第68回特別企画展「子規と進化する句会―俳句革新の原動力―」を開催します
更新日:2022年8月25日
発表内容
第一回蕪村忌記念写真(明治30年12月24日)
目的
子規の俳句革新の実践の場として重要な役割を果たした「句会」をテーマに取り上げます。
明治20年夏、子規は松山に帰省中、三津浜の俳諧宗匠、大原 其戎(おおはら きじゅう)の手ほどきを受け、本格的に句作に取り組むようになります。明治25年夏に帰省した際には、高浜虚子や河東碧梧桐らと集まり「競吟(せりぎん)」や「十二ヶ月」といった形式の句作に挑戦しました。子規は、江戸時代から続く俳諧宗匠が主導する句会とは異なる手法を模索し、宗匠が評価する旧来の形式から、仲間たちと批評しながら句を選ぶ「互選」という新しい方式の句会を実践します。
「俳諧大要」など子規の俳論が広まっていくと、子規が提唱する新しい俳句のスタイルに共鳴した人びとが全国から集まり、子規庵の句会には夏目漱石や森鴎外らも参加しました。子規は、句会で小説家や歌人、画家など多彩な人びとと交流するなかで、句作する力を磨き、自身の俳論をさらに深化させていきます。句会での相互批評は、子規の俳句革新の推進力になりました。
明治30年代に入ると、子規や仲間たちの間で蕪村研究が盛んになり、日本派(子規派)の象徴的な句会の場として子規庵で「蕪村忌(ぶそんき)」句会が始まりました。また、蕪村にならって一題で十句を作り合う「十句集」の試みも実践されます。
特別企画展では、子規が「互選」の方式を取り入れながら仲間と作り上げた句会の実態に迫り、人と人がつながる「座」としての句会を見つめ直します。
会期
令和4年9月3日(土曜日)から令和4年10月17日(月曜日)まで
【開館時間】
午前9時から午後6時まで(展示室入場は午後5時30分まで)
【休館日】
令和4年9月6日、13日、20日、27日、10月4日、11日(いずれも火曜日)
会場
松山市立子規記念博物館 3階特別展示室
観覧料
個人400円、団体320円、65歳以上200円、高校生以下 無料
※常設展とセットで特別企画展の観覧券を購入する場合、特別企画展の観覧料は2割引です。
※子規博友の会会員が特別企画展の観覧券を購入する場合、特別企画展の観覧料は2割引です。
関連事業
【記念講演】
演題:「句会の子規―様々な創意」
講師:防衛大学校教授、日本伝統俳句協会常務理事 井上 泰至 氏
日時:令和4年10月16日(日曜日)午後2時~午後3時30分
会場:1階視聴覚室 ※入場無料
【ギャラリートーク】
日時:令和4年9月11日(日曜日)、10月9日(日曜日) 午前10時30分から午前11時20分まで
会場:3階特別展示室
※聴講には特別企画展の観覧券が必要です。
【学芸員の関連講座】
演題:「句会稿からみる子規の句会」
日時:令和4年9月25日(日曜日) 午前10時30分から正午まで
会場:1階視聴覚室 ※入場無料
※記念講演、ギャラリートーク、関連講座は、新型コロナウイルス感染症の状況で変更する場合があります。
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お問い合わせ
子規記念博物館
松山市道後公園1-30
館長:門田 泰敏
担当執行リーダー:平岡 瑛二
電話:089-931-5566
E-mail:sikihaku@city.matsuyama.ehime.jp