介護保険サービスにかかる利用料(利用者負担割合が1割負担の方の場合)
介護保険サービスを利用した場合の利用者負担は、原則として介護サービスにかかった費用の1割です。
仮に1万円分のサービスを利用した場合に支払う費用は、1千円ということです。
(例)要介護1で20万円分のサービスを利用した場合
自己負担額は1万6,765円+3万2,350円=4万9,115円となります。
居宅サービスを利用する場合は、利用できるサービスの量(区分支給限度基準額)が要介護度別に定められています。
区分支給限度基準額の範囲内でサービスを利用した場合は、1割の自己負担です。
区分支給限度基準額を超えてサービスを利用した場合は、超えた分が全額自己負担となります。
ただし、所得の低い方や、1カ月の利用料が高額になった方については、別に負担の軽減措置が設けられています。
詳しくはこちらをご覧ください。【高額介護(介護予防)サービス】
(参考)施設サービスにかかる利用料の目安
個室や多床室(相部屋)など住環境の違いによって自己負担額が変わります。
介護保険施設利用の場合は、施設サービス費の1割のほかに、居住費、食費、日常生活費の負担も必要になります。
項目 | 自己負担の目安金額 |
---|---|
施設サービス費の利用者負担 |
約25,000円 (2割、3割負担の場合、ここの金額が2倍、3倍になります) |
居住費 | 約26,000円(855円/日) |
食費 | 約43,000円(1,445円/日) |
日常生活費 | 約10,000円(施設により設定されます) |
合計 | 約104,000円 |
項目 | 自己負担の目安金額 |
---|---|
施設サービス費の利用者負担 | 約28,000円 (2割、3割負担の場合、ここの金額が2倍、3倍になります) |
居住費 | 約61,000円(2,006円/日) |
食費 | 約43,000円(1,445円/日) |
日常生活費 | 約10,000円(施設により設定されます) |
合計 | 約142,000円 |
介護保険施設入所者の方で、一定の要件を満たす所得の低い方に対して、負担限度額を超えた居住費と食費の負担額が介護保険から支給されます。
負担限度額認定を受ける必要がありますので、事前に申請をしてください。
詳しくはこちらをご覧ください。【施設入所者等の利用者負担軽減(介護保険負担限度額認定申請)】
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