知っていますか?COPD(慢性閉塞性肺疾患)
更新日:2024年7月24日
COPDは命に関わる病気
COPDは、慢性閉塞性肺疾患を意味する英語(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)の略で、たばこの煙を主とする有害物質を長期に吸入することによって肺に炎症が起きる進行性の病気です。
以前は、「慢性気管支炎」や「肺気腫」などと呼ばれていました。
空気の通り道である気管支が狭くなったり、ガス交換を行う肺胞が壊れる病気です。
WHO(世界保健機構)によると、2019年の死亡原因の第3位となっています。
COPDの主な原因は喫煙
COPDの患者さんの9割以上に喫煙歴があるなど、喫煙が最大の危険因子です。
受動喫煙や大気汚染、職場などで発生するほこりや化学物質の吸入も関連があると言われています。
COPDの症状は咳や息切れ
COPDでは、「咳や痰がでる」「風邪がなかなか治らない」「階段を上るときなどに息切れを感じる」などの症状がみられることがありますが、これらのすべてがみられるわけではなく、全くない場合もあります。
症状がみられても、ありふれた症状であるため気づきにくく、年齢のせいだと見過ごして、発見が遅れることもあります。
放置していると、溺れるような息苦しさになります。
COPDは全身の病気
COPDの患者さんは、喘息や肺がんを合併することがあります。
また、COPDは全身性の炎症疾患であるため、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)、心不全、糖尿病、フレイル、骨粗しょう症などの肺以外の病気にかかることもあります。
COPDの治療は早期に開始することが大切
治療で最も大切なことは禁煙です。
すでにCOPDを発症していても禁煙により予後の改善が期待できます。
また、薬物療法や感染症の予防のためのワクチン接種、呼吸リハビリテーションなどが行われます。
COPDになると、肺の機能はCOPD以外の人の老化よりも急速に低下していくことが多く、一度壊れてしまった肺胞をもとどおりにする治療はないため、早期に治療を開始することが大切です。
COPDについてセルフチェックし医療機関へ受診
40歳以上で喫煙歴のある人はリスクが高いと考えられます。
COPDの可能性があるかどうか、COPD集団スクリーニング質問票でチェックができます。
チェックの結果、合計点数が4点以上の人や、呼吸に問題を感じていいる人は、医療機関の受診をお勧めします。
禁煙したい人は、一定の要件を満たした医療機関で保険診療を受けることもできます。
COPD集団スクリーニング質問票(COPD-PS) (一般社団法人GOLD日本委員会)(PDF:301KB)
保険が適用可能な医療機関(一般社団法人 日本禁煙学会)(外部リンク)
関連リンク
一般社団法人 日本呼吸器学会HP「慢性閉塞性肺疾患」(外部リンク)
一般社団法人 GOLD日本委員会「COPD情報サイト」(外部リンク)
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