令和2年2月12日 「令和2年3月定例市議会当初予算案等」について

更新日:2020年3月12日

※この動画は、松山市長 記者会見の冒頭(市長説明)のみを掲載しています。

  • 日時:令和2年2月12日(水曜日)午前10時30分から
  • 場所:本館3階第1会議室
  • 記者数:14人

議題

  • 令和2年3月定例市議会当初予算案等について

会見要旨

 本日、3月定例会の招集告示を行いましたので提出を予定している議案に関し、令和2年度当初予算の主要事業を市民の皆さんとお約束した公約の5つの柱ごとに説明します。

 1つ目、「子育て環境を充実し、子どもたちの未来を応援する松山」です。
 愛媛県や関係機関のご協力で、1月から中学3年生までの医療費の無料化を開始しました。引き続き、医療機関を適正に利用いただくよう促します。
 保育では、弾力的な受け入れや入所予約制度など、ソフト面に重点を置いた支援を継続するほか、幼児教育・保育の無償化にも適切に対応していきます。また、保育所などへの補助では、対象の業務に散歩など園外活動の見守りを加え、子どもの安全を確保します。
 児童クラブは、スピード感を持って整備し、令和2年度も3つの校区で整備します。子ども・子育て支援新制度が開始される前の平成26年度と比べ50クラブ増え、令和2年度は114クラブ、受け入れ人数は約2,000人増え、5,500人になる見込みです。
 不妊治療の支援では、対象を特定不妊治療に加え、不妊検査や一般不妊治療へ広げるほか、保健師が相談に応じる窓口を新設します。
 また、出産後、支援が必要な母親と乳児に、新しく「産後ケア」を行います。助産師などが、宿泊と通所、そして訪問の3つの方法で出産後の心身のケアや育児サポートなど、きめ細かな支援をします。
 教育環境の充実では、小学校・中学校で教職員の事務を支援するスクール・サポート・スタッフをはじめ、障がいのある子どもや外国人の子どもの学校生活をサポートする支援員を増やすなど、子どもが豊かな学校生活を送り、教職員が子どもの指導や教材研究に力を注げる体制を整えます。加えて、警察官のOBを新しく雇用し、地域で子どもの見守り活動をする方々に助言や研修を行うスクールガード・リーダーを発掘し、養成します。

 2つ目の柱は、「誰もが自分らしく、いきいきと暮らせる松山」です。
 今年2020年は、東京オリンピック・パラリンピックの年です。スポーツの素晴らしさを感じ、親しむ絶好の機会です。ホストタウンとして事前合宿を支援するほか、4月22日(水曜日)に聖火リレーを行い、城山公園では、聖火の到着を祝う式典やイベントを開催します。
 開場20周年を迎える坊っちゃんスタジアムでは、ナイター照明をLED化しており、令和2年度末に完了する予定です。また、7月13日(月曜日)に「プロ野球フレッシュオールスターゲーム」、8月29日(土曜日)に「東京六大学野球オールスターゲーム」が開催されます。20周年を記念し、球場の周辺を飾り付け、盛り上げていきます。
 がん対策では、令和2年度から5年度までをがん検診の受診促進期間とし、国保の加入者のがん検診の自己負担を無料にします。がん患者とその家族への支援では、若い世代のがん患者が自宅で安心して生活を送れるよう、訪問介護サービスなどの利用料を補助するほか、小児がんの治療などで予防接種の免疫を失った場合に、ワクチンを再接種する費用を補助します。
 文化振興では、「ことばのちからイベント」が20周年の節目です。2000年、2010年と実施した「だから、ことば大募集」を10年ぶりに3回目を実施し、「ことばと文学のまち松山」を広く発信します。

 3つ目の柱は、「みんなで助け合い、安心して暮らせる松山」です。
 小学生から高齢者まで切れ目なく防災リーダーを育てる、全国初の防災教育を愛媛大学と連携し開発したプログラムを活用し、小学校・中学校、企業や防災士など、それぞれの現場で実践します。
 また、通学路や主要な避難路にある、危険な民間のブロック塀などを撤去や改修する費用に補助するほか、防災士の数日本一の強みを生かし、地域の防災士や自主防災組織と連携してブロック塀の安全対策を周知、啓発していきます。
 消防力の充実では、消防車両などに燃料を補給し、災害時にも継続した活動ができるよう、緊急用の給油施設を市の北部と南部2カ所に設置します。
 地域福祉では、高齢者が住み慣れた地域でいきいきと暮らせるよう、住まい、医療、介護を一体的に提供する松山型の地域包括ケアシステムを充実します。また、専任の医療専門職を新たに置き、地域ごとの健康課題を整理、分析したり、ふれあい・いきいきサロンなどで体力測定や健康相談を行ったり、必要に応じて適切な医療や福祉サービスにつなげます。そのほか、中島地域の離島診療連絡船「しまどり」を更新し、引き続き、離島の地域医療を確保します。
 新規水源の確保に向けては、現在、新たな方策を技術面、費用面、実現性など、さまざまな角度から調査や検討しており、その結果をもとに市議会と協議しながら、詳細に検討したいと考えています。

