宅地耐震化推進事業(大規模盛土造成地の変動予測調査)

更新日:2025年4月2日

宅地耐震化推進事業とは

平成7年の阪神・淡路大震災や平成16年の新潟県中越地震で、谷や沢を埋めた盛土や斜面に腹付けした盛土等が滑動崩落を起こし、多くの宅地被害が発生したことに伴い、国は宅地耐震化推進事業を創設しました。
滑動崩落の被害は、平成23年の東日本大震災や平成28年の熊本地震でも発生しており、本市でも南海トラフ地震の発生が懸念される中、滑動崩落に対する安全性の確認や防災意識の向上などを目的に、令和元年度から大規模盛土造成地の変動予測調査に取り組んできました。

大規模盛土造成地とは

国は、谷間や斜面に盛土を行って造成された土地のうち、次のいずれかに該当するものを大規模盛土造成地と位置づけています。


<大規模盛土造成地のイメージ(出所:国土交通省ホームページ)>

滑動崩落とは

主に地震時に宅地造成前の谷底付近や盛土内部を滑り面として大規模盛土造成地全体、または大部分が斜面下部方向へ移動することです。


<滑動崩落のイメージ(出所:国土交通省ホームページ)>

大規模盛土造成地の変動予測調査

大規模盛土造成地を抽出し、滑動崩落のおそれがあるかどうかを調査する大規模盛土造成地の変動予測調査は、国の「大規模盛土造成地の滑動崩落対策推進ガイドライン」に沿って次の手順で実施します。 
1 第一次スクリーニング
新旧の地形図等を比較するなどして大規模盛土造成地を抽出する。
2 第二次スクリーニング計画
抽出した大規模盛土造成地に対して、第二次スクリーニングを実施する優先度を評価する。
3 第二次スクリーニング
第二次スクリーニング計画に基づき、優先度の高い大規模盛土造成地の地盤調査等を行い安全性を把握する。

これまでの取組

1 第一次スクリーニング(令和元年7月から令和2年2月まで)
造成前後の地形図や空中写真を比較するなどして大規模盛土造成地57箇所(谷埋め型52箇所、腹付け型5箇所)を抽出し、大規模盛土造成地マップを公表しました。
大規模盛土造成地マップはこちら

2 第二次スクリーニング計画(令和3年7月から令和4年11月まで)
第一次スクリーニングで抽出した大規模盛土造成地について現地を調査し、擁壁等の変状や地下水の有無などから第二次スクリーニングの優先度を評価しました。さらに、優先度の高い盛土に対して簡易地盤調査を行い、その結果を踏まえ、早期に第二次スクリーニングを実施する盛土として2箇所を抽出しました。
※現地調査等により大規模盛土造成地58箇所・106ブロック(谷埋め型100箇所、腹付け型6箇所)に更新しました。

3 第二次スクリーニング(令和5年4月から令和6年12月まで)
第二次スクリーニング計画で選定した2箇所の大規模盛土造成地について、地盤調査と安定計算を実施しました。


<イメージ図(出所:国土交通省ホームページ)>

その結果、どちらの箇所も地震時での盛土の滑りだそうとする力(滑動力)が、その滑り面に対する抵抗する力より小さく、滑動崩落が生じる可能性は低いことが確認されました。

今後の取組

大規模盛土造成地の経過観察を定期的に実施し、滑動崩落の兆候の早期把握に努めます。

擁壁等の維持管理

今回の調査は、ひとまとまりの盛土造成地が対象であり、造成地内の個々の宅地や擁壁等を調査したものではありません。
過去には地震や大雨により宅地や老朽化した擁壁が崩れ、近隣を巻き込む被害が発生した事例もあります。
盛土された土地の所有者の皆さんには、擁壁や斜面などが周囲に危険を及ぼさないよう点検や維持管理に努めていただきますようお願いします。
<参考資料>
外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。我が家の宅地安全マニュアル(外部サイト)(国土交通省ホームページ)
外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。宅地擁壁の健全度判定・予防保全対策マニュアル(外部サイト)(国土交通省ホームページ)

お問い合わせ

道路建設課

790-8571 愛媛県松山市二番町四丁目7-2 本館6階

電話:089-948-6838

E-mail:douro-kensetsu@city.matsuyama.ehime.jp

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