平成23年11月8日 南三陸町への支援車両の贈呈等
更新日:2012年3月1日
- 日時 平成23年11月8日(火曜日)午前11時から
- 場所 本館3階第1会議室
- 記者数 15人
議題
- 南三陸町への支援車両の贈呈等について
会見内容
(市長)
本日の議題説明の前に、少しお時間をいただき、1点ご報告をさせていただきます。
「第12回坊っちゃん文学賞」の審査発表・表彰式の日程などが決まりましたので、お知らせをいたします。
「第12回坊っちゃん文学賞」は、昨年7月から今年6月末までの募集期間に、1,057作品の応募があり、募集締め切り後、慎重に選考を重ねてまいりました。
ちなみに、応募数は5年連続で1,000点を超えまして、自治体主催の小説を対象とした文学賞としても、応募数の多い作品のひとつと言われており、アマチュア作家の登竜門として全国的な認知度が定着しているものと考えています。
その結果、お手元資料の裏面のとおり、8点の候補作品がノミネートされ、今月の17日(木曜日)に、椎名 誠 先生をはじめとする4人の審査員の先生方による最終審査会を経て大賞1点、佳作2点が選出されることになっております。
ご覧のとおり、今回は、海外在住の方も、最終ノミネート者として挙がっております。
また、当日、午後1時30分から審査発表・表彰式をこの第1会議室で行うことにしております。
加えて、今回初めての取り組みといたしまして、前回の第11回の大賞作品2点と、過去の大賞作品の一部が電子書籍化される予定です。
このほか、被災地支援を目的とした、第4回大賞作品「がんばっていきまっしょい!」の朗読版が完成をいたしまして、今月中旬には、宮城県名取(なとり)市の災害エフエムに送付する予定です。
以上で、「第12回坊っちゃん文学賞」の審査発表・表彰式の説明を終わります。
それでは、本日の議題の「宮城県南三陸町への支援車両の贈呈等」について、ご説明をさせていただきます。
東日本大震災から、間もなく8カ月を迎えようとしております。東北地方の被災地では、復興を目指し、多くの方々が、日々、懸命に努力されておられますが、全国では今もなお、7万人を超える方々が避難生活を余儀なくされており、本市といたしましても、市民の皆さんと一丸となって、継続的な支援活動を行っていくことが重要であると考えております。
そうした中、平成23年6月定例市議会でもご説明させていただいたとおり、これまで63名にのぼる本市職員を派遣したことをきっかけに、つながりを深めてまいりました南三陸町に対し、「財団法人 台北市 松山慈祐宮」などからいただいた義援金を活用し、学校給食運搬車、給水車、ワゴン車を贈呈する準備をしておりましたが、この度、給食運搬車2台、ワゴン車2台を受け渡す準備が整いました。
予定といたしましては、11月27日(日曜日)に松山市本庁舎前において出発式を、また、翌11月28日(月曜日)には、南三陸町の仮庁舎が設置されておりますベイサイドアリーナにおいて、贈呈式を行うことにいたしました。
また、あわせて南三陸町では、これから冬を迎え厳しい寒さが想定されますので、少しでも屋外で作業される方々の負担を軽減することができるよう、防寒着100着をお届することにいたしました。
なお、これまで南三陸町に対する支援といたしましては、職員の派遣だけではなく、夏用の作業服230着や業務用パソコン30台とプリンター5台をお送りし、お役立てていいただいているところでございます。
また、前日の11月27日(日曜日)には、9月に南三陸町を訪れ惨状を目の当たりにし、「少しでも被災者の方々に元気になってもらいたい。」との、熱い思いを持った、北条地区にあります「道の駅 風和里(ふわり)」の方が中心となって呼びかけた28名の方々が、南三陸町で毎月1回開催されている「福興市」に参加され、餅つきなどを計画されておりますので、この場をお借りしてお知らせさせていただきます。
最後になりましたが、先般10月22日、23日に松山市の城山公園で開催された「えひめ・まつやま産業まつり」では、南三陸町を応援する目的で、南三陸町の物産販売をしたところ、お預かりした商品は完売することができました。
また、あわせて、被災地での本市消防隊の活動状況や南三陸町の被災状況の写真展示を行ったところ、多くの市民の皆さんにご覧になっていただき、東日本大震災に対する市民の関心の高さがうかがわれましたが、これもひとえに被災された方々に対する市民の皆さんの温かい気持ちの表れであると、心から感謝をいたします。
