わがまちメール PTA・後援会費を学校の校納金徴収から分離して
意見の内容
PTA・後援会費を学校の校納金徴収から分離してください。
2023年の非加入者からの誤徴収を「事務ミス」で終わらせず、制度そのものの検証を求めます。
私は、全国のPTAと公立学校との関係について調査している「〇〇」の〇〇と申します。
松山市立学校におけるPTA会費・後援会費等の徴収について調査したところ、個々の学校における事務処理の適否だけではなく、松山市として検討すべき制度上の問題があると考え、市長に直接申し上げます。
今回お尋ねしたいのは、単に「PTAは任意加入ですか」「加入意思を尊重していますか」という問題ではありません。
任意加入の私的団体であるPTAや後援会について、その会費の徴収、徴収対象者の特定、口座振替、未納管理、返金、団体への送金等を、なぜ公立学校及び教育委員会の人員・情報・徴収システムを用いて恒常的に処理することができるのか、という行政上の権限と公私分離の問題です。
松山市は、2023年11月20日公開の「PTAと後援会の会費の引き落とし」(公開番号3251)において、PTA及び後援会に加入していない保護者から会費が引き落とされた事案について回答しています。
そして、この問題について「学校での手続き上のミス」とし、各学校に校納金事務を適正に行うよう指導した旨を説明しています。
しかし、市長に検討していただきたいのは、その一段前の問題です。
なぜ、PTA等に加入していない人から、学校がPTA会費・後援会費を誤って引き落とすことが可能な制度になっていたのでしょうか。
PTAが独立した任意団体として、自ら入会申込みを受け、自ら会員を確定し、自ら会費を請求・徴収する仕組みであれば、少なくとも学校が非会員からPTA会費を「校納金」として誤徴収する事故は起こりません。
したがって、2023年の事案については、担当者の確認不足だけでなく、「任意団体の会費徴収を公立学校の徴収制度に組み込んでいること自体に、誤徴収を生じさせる構造的な問題がなかったのか」という観点から検証する必要があると考えます。
実際、松山市立〇〇中学校の資料では、PTA会費、後援会費、給食費、教材費等が同じ口座振替の集金項目として扱われています。
また、残高不足等により引落しができない場合について「松山市教育委員会から督促状が届く」とする学校資料も確認されています。
現時点で、この督促状がPTA会費部分まで対象としていると断定するものではありません。
だからこそ、市長には、PTA会費等について、誰が徴収対象者を登録し、誰が未納を把握し、誰が再振替や納付案内を行い、誰がPTAへ送金しているのかを、事実に基づいて確認していただきたいのです。
本件では、次のような一般論だけでは問題は解決しません。
「PTAは任意団体であり、各PTAが自主的に運営しています」、「加入は任意であることを周知しています」、「保護者の同意を得て行っています」、「PTAから学校に依頼されています」、「校長の判断で行っています」、「従来から校納金と一緒に徴収しています」、「各学校に適正な事務処理を指導しています」、これらは、それぞれ別の問題についての説明であり、「公立学校及び教育委員会が、PTAという任意団体の内部事務を恒常的に処理する行政上の根拠は何か」という質問への回答にはなりません。
PTAが自主的な任意団体であるならば、むしろ、その団体の入会受付、会員確定、会費請求、徴収、未納管理等を学校が行う根拠が何であるのかを明らかにする必要があります。
また、本人が口座振替に同意していることや、PTAが学校へ事務を依頼していることと、公立学校がその事務を受任し、教職員が職務として処理できることも、同じ問題ではありません。
そこで、以下の各項目について、可能な限り項目番号に対応して具体的にご回答ください。
【1 松山市としての事実認定】
松山市立小学校・中学校のうち、PTA会費、後援会費その他任意団体の会費を、学校が取り扱う校納金、学校口座、口座振替システムその他学校の徴収手段と一体として徴収している学校はありますか。
ある場合は、市としてその実態を把握していますか。把握していない場合は、全校調査を実施する考えがありますか。
「各学校の判断である」という場合でも、市立学校において行政の人員・情報・システムが使用されている以上、市として把握する必要がないとする理由を併せてお示しください。
【2 何の事務として行っているのか】
学校がPTA会費等を徴収している場合、それは、
・学校の校務
・教育委員会の事務
・PTAから学校又は校長が受任した事務
・教職員個人がPTA会員として行っている私的活動
・その他
のいずれとして整理されていますか。
