平成23年2月8日 坂の上の雲ミュージアム第5回企画展・テーマ展示
更新日:2012年3月1日
- 日時 平成23年2月8日(火曜日)午前11時から
- 場所 本館3階第1会議室
- 記者数 12人
議題
- 「坂の上の雲ミュージアム第5回企画展・テーマ展示」について
会見内容
(市長)
本日は、坂の上の雲ミュージアムの第5回企画展・テーマ展示について説明させていただきます。
坂の上の雲ミュージアムは、平成19年4月の開館以来、多くの皆様にご来館をいただき、昨年の11月には60万人目のお客様をお迎えし、さらに来年度の当初には70万人の達成が見込まれるなど、入館者数は順調に推移いたしております。
開館当初は、年間10万人程度の来館者を見込んでおりましたが、スペシャルドラマ「坂の上の雲」の放送や高速道路の割引制度などの効果が相まって、本当に多くの方々にご来館いただきましたことを、大変ありがたく思っております。
ご案内のようにミュージアムでは、毎年新しいテーマを設け、展示替えを行うとともに、各種イベントを開催するなど、さまざまな手法で来館者の方々に楽しんでいただいております。これまでも、司馬遼太郎氏が小説『坂の上の雲』の中で追求された「近代国家とは何か」ということに焦点を当てながら、秋山兄弟や正岡子規、また、彼らに関わる人物の足跡や彼らが持った高い志を表現し、展示してまいりました。
そこで、今回の企画展についてでございますが、「日露戦争と明治のジャーナリズム2-バルチック艦隊と真之」というテーマで3月1日火曜日から来年の2月末まで開催することといたしました。構成は、バルチック艦隊の航路図を軸として、乗組員たちが当時見たであろう新聞や彼らの記録などから、大航海の実態をとらえていきます。また、バルチック艦隊に対して秋山真之ら連合艦隊の幕僚たちが何を研究し、どのように対処しようとしたのかなど、日本側から見たバルチック艦隊の姿についても紹介してまいります。
具体的な展示については、バルチック艦隊司令長官ロジェストウェンスキー提督の家族あての手紙や、長崎県対馬市に残るバルチック艦隊の駆逐艦ブイスツルイの鐘など、大変貴重な資料を多数展示してまいります。また、2月28日月曜日午前10時30分からの開展式の後、関連イベントとして、バルチック艦隊司令長官のロジェストウェンスキー提督のひ孫さんにあたるジノーヴィー・スペチンスキーさん(71歳)をロシアからお招きしまして、バルチック艦隊の苦難の航海やその歴史的意義などについて、関係者や専門家を交えラジオ公開シンポジウムを開催いたします。いずれにいたしましても、スペシャルドラマ放送期間中という、またとない機会でありますので、全国の方々に『坂の上の雲』の魅力を体感していただくため、充実した企画展を開催してまいりたいと考えております。
なお、この会見の後、坂の上の雲ミュージアムの松原館長から詳細な説明をさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
(質問)
当初予算案の方針は。
(市長)
まずは、公約の実現をできるだけ図るということになります。早期に実現が可能なものもあれば、じっくりと腰をすえて取り組まなければならないものもありますので、いずれにしましても、一歩ずつ着実に具現化に向けて取り組んでいきたいと思っております。
規模につきましては、詳細を申し上げることができないのですけれども、社会保障費が膨らんでおりますので、多少大きくなるだろうなと思っております。
(質問)
大きくなるというのは、昨年度を上回るという意味か。
(市長)
はい。
(質問)
健全性の方は前年度並みか。
(市長)
健全性については、常に気を付けているところでありますので、前年並みと思っていただければ結構かと思います。
(質問)
社会保障費が膨らんでいるというのは、具体的にはどういうところか。
(市長)
皆さんご存知のとおり、生活保護に係る経費などです。
(質問)
バルチック艦隊の展示では、市長はどの辺に関心を持っているか。
(市長)
水野廣徳あての秋山真之の書簡というのがあるのだそうで、どちらも松山に大変関連の深い人物でありますので、どういうことを書いていらっしゃるのか興味があり、私は拝見したいと思っております。
(質問)
ロシアとの友好について市として何か構想などはあるか。
(市長)
坊っちゃん劇場で「誓いのコイン」という明治期の松山を舞台にした看護婦とロシア人のミュージカルが開催をされると聞いておりますし、ロシア人墓地が松山市の御幸にありますので、そういったところでロシアとの関係をより深めていくことができたらと思っております。
(質問)
ロシアと松山の友好親善のきっかけになるかも、ということか。
(市長)
そうです。
(質問)
具体的には。
(市長)
具体的にはありませんけれども、国際化の時代であり特に国同士の関係がいいに越したことはありませんから、そのような関係になればと思っております。
(質問)
生活保護費が今年、補正予算も含めて一般会計の1割を超えていたと思うが、当初予算の段階ですでにそれを超えているのか。
(市長)
申し訳ないでのすが、具体的な数字についてはまだ申し上げられないので、発表の時まで待っていただけたらと思います。
