第2回定例会(平成25年2月12日)

更新日:2013年3月25日

1.会議日時及び場所

平成25年2月12日(火曜日)午後3時10分
第4別館3階 教育長控室

2.出席者

委員(5名)
金本房夫教育委員長、井浦 忠教育委員、越智由紀子教育委員
森 美保教育委員、山本昭弘教育長
職員(13名)
嶋事務局長、渡部企画官、前田企画官兼生涯学習政策課長
橋本地域学習振興課長、平井学校教育課長
小坂教職員担当室管理指導監
赤松学習施設課長、隅田学習施設課専門監
駒澤文化財課長、松木保健体育課長、岡本中央図書館事務所長
杉本教育支援センター事務所長、門田教育相談室長
事務局(3名)
渡部生涯学習政策課主幹、西村生涯学習政策課副主幹、大野生涯学習政策課主任
傍聴者(1名)

3.議事日程

議事日程

日程順序

議案等番号

件名

担当課

日程第1

説明事項

平成24年度卒業(園)式及び

平成25年度入学(園)式における代理出席について

学校教育課

4.会議概要

会議概要

委員長

ただいまから、平成25年第2回松山市教育委員会定例会を開会します。
会議録署名人に、井浦委員を指名します。

委員長

1名の傍聴を許可しています。
-傍聴人に留意事項について説明-

委員長

それでは、日程第1 説明事項「平成24年度卒業(園)式及び平成25年度入学(園)式における代理出席について」説明を求めます。

学校教育課長

-平成24年度卒業(園)式及び平成25年度入学(園)式における代理出席について説明-

委員長

説明が終わりましたが、意見等ありませんか。

井浦委員

従来どおり、式典での代読に関する書類もあるのか。

学校教育課長

書類も用意している。

委員長

ほかに、意見等ありませんか。(なし)

委員長

以上をもちまして、本日予定の日程は全て終了しましたが、時間もありますので、私の方から意見提案をしたいと思います。
今、体罰について全国的に取り上げられ、連日報道されているが、松山市の体罰問題の現状、体罰防止に向けた今後の取り組みについて、説明をいただければと思います。

学校教育課長

体罰における処分の現状については、最近6年間に、3件の厳重注意及び懲戒処分を行っています。予防策については、各学校に体罰に関する通知をだし注意喚起するとともに、今年度は、研修や講話を計8回実施しています。体罰については、絶対にないよう、今後とも、様々な機会を捉えて、研修を積んでいきたいと思っています。

委員長

説明が終わりましたが、意見等ありませんか。

井浦委員

体罰という言葉を調べると、体罰とは、社会的な批判とかルールに反した者に対して制裁を加えることで、体罰という言葉で生徒に手を上げるのは、これは教える側の傲慢な姿勢ではないか。体罰という都合のいい言葉を平気で使うということ自体が、その感覚が非常に遅れていると思う。私は企業の経営者で、社員が130人ぐらいおり、様々な問題がある社員もいるが、教える側に立つ側が、その考え方を変えなければいけないのではないかと、企業経営者として感じました。

委員長

体罰という言葉のニュアンスの問題についてですが、体罰という言葉は、法律的な用語でもあり、体罰という言葉自体が悪いのではないと思いますが、暴力であることは間違いないので、暴力が学校だけに許されることは絶対になくしていこうというご意見だったと思いますが、ほかの皆さん、どうでしょうか。

越智委員

体罰とそうでないところの境目が微妙だと言われますが、先生は威厳も持って、子どもたちを指導していく、指導力というのが大事で、子どもの精神力も高めていかないといけないと思います。

井浦委員

体罰はいけないという、この時期に、体罰という言葉が間違っていたのではないかということを、どこよりも早く、松山市ではその体罰という言葉そのものも使わないように努力するという考え方があってもいいのではないかと思います。

