わがまちメール 市民会館の代替施設建設の提案
意見の内容
先般、市長より「閉館が決定している松山市民会館の代替施設として、JR松山駅前の車両基地跡地に新たな文化施設を整備する」との方針が示されました。
現在、松山市において基本方針および基本計画の策定が進められようとしている中、新ホールの設計、およびホールを中心とした周辺エリア全体の設計プラン(グランドデザイン)の作成を世界的建築家である安藤忠雄氏に一括して依頼し、エリア一帯を国際的な「観光名所」および「持続的な賑わいの拠点」として整備するよう提言します。
単に新しい文化施設を建設するだけではなく、周辺環境を含めて一体的にデザインしてもらうことにより、以下の理由から、都市としての回遊性を高め、劇的な賑わいを創出できると考えます。
1.周辺エリアを含めた一体的設計による「面的な賑わい」の創出
安藤忠雄氏の建築哲学の真髄は、建物単体をデザインすることではなく、その周囲の自然や広場、都市景観を含めた「環境そのものを創り出すこと」にあります。
JR松山駅前の車両基地跡地という広大な再開発エリアにおいて、ホール、駅前広場、周辺の商業・公共空間を分断することなく、安藤氏に一体的な設計プラン(グランドデザイン)を作成してもらうことで、イベントの有無に関わらず、365日市民や観光客が自然と集まり、憩い、回遊する「面的な賑わいの空間」が誕生します。
2.ホール自体が目的地となる「アーキテクチャ・ツーリズム」の確立
安藤氏が手掛ける建築は、それ自体が国内外から強い集客力を持つ「観光名所」となります。
例えば、同氏が設計した中国の劇場は、建築そのものを見るために世界中から観光客が訪れる観光施設となっています。松山の玄関口に安藤建築のホールとその周辺空間が出現すれば、音楽や舞台芸術のファンだけでなく、世界中の観光客や建築関係者が訪れるインバウンド拠点を創出することが可能です。
3.松山市との深い親和性と実績
安藤忠雄氏は、松山のまちづくりの中核をなす「坂の上の雲ミュージアム」の設計を手掛けられ、さらに昨年2025年には、同氏の発案により、同ミュージアムに増築する形で、子ども向けの図書館建築「こども本の森 松山」が自ら設計・建設のうえ松山市へ寄付されました。松山の歴史的景観や風土と調和する建築を見事に実現されています。松山市の文化や地形を深く理解している世界的建築家への依頼は、プロジェクトの確実性と都市デザインの一貫性を担保する上で最も理にかなった選択です。
4.100年後の市民に誇りとして遺す「文化資産」の構築
現在の松山市民会館が60年にわたり市民に愛されてきたように、新ホールもまた、半世紀、そして100年以上にわたって松山のランドマークであり続けます。効率や目先の建設コストのみにとらわれた平凡なハコモノではなく、後世の松山市民が心から誇れる世界基準の文化資産を今こそ遺すべき絶好のチャンスです。
今回の建て替えは、単なる市民会館の「代替施設の建設」という枠組みを超え、JR松山駅前の未来、ひいては松山市全体の観光・経済・文化の全体族を大きく変えるインパクトを持つ一大プロジェクトです。
安藤忠雄氏の起用による「周辺一体のグランドデザイン策定」と「100年残る名ホール建設」に向け、大胆かつ未来志向の基本方針をお示しくださいますよう、強く要望いたします。
性別:不明
年代:不明
公開日:26年08月20日
公開番号:3768
新玉 その他市政
意見に対する答え
松山市では、JR松山駅周辺が、県都松山の陸の玄関口にふさわしい、楽しさやにぎわいに満ちたエリアになるよう、駅周辺の一体的なまちづくりに取り組んでいます。
その実現に向け、駅東側の敷地を中心に、民間による商業・飲食やホテル、アミューズメント施設などのにぎわい施設を整備し、現在、本市と継続的に対話し、検討する事業協力者を公募し、8月下旬には事業協力者を決定して公表する予定です。
一方、駅西側の車両基地跡地は、新しい文化施設の整備を目指しています。施設の検討では、「観客に喜ばれる施設」、「演者に喜ばれる施設」、「スタッフに喜ばれる施設」の3つのことを大切にし、60年、80年と未来に受け継がれていく施設となるよう取り組みます。
具体的には、今年度策定予定の文化施設の基本方針や、令和9年度に基本計画を取りまとめるにあたり、求められる機能や規模などを検討するなかで、松山にふさわしいデザインにすることや、コストなどを総合的に判断して基本設計につなげたいと考えています。
こうした取り組みで生まれる新たな人の流れとにぎわいを、中央商店街や道後をはじめとする市内各地への回遊につなげるほか、市民の皆さんや観光客にとって魅力ある交流の拠点となるよう、持続可能なまちづくりに取り組みます。
松山市長 野 志 克 仁
(文化・ことば課 扱い)
受付番号 304
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