松山市といたしましては、今後におきましても被災地や本市に避難されている方々に対する支援に全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えておりまして、被災地の一日も早い復興を心から願うものでございます。
(質問)
議会では給水車と聞いていたが、ワゴン車2台と学校給食運搬車2台で間違いないのか。
(市長)
そうです。私は南三陸町に行かせていただいて、津波によってすべてががれきとなった被災地の現状を見ています。今まで交流していました台湾の方々の暖かいお気持ちを活用して、できるだけ早く給水車を送りたいと思っていましたが、給水車メーカー側の話では特殊な車両であるため部品調達に時間がかかるので、3月ごろの納品予定になると聞いております。さらに、私の考えとしては、給食運搬車やワゴン車がせっかく行くのだから、お米やみかんを送れないかという思いもありましたが、給食運搬車は給食を運ぶためのカートを詰めてしまうと、もう入らないという状況でした。また、物資については、現地の方から気持ちとしてはうれしいが、平等な分配が難しいことからお断りがありました。
(質問)
防寒着を含めた全てについて台湾からの義援金を活用しているのか。
(市長)
詳細を申し上げますと、購入経費は、給水車1,051万2,700円、学校給食運搬車2台1,073万7,940円、ワゴン車2台539万8,964円、合計2,664万9,604円で、給水車は3月ごろに納品予定です。服については、私が南三陸町で町長さんにお会いした際、何かできることはないかというお話をさせていただき、夏用の作業服をお送りしました。これから厳しい寒さになるため、今回、松山市から防寒着をお送りすることになりました。
(質問)
今後、南三陸町以外の自治体を支援することはあるのか。
(市長)
現地の方にお会いできる機会がありますので、どんな支援ができるのか町長さんなど現地の人に聞きたいと思っています。
現在、職員を3月末まで、石巻市に長期派遣していますが、先日、一時報告を受けました。現場はまだ体制が整っているわけではないので、できればさらに応援を頼みたいという話になるが、そうなった場合、住居の確保など費用負担の面で難しい問題があると思っています。
メディアの皆さんにも度々、被災地の現状を放送していただいていますが、被災地の惨状を見てきたものとして、これからも長期間にわたる支援をお願いし、日本を挙げての支援をお願いしたいです。
10月22日、23日の「えひめ・まつやま産業まつり」においては、南三陸町の物産品を取り扱うブースで、福興市ロゴTシャツ、海産物など、計280点の商品を市役所の職員が販売いたしまして14万5,000円の売り上げがあり、商品代金として、南三陸町観光協会にお支払いすることができました。市民の皆さん、また、愛媛県民の皆さんにお礼を申し上げます。
また、風和里の方々は南三陸町に一度行かれていますが、だんじりの飾りの笹に願いを書いていただき、お祭りでは被災地を思ってその笹を飾った皆さんなので、とにかく被災地の役に立ちたいと思われているようです。さらに、もう一度行きたいということで、11月27日に南三陸町に行って餅つきをされますし、民間からもそういう動きが出てきて大変ありがたいと思っています。
(質問)
台湾訪問の目的と成果を聞きたい。
(市長)
平成21年度から台北市・
内容としましては、現地の
お祭りでは、松山の観光PR店を出店したほか、温泉友好の調印、松山秋まつりの
また、
訪問日程を時系列で申し上げますと、11月3日が亜東関係協会という日本でいう外務省を訪問し、さらに、松山・愛媛を舞台にドラマを作成している八大テレビの関係者と会談をさせていただきました。4日には航路の実現に向けて、日本の国土交通省にあたる交通部を訪問し、その後、温泉まつりのオープニングと温泉友好調印式、5日は松山慈祐宮にお礼と報告、そして神輿の担き比べのイベント、6日は2回目の神輿の担き比べでした。
神輿のイベントは大変な盛り上がりでした。連日5万人を超える人出だったそうで、合計10万人以上の方に神輿の鉢合わせを見ていただいたのではないかと思います。会場のお客さまからは大喝采をいただき、中村知事、
航路の実現に向けては、今まで台湾の交通部が難色を示していたのですが、少し話が前進したと思っています。会談の内容は、交通部の
また、神輿の鉢合わせの盛り上がりもあって、
東京、京都、大阪には行ったことがある多くの台湾の方がその次の行先を探しているとよく言われます。それから考えると松山は飛行機を降りて20分で道後温泉に着く。400年の歴史のある松山城があり、日本最古の道後温泉があります。台湾には温泉好きの方が多く、味覚も合い、さらに親日の方も多いということを考えると、東京、大阪、京都に次ぐ行先として大きな可能性を秘めているのが松山だと思います。