単に「PTA活動への協力」「学校とPTAとの連携」という説明ではなく、会費徴収という具体的事務についてお答えください。
【3 学校又は校長が受任する権限】
PTAから学校、校長又は教育委員会への依頼・委任によって徴収している場合、公立学校又は校長が、任意団体の会費徴収、未納管理、返金、収納金の送金等を受任することができる行政上の根拠をお示しください。
委任状、協定書、覚書等が存在するというだけではなく、「その委任を公立学校側が受けることのできる根拠」についてお答えください。
【4 校長判断との関係】
「校長の判断」「学校長の責任」で行っている場合は、校長が任意団体の会費徴収事務を校務として位置付けることのできる根拠をお示しください。
学校教育法上の校務掌理権を理由とする場合は、PTA会費の徴収、未納管理、返金、PTAへの送金等が、なぜ学校が処理すべき校務に含まれると解しているのかを具体的にご説明ください。
【5 教職員の職務との関係】
PTA会費等の徴収対象者の登録、口座振替データ作成、徴収停止処理、未納確認、督促・納付案内、返金処理、PTAへの送金、問い合わせ対応等を教職員が勤務時間中に行っている場合、それぞれを教職員の職務として命じることのできる根拠をお示しください。
PTAの会員として私的に行っているという整理であれば、勤務時間、学校設備、学校の情報システム及び学校保有個人情報を使用しているかどうかも併せてご確認ください。
【6 「本人同意」で解決するのか】
仮に保護者本人から「PTA会費を学校口座から引き落としてよい」という同意を得ているとしても、本人の同意があることと、公立学校がPTA会費徴収という事務を行政として行う権限があることは別問題です。
松山市は、本人同意そのものを、学校がPTA会費徴収事務を行う行政上の根拠として整理しているのでしょうか。そうでないのであれば、別途どのような根拠によって学校がこの事務を行っているのかをお示しください。
【7 個人情報の利用】
学校がPTA会費を徴収するためには、少なくとも誰を徴収対象とし、誰を対象外とするかを特定する必要があります。
そのために学校が、児童生徒氏名、保護者氏名、学年・学級、保護者口座情報、PTA加入・非加入情報、会費額、免除情報、徴収停止情報、退会情報等を利用している場合、その利用目的及び法的根拠を具体的にお示しください。
特に、学校教育のために取得・保有した口座情報等を、任意団体の会費徴収のため反復継続して利用しているのであれば、それを学校の所掌事務としてどのように整理しているのかをご説明ください。
「本人の同意がある」という回答だけではなく、そもそもその事務を学校が取り扱うことのできる所掌上の根拠についてお答えください。
【8 PTA加入者・非加入者を誰が確定しているのか】
2023年には、PTA・後援会に加入していない方から会費が引き落とされています。
そこで、現在は誰が、「この保護者はPTA会員である」、「この保護者は非会員である」と判定し、学校の徴収システムへ登録していますか。PTAが作成した会員名簿を学校へ提供しているのでしょうか。学校が入会申込書等を受領して会員を確定しているのでしょうか。それとも別の方法でしょうか。
また、明示的な入会手続を行っていない保護者について、学校側がPTA会費徴収対象者として登録することがあるかについてもご確認ください。
【9 未納管理・督促】
PTA会費を含む口座振替が不能となった場合、PTA会費部分について未納額を管理する主体は誰ですか。学校ですか。教育委員会ですか。PTAですか。また、PTA会費部分について学校又は教育委員会が督促、催告、再振替、納付案内その他の未納管理を行うことがありますか。
「督促状は給食費等のみを対象としている」という場合には、PTA会費部分をどの時点でどのように切り分けているのかもお示しください。
【10 収納後のPTAへの送金】
学校口座又は市の徴収システムで収納されたPTA会費等は、その後、誰が金額を確定し、誰がPTA又は後援会の口座へ送金していますか。
学校又は教育委員会が送金処理を行っている場合、その根拠と会計上の位置付けをお示しください。
【11 徴収に要する公的資源】
PTA会費等の徴収のために、教職員の勤務時間、学校のパソコン、学校のプリンター、学校の口座、学校の徴収システム、金融機関との口座振替契約、学校が負担する振替手数料、市又は学校が契約するシステム利用料等が使用又は負担されているかをご確認ください。公費負担がない場合も、教職員の勤務時間その他の行政資源が使われていないかを分けてご回答ください。
【12 2023年の誤徴収についての再検証】
2023年の非加入者からの誤徴収について、「学校での手続き上のミス」とされたことは承知しています。