(質問)
来年、市長はランナーとして愛媛マラソンに出るのか。また、今後の関わり方はどうか。
(市長)
来年は50回の記念大会になりますので、出たらどうかという声があるのも確かです。また一方で、これまでレースに出られた方から、2、3週間は微熱が続いたとか、長年スポーツをやっていた方でも38度から39度の熱が出たというのを聞いております。私はすぐにいろいろな仕事がありますから、それを考えると記念大会だから出ますというのは、なかなか言えないというところが正直な気持ちです。でも、参加する人数も増えて、沿道の方も10万人ぐらいいらっしゃったのではないかという大変いい数字を伺っておりますので、来年も何らかの形でしっかりと応援していきたいと思っております。
(質問)
来年度に向けた組織の改革や当初予算に関して、市民目線でここは変えたというところはあるか。
(市長)
細かくは申し上げられないのですけれども、査定をする段階で、これは是、これは非であるというか、これは盛り込んだ方がいいとか、いやこれはもう少し先にさせていただこうとかいうように、私が43年間培ってきた市民感覚で判断させていただきました。
(質問)
それはかなり盛り込まれたという認識か、それともまだまだこれからということか。
(市長)
私が選挙に出るに当たっての公約というのは、自らの手で、自らの頭で考えて書かせていただきましたので、公約の実現がまさに私の市民感覚から出た考えになると思います。先ほど申し上げたとおり、たちまち具現化できるものもありますし、少し腰を据えていかなければならないものもありますし、そのふた通りかと思います。
(質問)
2月6日の名古屋市長選挙で、既成政党の敗退という結果を見た感想は。
(市長)
河村名古屋市長は、パワフルだなというのが率直な印象であります。個人的に思いますのは河村名古屋市長が主張されている、減税をてこに人や企業を呼び込むことで市や県の経済が活性化し、結果的に税収が増えて市民の福祉も充実するという論理ですけれども、それが本当に実現できるのかどうかというところです。また、名古屋市は減税によっておよそ160億円の減収になったかと記憶しているのですけれども、10パーセント減税することによって市民サービスが低下しないのかどうか、またそれをずっと続けていけるのだろうかというところを、これから注視していきたいと思っております。
(質問)
河村名古屋市長のように、議会で提案が通らないときは自ら政党を率いたりするという手法についてはどう思うか。
(市長)
私は二元代表制が基本であると思っておりますので、議会に対しては是々非々の立場であるというか、大事な代表であると常々思っております。
(質問)
愚陀佛庵の再建場所の決定について、どういうところにポイントを置いて、どういう決着が望ましいと考えているのか。
(市長)
今日、検討会があるようですけれども、今後、復元場所については事務局の案を知事に説明され、改めて県から市に報告があると思います。私もその報告を受けた時点で考えたいと思っているのですけれども、基本的には県の施設の復元でありますので、県の考えを尊重したいと思っております。
(質問)
これまで、市としての要望や意見を上げているか。
(市長)
あげておりません。
(質問)
結論としては、県に従うということか。
(市長)
県の考えを尊重したいということになります。
(質問)
松山市の観光資源としての役割が大きいと思うが、それでも県の意見を尊重するのか。
(市長)
私も松山にとって大事な観光資源だというのは承知しておりますが、県の施設の復元になりますので、そのようなところです。
(質問)
仮に復元場所が萬翠荘に隣接する場所以外になっても、県の施設というとらえ方なのか。
(市長)
基本的には県の施設です。
(質問)
場所がどこになっても松山市に観光資源としての影響は特にないのか。どこが松山にとって一番いいと思うか。
(市長)
これについては、本当にさまざまな意見があります。道後がいいという方もいらっしゃいますし、もともとあった場所がいいという方もいらっしゃいますし、萬翠荘という意見もありました。三者三様だと思います。
(質問)
場所によっては、利便性などで観光客数に影響があると思うが試算はしているのか。
(市長)
これは、協議会の中の話になると思います。
(質問)
復元後、松山市としては、愚陀佛庵をどう活用していくのか。
(市長)
「坂の上の雲」のドラマが今年12月で完結しますので、訪れていただくポイントが一つでも多くあるというのはありがたいことです。歴史ある大事な建物ですので、皆さんに知っていただきたい、そして活用させていただきたいという気持ちはあります。
(質問)
愚陀佛庵の復元費用、建設関連の費用について、市の負担分はあるのか。それは分からないという段階か。
(市長)
まだ分からない段階です。
(質問)
河村名古屋市長の減税政策が市民サービスの低下につながらなかった場合、今後の市政運営にどう取り組むのか。
(市長)