神輿の鉢合わせの時に、サプライズで台湾の俳優、
(質問)
台湾の松山空港とのチャーター便で障害になっているのは枠が無いということなのか。
(市長)
台湾の交通部と
(質問)
台湾から年間どれくらいの観光客を誘致したいなど戦略はあるのか。
(市長)
数字的なものはありませんが、とにかく多く来ていただきたいと思っています。
今回、台湾で一番読まれている新聞であると現地の方から教えてもらったチャイナタイムズの1面に大きく載せてもらえましたし、他の新聞やテレビでも相当取り上げていただきました。
現地は31度くらいまで気温が上がっていまして、担き夫の皆さんは日頃の秋祭りと温度が違ううえ、雨模様の大変悪いコンディションの中で一生懸命担き比べと鉢合わせを見せてくださいました。無骨な担き夫さんたちですが、最終日は見ず知らずの人にプレゼントをもらったり、一緒に写真を撮ったりしていましたので、民間交流も広がっていったことを大変うれしく感じました。
チャーター便など障壁がありますが、可能性は大いにありますので、やれることは何でもやろうと思っています。それが松山の皆さん、愛媛の皆さんに喜んでいただけること、大きな経済発展をもたらすものと思っています。松山は約70パーセントの方が第3次産業に従事しており、何と言っても観光が基幹産業ですから、ここを発展させたいと思っています。
(質問)
交通の障壁があるというのは日本も関係あるのか。
(市長)
両方あると思います。運輸省を経験された方から、航路開設というのは日本と台湾の間で話し合うことだから、台湾だけでなく日本の国土交通省にも目配せしておかないといけない。一方的な思いでできるものではないと聞いていますので、日本側もきちんとケアしないといけないと思っています。
(質問)
松山空港で台湾観光客の入国手続きが混乱したことについて、イメージが悪くなったのではないか。
(市長)
これはひどかったです。同じ日本人としてあきれましたし、恥ずかしかったです。入国管理局は当日3人で対応されていたと聞いています。この日は台湾からチャーター便でたくさんのお客さまが来ることや、日本からの出国者もたくさんいることは、当然、分かっていたはずです。私たちも入国される方も2時間待たされました。われわれは台湾の方々をお迎えしようと、「台湾の皆さんようこそお越しくださいました」という横断幕を掲げていました。空港ロビーから出てきた最初のお客さまはプレゼントをお渡ししたせいもあってか、笑顔を見せていただきましたが、次の方がなかなか来ませんでした。私たちは出発時間が近づいてきたので搭乗口に向かいました。後で聞いた話では、横断幕を見て「何だこれは。何がようこそお越しくださいましただ。もう日本には二度と来ない」そう怒られている観光客の方もいらっしゃったそうです。われわれ松山市役所はお客さまを歓迎するために頑張っています。県農愛媛さんもみかんを配り、みんなで歓迎しているのに、入国管理局がそんな有様でした。
さらに、私が乗った飛行機が滑走路に出ると、見知らぬ飛行機が止まっていました。マカオから来た飛行機でしたが、入国管理局が混雑しているため、マカオのお客さまも入ることができず、滑走路で1時間くらい待たされたそうです。やっと到着して「松山に着いた。観光するぞ」と思っているのに、滑走路で1時間待たされたら、楽しい気持ちも台無しになります。
11月3日は祝日でしたから、翌日に高松入国管理局の局長さんに抗議の電話をかけました。お客さまが大勢くるのが分かっているのだから、増員するなどしっかりとした準備をしてくださいと要望しました。局長さんからは「3人体制は不備だったと思います。申し訳ありませんでした。2時間もお待たせして非常に申し訳なかった」と謝罪がありました。このようなことが繰り返されるようでは、どんなに愛媛県と松山市が連携して観光を強化させてもお客さまは来てくれませんから、しっかりと改善してほしいと思います。
(質問)
抗議の電話はいつしたのか。
(市長)
トラブルのあった11月3日の翌日、4日の朝一番に電話しました。
(質問)
台湾から電話したのか。
(市長)
早々の対応が必要だと思いましたので台湾から電話しました。
(質問)
市長自らが電話したのか。
(市長)
局長さんが出るまでは職員が話しましたが、内容は私から局長さんに直接伝えています。
(質問)
観光都市松山の玄関口がそのようなことになったことについて、どう感じているのか。
