第3回 松山市都市景観賞

更新日:2012年3月1日

概要

【募集対象】
松山市内で平成9年7月以降に完成(改築又は改装も含む)した下記の建造物
個人住宅、マンション、商業施設、工場その他の建築物
装飾塔、記念塔、その他の工作物
屋外広告物
【募集期間】 平成14年7月1日~8月30日

【応募・推薦件数】 27件

【選考会】 平成14年10月28日

【表彰式】 平成15年2月18日 受賞対象の所有者、設計者、施工者を表彰

選考委員会委員(◎委員長)

長谷川 逸子    長谷川逸子建築計画工房(株)主宰
  有光 和雄    愛媛県建設業協会松山支部長
  原  久雄     愛媛県屋外広告美術商業組合理事長
  中岡 数夫    愛媛県建築士事務所協会中予支部長
  寺坂 行雄    松山市民文化祭美術展審査委員長
  渡部 孝      松山市景観審議会委員

受賞作品

きらめき大賞

  • 名称    JJ松山店(パチンコ店)
  • 住所    松山市保免西3丁目9-30
  • 用途   遊戯場
  • 所有者  ワタナベプリント(株)
  • 設計者  フジ建築綜合企画
  • 施工者  (株)タニグチ

エントランスエリアにランドスケープデザインを導入し、まちの中に緑の空間をつくり、パーキングは表から見えないところに配置されていました。レンガタイル張りの立面もまるで研究所の様な質を備え、クライアントの姿勢が読みとれるものです。近づいてみても通常のパチンコの騒音はしない。入ると広い空間になっていてインフォメーションセンター、さらに休憩用のコーナー、交換所がありホテルのロビー空間の様に静かでした。そこからホールに入ると驚くほどの天井高でホールと名付けるにふさわしいインテリアで従来のパチンコホールとは異なった空間は心地よいものに見えました。多くの人達が自由時間を楽しんでいるようでしたが、大勢の人達が集まる都市空間のレベルアップに貢献している力作です。

きらめき奨励賞

  • 名称   福井ウィメンズクリニック
  • 住所   松山市星岡町32-1 
  • 用途   診療所(婦人科・産婦人科)
  • 所有者 福井敬介
  • 設計者 新企画設計(株)
  • 施工者 大成建設(株) 四国支店

住宅地にあって、変化のある切妻の屋根をかけ、外壁は土色のスタッコ、バルコニーの手摺りの木材など形態と素材などの配慮がなされています。田畑との境の塀も建物と同じデザインでつくられています。周辺に調和しながら優しい風景となってたたずんでいて景観賞にふさわしい建築です。

きらめき街角デザイン賞

  • 名称   珈琲蔵人「珈蔵」祝谷店
  • 住所    松山市祝谷4丁目7-16
  • 用途    喫茶店
  • 所有者  進和珈琲(株)
  • 設計者  (有)松柏工務店
  • 施工者  (有)松柏工務店

向って右手に美しい民家の残る一角に、そうした伝統的な環境を考慮するように、丸瓦や白壁、のれん、裏庭は石庭という構成でつくられています。道路に面してドライブインカフェのようにビジターを迎えています。都市はビジターを楽しませる場でもあると考える時、まちの伝統の再現も意味があると言えます。

きらめきポイント賞

  • 名称  炭火焼肉酒家「牛角」松山樽味店 
  • 住所  樽味4丁目10-17
  • 用途  飲食店
  • 所有者 (株)モリフードサービス
  • 設計者 (株)ジョーコーポレーションD.A.
  • 施工者 (株)ジョーコーポレーション

「炭火で焼肉が食べたい。」という手書き文字を鉄板に溶かし込み穴を開けたものを白壁の前に掲げ、夜に光を入れると白い文字が浮かび入るというもので、炭火で食べてもらおうという気持ちがよく伝わる労作の広告で美しい演出です。

総評

「選考委員長  長谷川 逸子」

応募人数は33名。応募作品数は27点でした。内訳は、商業施設14件、業務施設2件、文化施設1件、医療・福祉施設4件、マンション2件、工作物1件、広告物2件と多様な機能を持つ作品が集まりました。

景観賞というと常に周辺環境への調和とか地域特性をいかしたものを評価するということが多いのですが、もっと積極的に新しい都市景観の創造に資するものを、或いは若者たちが集まる場所を選ぶことも都市景観として評価したい等の意見をいただきました。そして意見交換の後提出された資料をもとに投票を繰り返し、10点を選定して実物審査に向かいました。また、今回から「きらめきポイント賞」という広告物を対象とした賞が創設されました。

公共広告は都市の中でどうあるべきかを屋外広告美術商業組合理事長 原 久雄審査委員を中心に議論しました。アメリカ式に大きなティッシュボックスをビルの上に乗せたようなポップなものを歓迎すべきか、或いはいくつかの手作りの広告が良いのかと現地に向かう車中でも議論は続きました。今回、パチンコホールという商業建築を全員一致で対象に選んだのは思い切った選定だったと言えます。

都市の中にはC級D級レベルの建築で良しとしてきたものが在り、そのひとつがパチンコホールです。大勢の人が集まる公共的な場らしさを備える必要性を考えて丁寧につくられていることは喜ばしく思い大賞に選びました。

お問い合わせ

市街地整備課

〒790-8571 愛媛県松山市二番町四丁目7-2 本館7階

電話:089-948-6848

E-mail:sigaitiseibi@city.matsuyama.ehime.jp

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