
玉の石伝説
昔、出雲の神様である、大国主命と少彦名命が伊予の国を訪れたとき、病気になった少彦名命を道後の湯に浸しました。
すると、少彦名命はたちまち元気になり「ましましいねたるかも(しばらく寝ていたようだ)」と叫んで、玉の石の上で舞ったといわれています。

玉の石
玉の石は、道後温泉本館の北側(看板がある正面に向かって左側)にあります。
少彦名命の足跡が残っていると言われており、ひしゃくでお湯をかけてお祈りすると、願いが叶うと言われています。

江戸時代の道後温泉の様子
「玉の石」がいつから道後温泉本館の北にあったのかは、はっきりしていません。
ただ、江戸時代(西暦1638年)に描かれた「嘉永15年温泉絵図」にはすでに、本館のそばに「玉ノ石」と書かれていることがわかり、少なくとも約400年前にはこの場所に玉の石があったことが分かります。
(出典 「道後温泉本館の歴史」 平成6年3月 松山市)
道後温泉別館 飛鳥乃湯泉の個室「玉之石の間」

玉の石の間
道後温泉別館 飛鳥乃湯泉の個室「玉之石の間」では、八幡浜市の伝統工芸士さんが古来から伝わる染色技法である「筒描染」を用いて、玉の石伝説を10メートルほどの1枚の染め物で表現しています。
手書き染め物ならではの大胆で繊細な表現を見ることができます。