委員長

体罰というのは、こういう場合が体罰で、こういう場合が体罰でないと、法的に規定され、文科省も通知を出していますから、体罰という言葉そのものがいい悪いではなく、一般の共通用語として認識されているということで、体罰がいいと言っているわけでは全くない。体罰という言葉そのものを変えていこうというのは、また、新しい意見だと思いますが、今は、体罰という言葉は使われていますので、その言葉で議論したいと思いますが、ほかに、どうでしょうか。

森委員

松山市の体罰における処分の現状について、最近6年間に、3件の処分があったとのことですが、その3件は、小学校、中学校のどちらで、部活動等スポーツ活動中なのか、授業中なのか、どの時間帯だったのか、教えていただきたいと思います。
昔は、先生の言うことは聞くものという感じで生活していた環境や考え方があったように思いますが、最近は、親も変わってきていると思います。家庭での子どもに対するしつけ力の低下もあるだろうし、先生方も子どもが言うことを聞かない時、聞くように持っていく指導の方法等を考えていかなければいけないのではないかと思います。

学校教育課長

先ほどの3件の場面ですが、全て中学生です。1件目は授業中、2件目は授業が始まる前の朝の時間、3件目は集会時です。
教師には、懲戒権があり、指導に従わなかった場合に、例えば、教室に残しておく、授業中に起立をさせておく、学習課題や清掃を与える、当番を多く割り当てるということについては、懲戒として認められていますが、正座や直立の姿勢を長時間、トイレに行かせないというような場合は、有形力の行使以外の内容でも、懲戒ではなく、体罰にあたるとされています。

委員長

他市の事例で、体罰をした先生及び校長に対して、市教委が厳重注意を行い、県の公表基準にないものでも、公表したところがあったが、松山市の場合は、どのように対応するのか説明していただけたらと思います。

事務局長

体罰に限らず、教員の懲戒権は県教委にあります。懲戒処分に該当する戒告については、教職員の懲戒処分の公表基準があり、県教委が公表しています。今回、他市の事例では、市教委が県の公表基準のほかに、訓告以下の行政処分、厳重注意ですが、市教委独自の立場で処分、公表したということで、今後、松山市においても、体罰については、懲戒処分に該当しない厳重注意等の行政処分に特化した公表基準を設けていきたい。それにより、公表することを検討したいと考えています。これによって、体罰がいかなる事由においても許されないという強い姿勢を示すとともに、教員の自覚を促し、保護者等の体罰への認識を改める契機にしたいと考えております。

委員長

いろいろ意見が出ましたが、私は、小・中学校の教師代表のつもりで、ここにいますので、自分の体験も踏まえて、所感を申し述べます。
昔の学校では、いろいろと体罰のようなことがありましたが、今の時代、体罰はあってはいけないと思う。ただ、愛のむちと体罰との、その境目は何なのかというのは、非常に難しい。
「13歳からの道徳教科書」という本に、山口良治という、ラグビーの監督が書いた本が、非常にいい道徳の話であるということで書かれています。内容は、伏見工業高校が、強豪校に、112対0で負けた。山口監督は、試合中から泣いていた。負けて帰ってくる選手を見て、山口監督はもう泣いているのですが、帰ってくる選手たちを励まそうと、よく頑張ったと言いました。ところが、選手たちは、笑っている。相手は花園へ行く常連校だから、負けて当たり前だということを言っていた。その時に山口監督が、「おまえらそれで悔しくないのか。同じ高校生で悔しくないのか」と言うと、ある一人の選手が泣き出して、「悔しい、勝ちたい」と言った。すると、ほかの選手も、「悔しい」と全員が言い出した。「悔しい、勝ちたい」と。みんなで涙を流して、その時にその山口監督が、一発ずつ全員を殴った。テレビドラマのスクールウォーズのモデルになった監督です。僕もラグビーをしていたから、会ったことがあります。本当に人格者です。誰ひとり、その時のメンバーで山口良治を恨む教え子はいない。毎年、山口先生を囲む会をずっと開いている。ただ、これも体罰です。苦痛を遭わせることはいけないけども、されたほうが体罰と感じない、喜々として叩かれるということは、教育現場で、実際にはないのかと思うこともあります。体罰は絶対いけないけれど、そういうようなことも私自身は感じます。何よりも、今のマスコミ報道等で、私が恐れるのは、教育がだんだんソフトになっていくこと。それが私は一番恐ろしい。子どもの自主性や主体性をもっと尊重しようということで、戦後、そういう教育になってきて、子どもは主人公である、話してわからないことはない、お互いが、子どもと先生とが、信頼し合う、そういう学校をつくろうと思ってやってきました。ですが、その結果、今の子どもは、私は、3つのGと言っていますが、3つのGが欠けている。1つは我慢すること。我慢しなくていいよというのが、今の教育です。我慢しなくていい、我慢できる子も我慢できない子も、いろんな子どもがいるので、みんな違ってみんないい、それは個性教育だから、あまり我慢しろというのはよくないと。2つ目に、頑張ることも否定する。頑張らなくていい、頑張れる子も頑張れない子もいるから、マイペースでやればいいんという教育になりました。3つ目のGは、義理と人情、つまり、心の教育です。相手を思いやる心が欠けている。だから、いじめも起きる。ソフト教育を進めた結果なのではないかと思います。何でも禁止することによって、教師の士気が下がるというか、サラリーマン型教師でいいじゃないかという考え方が広がることが、実は一番恐れること。だから、体罰禁止は100%しなくてはいけないが、それをどう学校現場の先生方におろしていって、教師の士気を低下させないで、徹底させていくかが行政の大事なところだと思います。じゃあ、どうしたらいいのかというと、難しい。体罰ぎりぎりのところで、一生懸命頑張っている現場の先生がいるということを我々が理解してあげなかったら、先生たちは、立つ瀬がない。私はそのような気がします。