名古屋市には地の利や地域の特性があると思いますから、同じように松山市で減税して、二次的、三次的な効果があるかどうかは、本当に未知数だと思います。平成21年度、名古屋市は交付税を受けておりませんが、松山市は交付税を受けておりますので、国から交付税を受けている市が減税することがどうなのか、名古屋市とは違う立場があるのではないかと思います。
(質問)
バルチック艦隊の展示について、戦争賛美や英雄視につながらないような配慮はするのか。
(市長)
小説『坂の上の雲』がそうであるように、展示についても戦争そのものを描くというのを目的としているものではありません。小説『坂の上の雲』が描いた近代国家成立の問題を基礎としまして、その歴史とそこに生きた人物について今後も取り上げていくという姿勢です。
(質問)
どう取り上げるのか。
(市長)
今回は、「日露戦争と明治のジャーナリズム2」という形でありますけれども、今後は「日露戦争と明治のジャーナリズム3」を開催する予定でありまして、こういう形で戦争そのものを描くことを目的としているものではありません。
(質問)
何を目的とするのか。
(市長)
『坂の上の雲』の世界をジャーナリズム、人物、そして近代国家という大きなテーマを軸にしまして、毎年、展示を計画・実施していこうと思っております。
(質問)
何か市としての方針があるのではないか。
(市長)
市としての方針は、先ほど申し上げた『坂の上の雲』の世界をジャーナリズム、人物、近代国家という大きなテーマを軸としまして毎年の展示を計画・実施していくというのが、市の方針になろうかと思います。
(質問)
戦争そのものを描くのではないのか。
(市長)
戦争そのものを描くというのを、目的としているものではありません。
(質問)
タウンミーティングの司会だが、次回の北条地区ではどうするのか。
(市長)
司会のことについては、最初に「これから始めます」とか、「市長からあいさつです」とかいう部分は職員で対応しようかなと思っております。そして、対話部分の進行については、私が行おうかなと思っております。前回、1時間半の中で、手を上げてくださっているのですけれども、当てることができなかったという事例がありましたので、そういったところから、これまで司会の方が話していた部分を職員が短くやって、私がその後を受け持つというような形で、できるだけ皆さんの声を反映したい、どんどん話していただきたいと思っております。
(質問)
3回目以降も、そういうスタイルでやるのか。
(市長)
第1回、第2回とやってみて、良かった点や課題を踏まえて、また検討という形になると思います。
(質問)
仮に2回目がそれでうまくいくと、予算的にはかなり少なくてすむと思うが、どうか。
(市長)
先ほど市民感覚という話がありましたけれども、市民感覚からすると無駄なお金と思われるものは支出しないというのが私の姿勢です。と言いましても、第1回の費用は無駄だとは思っていません。繰り返しになりますけれども、第1回ということで、五明地区の分厚い資料を読み込むという事前勉強に加え1時間を超える打ち合わせが2回、そして本番の1時間半、往復の交通費、反省会というようにやっていただくなど7項目にわたることがあっての司会料となったわけですから、その仕事量からすると適正な金額だったというふうに思っております。
(質問)
来年度の税収の見込みと子ども手当について、現時点での方針は。
(市長)
先ほど、名古屋市の地の利というようなお話をいたしました。景気が比較的良くなってきているのではないかという見方も一部にはありますけれども、それは大都市圏からであって、四国、松山に波及するには少しタイムラグがあるかなと思っております。ですから、その辺りは少し厳しいという見方をしております。
そして子ども手当ですけれども、これからも国に対しては、「ちゃんと国の方でみてくださいよ」という抗議はいたしますけれども、その抗議が市民生活に影響を与えるというのは避けたいと思いますので、今回も予算に計上しております。
(質問)
税収減を見込むということか。
(市長)
そうです。税収減を見込んでおります。
(質問)
今週末から中村愛媛県知事らと台湾へ行くようだが、目的は。
(市長)
松山市は、観光交流人口600万人を目指しております。現在、525万人ですので、これを実現するのであればアジアからのお客様を迎えるということが大事なポイントになろうかと思います。松山市と台湾の交流というのは、これまでにもやってきました。皆さんご存知のとおり、台湾・台北市に松山(しょうざん)空港という松山と書く空港がございます。これも何かのご縁だと思いますし、台湾の方は温泉が好きな方が多く、味覚も日本人と合い、そして親日の方が多いと聞いておりますので、台湾からお客様が来ていただける可能性は大きいのではないかと思っております。また市長も代わったことでありますので、ご挨拶をさせていただき、これからも台湾と松山で友好な関係を築いていきたいと考えております。そして、ますます台湾からお客様が松山に来ていただければというのを、お願いしにまいります。
(質問)
チャーター便の定期運行については。
(市長)
これからです。できるだけ早期にチャーター便が就航できればと思っております。
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