しかし、誰が加入者・非加入者を確定したのか、誰が徴収システムへ登録したのか、なぜ学校側でPTA非会員を徴収対象に設定できたのか、という制度面まで検証されましたか。検証していないのであれば、今回あらためて検証していただきたいと考えます。
【13 「再発防止」だけではなく制度を見直す考えがあるか】
仮に現在、チェック体制を強化することで誤徴収を防止しているとしても、それは、「学校がPTA会費を徴収する制度を維持したまま、誤りだけを減らす」という対策です。
市長にお尋ねしたいのは、さらにその一段前です。
任意団体であるPTAについて、入会受付、会員確定、会費請求、徴収、未納管理、免除・徴収停止、返金、団体への送金を、そもそも公立学校が担う必要があるのでしょうか。PTA自身がこれらを処理する方式へ変更することはできないのでしょうか。
【14 他自治体の運用や「従来からの慣行」は根拠になるのか】
仮に、他の自治体でも同様の学校徴収が行われていることや、松山市で長年行われてきたことを理由とする場合でも、それ自体は行政上の権限根拠ではありません。
松山市独自の法令、条例、規則、要綱、規程その他の明文根拠があるのであれば、その名称及び該当条項をお示しください。存在しない場合は、「明文根拠は存在しない」と明確にご回答ください。
【15 最終的な市長判断】
以上を踏まえ、市長に最もお答えいただきたいのは、この一点です。
松山市は今後も、「任意加入の私的団体であるPTA・後援会の会費を、公立学校の校納金徴収制度、学校口座、学校の個人情報及び教職員の事務処理を用いて徴収する仕組み」を維持する方針でしょうか。それとも、「PTA等の任意団体については、加入受付、会員確定、会費請求、徴収、未納管理、返金等を団体自身が行うことを原則とし、学校の徴収制度から分離する」方向で検討する考えがありますか。
私は、学校とPTAが協力すること自体を否定しているわけではありません。しかし、PTAの活動に教育的意義があることと、PTA会費を学校が徴収できることは別問題です。PTAと学校が連携することと、PTAの内部事務を公立学校が代行することも別問題です。保護者が便利だと感じることと、行政にその事務を行う権限があることも別問題です。本人が同意したことと、公立学校側にその事務を取り扱う権限があることも別問題です。そして、「従来から行っている」という事実は、制度を継続する法的根拠にはなりません。2023年には、実際にPTA等の非加入者から会費が徴収される事故が発生しました。この事実がある以上、市として検討すべきなのは、単なる再発防止だけではありません。
「なぜ公立学校がPTA会費を徴収しているのか」という制度の出発点そのものを、一度検証していただきたいのです。
なお、ご回答に際しては、「PTAは任意団体である」「各PTAの自主性を尊重している」「各学校に適正な事務処理を指導している」といった一般的説明だけではなく、上記1から15について、可能な限り番号に対応して具体的にお答えください。また、法令、条例、規則、要綱、規程、委任契約等を根拠とされる場合は、可能であれば文書名及び該当条項を明示してください。該当する根拠文書が存在しない項目については、その旨を明確にご回答ください。
本件を単なる一保護者とPTAとのトラブルとしてではなく、松山市立学校における公私分離、教職員の職務、個人情報の取扱い及び行政資源の利用に関する制度問題として、市長にご判断いただくことを希望します。
そして、学校がPTA会費等を徴収しなければならない明確な行政上の根拠が確認できないのであれば、任意団体の会費を学校徴収から切り離し、PTA等が自ら加入確認・請求・徴収を行う仕組みへの移行を検討してください。
性別:不明
年代:不明
公開日:26年10月20日
公開番号:3816
全市 教育・文化
意見に対する答え
このたびご投稿いただいた内容について、担当している松山市教育委員会に問い合わせたところ、次のような回答がありましたので、ご報告します。
松山市長 野 志 克 仁
【松山市教育委員会からの回答】
次のとおり回答します。
1 松山市としての事実認定
【回答】松山市立全小中学校が、学校給食費や学校が取り扱う校納金とあわせて任意団体の会費を徴収しており、松山市としても実態を把握しています。
2 何の事務として行っているのか
【回答】本市では、学校給食費を公会計化することに合わせ、教材費や生徒会費などの校納金の口座振替事務を市に一元化するシステムを整え、松山市小中学校PTA連合会との合意書に基づき、本市がPTA会費の徴収を行っています。学校の事務職員などが、校納金のシステムへ登録作業を行う際に、PTA会費もあわせて行っています。
3 学校又は校長が受任する権限