(市長)
大変、遺憾に思います。おそらく増員できたはずですから。帰国後、一部メディアさんに取り上げられているのを拝見いたしましたが、皆さんの力もお借りして利用客本位の対応をしていただきたいと思っています。
(質問)
この一年間で何回トップセールスを行っているのか。
(市長)
観光や企業誘致などにかなり行っていますので数は覚えていませんが、できるだけ私がトップセールスマンとして行っています。おかげさまで、デパートでの地元品の販売は、今のところ完売が続いていますし、企業誘致が結実したものや、職員が一生懸命頑張って成功に少しずつ近づいているものもありますから、今のところ良い成果が続いていると思います。交渉することは私の得意分野となりますので、これからも企業のトップの方とお話をさせていただいて、良い方向に向かうようにしたいと思っています。
(質問)
市長就任からもうすぐ1年を迎えるが、感想を聞きたい。
(市長)
先ほどのトップセールスの話にありましたように、良い成果は出ています。もちろん、職員たちが下地を一つ一つ積み上げているので、最後に私が決めることができます。本当に職員はよくやってくれています。しかし、職員が逮捕されるなどのマイナス要因もありました。大方の職員が真面目に一生懸命やっている中で、こういったマイナス要因があると足を引っ張られてしまいます。後処理に時間を要するようになるので、市民の皆さんに対して、大変申し訳ないという気持ちです。これまでの記者会見でも申し上げていますが、パーフェクトな制度はないから、穴を見つけたらそれをふさぐことが私の仕事だと思っています。また、モラルの問題を申し上げました。もちろん不祥事をモラルのみにわいしょう化しようとは思いません。私たち公務員は皆さんの住民情報など重要な個人情報と常に接しています。それらを覚えて外部に漏らそうと思えばできますが、市民に顔向けができません。厳罰に処せられ自分の家族が悲しい思いをすることによって制御することができるモラルの部分があります。
また、書類の管理やパスワードの切り替えなど、民間から入ってきた人間としては当然やっているだろうということができていない部分も発見しましたので、すぐに改善してくださいと指示しました。
市長就任からもうすぐ1年が経ちますが、とにかく市民の皆さんに笑顔になってもらいたい、それだけを毎日考えています。私自身を含めて至らぬ点があると思いますので、それを見つけ一つ一つすぐに改めて、良い方向に持っていきたいというのが偽らざる気持ちです。
(質問)
課題や反省点について聞きたい。
(市長)
ちょっと抽象的な言い方になってしまいますが、頑張っている職員はいますが、仕事をしただけの職員がいます。それは市役所だけに限らないと思います。あなたがした仕事が本当に市民の皆さんのためになっているのか、それを考えてみてくださいと常々言っています。3,400人という大きな組織ですから、もちろん、私がすべての仕事をするわけではなく、権限移譲して仕事をしています。今、社会の流れとしてコミュニケーションが不足しがちですが、もっとコミュニケーションをとることによって改善できる部分が大きいと思いますので、そのあたりも常々職員に話しています。
(質問)
入札制度の見直しについて、決定した方針があれば聞きたい。
(市長)
入札制度は各市の状況をまとめています。これもできるだけ早く公平性・透明性を確立して良いものに仕上げていきたいと思っています。
(質問)
松山市において生活保護費から国民健康保険の滞納保険料を支払わせている問題について、厚生労働省は好ましくない見解を示しているが、どのように考えているのか。また、どのような経緯で支払わせるようになったのか。
(市長)
払ってない方には払っていただくという、公平・公正という考えを基に動いています。
(質問)
生活保護受給者から滞納保険料を支払わせることをやめるつもりはあるのか。
(市長)
公平に公正にしてくださいということをいつも言っていますので、今のところ、その方針を変えるつもりはありませんが、担当課から経緯や現状を聞き直して、もし、改めるところがあれば改めたいと思います。
コミュニケーションの話に戻りますが、昨日逮捕された消防職員は朝の8時30分から勤務があるのに、深夜3時まで出歩いていたと聞いています。このようなことを防ぐためにも、日々のコミュニケーションによって職場の雰囲気づくりをすることが大切だと思っています。
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