松山市の合流式下水道改善対策
更新日:2024年4月1日
合流式下水道
合流式下水道は、汚水と雨水を同一の管渠で排除するシステムで、早くから下水道事業に着手した大都市などで採用されている処理方式です。
汚水と雨水を別々の
松山市でも、昭和33年から整備を始めた市中心部588.5ha(ヘクタール)では、合流式下水道を採用しています。
分流式と合流式の処理方式の違い
汚水と雨水を別々の
家庭や工場から出る汚水は、汚水管により下水処理場に運ばれて、微生物の働きを利用して処理された後、川や海へ放流されています。
雨水管に入った雨水は川や海に直接放流されています。
汚水と雨水を同じ
雨の日は大量の水が流れ込むため、一定の量までは下水処理場で処理されますが、一定量を超えた水は川や海へ流れます。
また、路面などの汚濁物を含んだ雨水も合流管に流れるため、下水処理場で処理されます。
松山市の状況
中央処理区3,464.2ha(ヘクタール)のうち、市中心部588.5ha(ヘクタール)を合流式で整備しています。
合流式下水道の概念
雨天時に合流式下水道で処理できる下水量は、晴天時時間最大汚水量(晴天時の1日で最も使用水量の多い時間での汚水量)の3倍以上という規定があります。
松山市では、この規定に基づいてスワール分水槽を設置し処理していますが、大雨になると一部は川に放流されることがあります。
国が実施した全国的な調査では、この基準を守ることが難しい事例も報告されています。
合流式下水道の概念図(松山市)
スワール分水槽
雨天時の合流下水の省エネ処理作戦として取り組んだスワール分水槽は、流入下水の持つエネルギーにより、円形槽に渦流を発生させ、水より重い物質が渦の中央底部に、水より軽い物質は渦の外側上部に集まる現象を利用して、水中の汚濁物質を分離・除去する省エネ型の処理施設として生まれました。
松山市では、昭和61年に国のアイデア下水道の指定を受け、全国に先駆けてスワール分水槽の建設を行い、昭和63年から使用開始しています。
合流式下水道の改善について
平成14年に国が策定した「合流式下水道改善対策指針」や平成16年の下水道法施行令の改正に伴い、松山市では、これまでの対策(スワール分水槽・増補管)に加え、更に改善を進めるため、国の改善対策指針に基づき、下記の3つを改善目標として定めました。
その後、平成16年度に松山市合流式下水道緊急改善計画を策定し、計画的に改善対策を行い、平成25年度末までに合流改善を完了しました。
松山市合流式下水道緊急改善計画
改善目標
- 汚濁負荷量の削減
汚濁負荷量の排出を分流式下水道と同程度以下にする。
- 公衆衛生上の安全確保
全ての雨水吐き口で未処理下水の放流回数を半減する。
- きょう雑物の削減
全ての雨水吐き口できょう雑物の流出を極力防止する。
計画期間
平成17年度から平成25年度まで
取組内容
- 雨水吐き口へのスクリーン設置(4箇所)
- バイパス管の設置(2箇所)
- 雨水滞水池の整備(1基)
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お問い合わせ
下水道整備課
〒790-8571 愛媛県松山市二番町四丁目7-2 第3別館3階
電話:089-948-6819