【回答】本市が松山市小中学校PTA連合会と交わした私法上の合意書を基に、校納金の登録作業にあわせて、学校で作業しているものであり、他の根拠はありません。
4 校長判断との関係、5 教職員の職務との関係
※4と5は、まとめて回答します。
【回答】会費徴収そのものは本市が行っていますが、学校は校納金の徴収業務に加えて、PTA会費の徴収に関する入力作業を行っています。これは、本市が松山市小中学校PTA連合会と交わした私法上の合意書を基に、校納金の登録作業にあわせて、学校で作業しているものであり、他の根拠はありません。本来は、PTAは任意団体ですので、学校の校務とは区別されるべきものと認識していますが、徴収を一元化することにより、保護者の皆さんの振込手数料の負担軽減および徴収の効率化を図るために行っているものです。
6 「本人同意」で解決するのか
【回答】年度始めに、「PTA会費を学校口座から引き落とす」ことを全保護者にプリントでお知らせしており、特に異議を申し立てられていない状況から、同意いただいていると考えています。なお、徴収は、本市が松山市小中学校PTA連合会と交わした合意書に基づいて行っています。
7 個人情報の利用
【回答】学校がPTA会費の徴収に関する入力作業を行う際、学校が保有する児童生徒・保護者名、口座情報などを利用していますが、これは本来の業務である校納金の徴収に伴い、PTAへの協力という形で行っており、徴収を一元化することにより、振込手数料負担の軽減や徴収作業の効率化を図ることを目的としています。なお、これまで徴収金の内訳費目としてPTA会費を明示してお知らせすることで、黙示的な同意をいただいていると考えていますが、このたびのご指摘を受け、次年度以降の取り扱いについて改善を図りたいと考えています。
8 PTA加入者・非加入者を誰が確定しているのか
【回答】現在もPTAからいただいた加入者情報をもとに学校の事務職員などが徴収システムへの入力作業を行っていることから、加入者の確定を行っているのはPTAです。
9 未納管理・督促
【回答】未納額を管理する主体はPTAです。PTA会費を含む校納金が未納となった場合には、教育委員会では再振替の案内を兼ねて督促しています。ただし、PTA会費のみ未納となった場合は、PTAで未納催告事務を行うよう、市はPTAに伝えています。
10 収納後のPTAへの送金
【回答】金融機関が作成する振替結果データを、本市がシステムに取り込むことで、各費目の収入金額を確定しています。口座振替成功金額は、本市が仕分口座で受け取り、学校があらかじめシステムに登録する各費目口座へ送金しています。地方自治法第235条の4第2項「現金及び有価証券の保管」に基づき、PTA会費などは公金口座に入金しないような形で処理しており、本市が松山市小中学校PTA連合会と交わした合意書に基づいて実施しています。
11 徴収に要する公的資源
【回答】本市では、松山市小中学校PTA連合会と合意書を交わし、校納金の口座振替を行う際に、松山市小中学校PTA連合会に代わってPTA会費などの費用の口座振替を行うものとしており、費目数に応じて口座振替手数料を松山市小中学校PTA連合会に負担してもらっています。徴収額のシステムへの登録に当たっては、事務職員などの勤務時間内に学校のパソコンを使用して行っています。
12 2023年の誤徴収についての再検証
【回答】校納金システムには、校納金の徴収に必要な学校に在籍している全ての児童生徒が載っており、PTAへの加入・非加入情報を基に、各学校の事務職員などが金額の登録を行った際に、誤りが生じたものと認識しており、各学校に対し、再発防止に向けて指導を行いました。
13 「再発防止」だけではなく制度を見直す考えがあるか
【回答】PTAは子どもたちの健全な成長を図ることを目的とした組織であり、今後も子どもたちのため、学校や教育委員会が連携して取り組んでいく必要があると考えているため、現在の処理方式を継続する予定ですので、変更する考えはありません。
14 他自治体の運用や「従来からの慣行」は根拠になるのか
【回答】明文根拠は存在しませんが、松山市小中学校PTA連合会と合意書を交わしています。
15 最終的な判断
【回答】PTAは子どもたちの健全な成長を図ることを目的とした組織であり、今後も子どもたちのため、学校や教育委員会が連携して取り組んでいく必要があると考えているため、現在の処理方式を継続する考えです。
松山市教育委員会 教育長 前 田 昌 一
(教育支援センター事務所 扱い)
(学校教育課 扱い)
(保健体育課 扱い)
受付番号 490
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