教育長

井浦委員の言われる、その体罰という言葉については、これはいけないという前提での言葉ですから、容認しているという意味の使い方ではないということをご理解いただいたらと思います。今、体罰問題で処分された先生は、おそらく、感情にまかせて、何回も張り手をするとか殴るとかということで、明らかに教育の範囲を逸脱したものと把握しています。それはもう、教育の範疇ではないということです。体罰はいけない、では、どうすれば抑えられるかという中で、先生も感情的にならないように、一呼吸置いていただきたい。そういう意味では、公表することによって、一つの抑止効果はあるのではないかと思います。ただし、それはバランスの問題ですから、そうすることによって、萎縮して何もできない先生になってはいけない。威厳は必要です。その辺のバランスが難しいという見解です。

委員長

ほかに、意見等ありませんか。

森委員

昨年、給食の食物アレルギーで亡くなった女の子の報道があったが、松山でも、食物アレルギー除去食を食べている児童・生徒がいると思いますが、もし、アレルギー反応や発作が起きた場合の対応等はどうなっていますか。

保健体育課長

学校給食で除去食を提供する場合には、学校の担任、保護者、栄養教諭等で、十分、話し合いをしています。もし、間違って食べた時に、重篤になる子どもかどうかも、十分に理解しており、万が一、そういったことがあった場合の対応についても、学校で、十分、話し合っています。

委員長

よろしいでしょうか。ほかに、意見等ありませんか。

井浦委員

みんなの前で、言葉での意思の疎通ができたと思うが、松山市の子どもたちのために、ここでのエキスをどう利用するかということを考え、現場に活かしてほしい。私は、間接的に、ずっと何らかの方法で、子どもたちに英知を与えるということをしたいと思っています。

委員長

よろしいでしょうか。
体罰は絶対いけないことですから、松山市では体罰をゼロにして、教育現場において、尊敬し合えるような人間関係を築く中で、未来に向けての花が開くような教育をどう進めていくか。答えはないような気がしますが、体罰根絶を目指して、その中で、教師の士気の低下につながらないように、みんなで子どもたちのために頑張っていこうという教育風土を醸成するよう、努めていく教育委員会でありたいと思います。みんなで、知恵を出し合って、これからも先生方には、信頼もするし、火をたきつけるような行政も大事ではないかと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

委員長

それでは、これにて、平成25年第2回定例会を閉会します。

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