 4つ目の柱は、「元気な産業を応援し、成長する松山」です。
 中小企業の人手不足の克服に向けて、総合的な支援策「働き方改革支援プロジェクト」を推し進めます。複数の仕事で自らのスキルを生かしたい、東京、大阪圏域の人材と、本市の中小企業をマッチングするセミナーを開催するなど、都市部の人材活用を支援します。また、子育て中などで働く時間に制約があっても、業務を見直したり、細分化し働けるモデルケースを企業と連携して作り、中小企業で実践します。
 道後温泉本館は、営業しながらの保存修理工事を開始してから1年余りが経ち、令和6年末の工事完了まで、あと4年10カ月です。市民の皆さんと、前向きな気持ちで乗り越えていきます。好評の保存修理工事見学会を継続するほか、令和2年度も道後REBORNプロジェクトで、工事期間中ならではの体験や魅力を発信します。
 「日比野克彦×道後温泉 道後アート2019・2020『ひみつジャナイ基地プロジェクト』」では、5月下旬、道後湯月町の上人坂に「ひみつジャナイ基地」が完成します。基地を拠点に、道後温泉地区の魅力が体験できる参加型のプログラムを開催します。
 今年はオリンピックの開催で、世界から日本が注目されています。こうした機会を捉え、インバウンドの対策強化でまず外国人観光客にニーズの多い夜間の体験型コンテンツを充実するため、夜の松山城で天守や石垣、登城道の自然を生かした、プロジェクションマッピングや、照明と音楽を組み合わせた光の演出を行う「松山城ナイトウォーク」を開催します。地元の商店街と連携し、人の流れを夜のまちにつなげ、新たなにぎわいを創ります。また、外国人観光客に対応できる観光案内所と、免税の手続が一括して行えるカウンターを中心市街地の商店街などに補助し、設置します。

 5つ目の柱は、「自分たちのまちに愛着や誇りをもち、住み続けたい松山」です。
 市駅前広場は、コンパクトシティのシンボル広場として整備後の周辺道路への影響などを分析するため、社会実験を実施し、基本設計を行います。
 トライアスロン中島大会は、第35回を迎えます。大会の開催や島しょ部の振興で重要な役割を担う姫ケ浜荘は、7月のオープンを目指し、建て替え工事を進めます。1年を通じて営業し、宿泊はもちろん、地元の皆さんの交流にも利用いただくなど幅広く活用し、中島地域の交流人口を拡大します。
 三津浜地区では、地元と連携して、新しく「まちあるきガイド」を養成する講座を開催するほか、インバウンドを含む観光客のニーズに合った受入体制を整えます。
 環境の分野では、「まつやまRe・再来館」の太陽光発電システムを更新するのに合わせ、蓄電池を導入し、災害に強い自立・分散型のエネルギーシステムを築きます。
 以上が、公約の5本の柱に関連する主な事業です。

 そして、私が特に思いをもって取り組んでいるタウンミーティングはこれまでで118回を数えています。令和の新しい時代にも、変わらず市民の皆さんと直接対話を重ね、互いに理解し合い、連携を深めていきます。
 そのほか今年は、平成12年に市民課の総合窓口センターを開設し、ワンストップサービスを始めて20周年です。これまでにも、平日の窓口時間の延長や土曜日の開庁、キッズフロアの設置など、市役所を訪れる方々の利便性をさまざま高めてきました。
 令和2年度は、さらにサービスを向上するため、窓口案内のシステムを更新し、窓口案内の順番をスマートフォンなどで、どこからでも確認できるようにします。加えて、ベビーカーや車椅子の方が移動しやすいよう、フロアの通路をフラット化します。
 公共施設のマネジメントでは、災害時には避難所にもなる小学校・中学校、公民館の施設量を適切に見極めながら、機能面を充実し、長寿命化する工事に着手します。次の世代に過度な負担を残すことなく、魅力ある公共施設へと再編成し、引き継いでいきます。
 豪雨災害からの一日も早い復旧・復興、子育て・教育環境の充実や、防災・減災対策、松山圏域の中心都市として必要な公共投資など、重要事項に的確に対応し、それぞれの分野で市民の皆さんが、「幸せ」を実感できる施策の実行に配意した予算を編成した結果、令和2年度当初の一般会計予算は、総額で1,880億円になり、前の年度と比べ42億円、率では2.3%上回り、2年連続で過去最大の規模になりました。
 令和元年度の3月補正予算では、国の経済対策を有効に活用し、小学校、中学校へ高速・大容量の通信ネットワークを整備するなどに取り組みます。

 それでは最後に、「観光施設のキャッシュレス決済」と「市税などのスマートフォン決済」の導入について、お知らせします。
 まず、観光施設のキャッシュレス決済は、年々増加するインバウンド対策の一つで、観光客が多くなる春休み前の3月19日(木曜日)から、松山城や道後温泉本館をはじめ観光施設など8カ所で開始します。
 ビザ、マスター、JCBなど国際主要ブランドのクレジットカードやスイカなど交通系ICカードをはじめとする電子マネーに加え、インバウンド客の利用が多い「AliPay」や「WeChatPay」など海外QRコード決済、24種類が使えます。
 観光客の皆さんに、便利な観光地であることをPRし誘客するほか、今後は、国内QRコード決済や地域の電子マネーの導入も検討していきたいと考えています。

 次に、市民の皆さんの利便性を高めるため、市税や保険料の支払いが、スマートフォンのアプリを使って、いつでも、どこでもできる、キャッシュレス決済を4月1日(水曜日)から導入します。
 対象は、市・県民税や固定資産税、軽自動車税をはじめ、国民健康保険料や介護保険料など12科目で、利用できるアプリは、電子マネーで決済する「PayPay」や「LINE Pay」のほか、銀行口座から振替払いできる「PayB」などです。納付書のバーコードを読み取り、簡単な操作で支払いができます。
 市民の皆さんが、ライフスタイルに合った支払方法を選択でき、利便性が高まることはもちろん、現金の取り扱いの減少などで、事務の効率化も期待できます。今後も、支払方法を多様化するなど、さらにサービス向上を目指します。
 説明は、以上です。

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