令和2年1月6日 松山市年賀交歓会

更新日:2020年6月17日

 皆さま、明けましておめでとうございます。
 令和2年の松山市の年賀交歓会が、中村知事さんをはじめ多くの御来賓の方々に、そして関係団体の皆さまと一緒に、多くの方をお迎えして、こうして盛大に開催できますことを大変嬉しく思います。

 私は、皆さん御存知のとおり一市民出身です。市民の皆さんと政治の距離が離れてしまうのはよくないこと、市民の皆さんと行政の距離が離れてしまうのはよくないこと、近い私が出ることによってその距離を近くできたらという思いでやらせていただいています。ですので、今年もできるだけ分かりやすくを胸に、スライドを使い皆さま方に御説明させていただいたらと思います。
 また、新年最初ですので私の「初夢」。松山がこんなふうになったらいいな、こんな「まち」にできたらな、そんな「初夢」も交えながら御紹介させていただいたらと思います。

 去年、新年の年賀交歓会の後に着手をさせていただきました国の重要文化財の道後温泉本館は、改築から125年を迎えました。子どもや孫の世代まで大切に受け継いでいくため、営業しながらの保存修理工事に入りました。日本の漫画・アニメの先駆者 手塚治虫さんが40年間創作活動をされ、その間ずっと描き続けた特別な作品「火の鳥」とコラボレーションし、「再生」をテーマに道後REBORNプロジェクトを実施し、この期間ならではの魅力を発信しています。
 去年7月には、建物を雨や風から保護する高さ20mの素屋根に巨大な火の鳥と、道後温泉の歴史絵巻を描いたラッピングアートが完成しました。本館南側の冠山にある足湯につかりながら、全景を楽しむことができます。多くの方が写真を撮って、SNSにアップするなど人気のスポットです。工事見学会というのも好評です。
 今日から9日後の1月15日からは、工事に入って一年になりますので、本館西面の日除け幕や入浴券のデザインをリニューアルするほか、今後、プロジェクションマッピングも進化していきます。
 オリジナルアニメーション「火の鳥“道後温泉編”」は、自治体のPR動画は1万回再生されると成功といわれる中、再生回数は40万回を超えています。来月、2月1日から、続編の第2話「子規と漱石」の配信が始まります。
 地元とも連携し、本館、飛鳥乃湯泉、椿の湯の3館の入浴者客数は、おかげさまで堅調に推移しています。令和6年の12月まであと4年11カ月で工事が終わります。皆さんと一緒に乗り越えていきたいと思っています。

 引き続き、去年のトピックを。
 安全で快適な空間を整備した「歩いて暮らせるまち松山」のシンボルロード、花園町通りです。去年1月に、公民学で連携してまちづくりを行う「松山アーバンデザインセンター」が湊町から移転し、まちづくりの拠点機能が加わりました。広くなった歩道では、毎月第3日曜日に地元商店街が中心になりマルシェイベントが、毎週土曜日には産直市が開催されるようになりました。新たな賑わいが生まれ、歩行者通行量は2倍に、地価は上昇に転じるなど、地域経済を活性化しています。去年6月には「第31回全国街路事業コンクール」で最高位の国土交通大臣賞を、11月に「土木学会デザイン賞2019」で最優秀賞を受賞するなど高い評価を頂いています。
 また、環境分野では、一般廃棄物の最終処分場から出た水に含まれる塩分をリサイクルし、「エコ次亜」と呼ばれる消毒剤を作り、下水処理施設で消毒に使用する松山市の「エコ次亜事業」が、令和元年度地球温暖化防止活動大臣表彰で環境大臣表彰を受賞しました。これは日本初の方式で、「松山方式」と名付けられました。従来と比べ、二酸化炭素の排出量を51.1%も削減できます。

 続いて今年の動きです。
 社会全体で子どもたちの未来を応援したい。
 子どもの医療費助成は、私が市長に就任させていただいてから、2度にわたり対象を広げてきました。三期目の公約に「中学生までの医療費の無料化」を掲げ、今日お越しの中村知事さんの御理解御協力で愛媛県の補助も増やしていただき、医師会、歯科医師会、薬剤師会など関係機関の協力もいただき、今年1月1日から、中学3年生までの通院費・入院費の無料化を実施しています。心から感謝を申し上げます。子育て家庭の経済的な負担を減らすほか、病気の早期発見や治療を支援していきます。
 ここで皆さんにお願いです。医療資源は無限ではありません。有限です。真に医療を必要とする方に行きわたらないということではいけません。地域の医療体制を維持していけるよう、急に子どもさんの体調が悪くなった時どう対処すればいいのか電話で相談できる「子ども医療電話相談#8000」をはじめ、「救急医療の正しい利用」や「ジェネリック医薬品の利用」の協力をお願いします。
 さて今年、令和2年4月には、平成12年4月に松山市が中核市に移行してから20周年を迎えます。来年、令和3年に全国の中核市の首長が集まる全国中核市サミットが、12年ぶりに松山市で開催されることが決まりました。前回は、県の内外から約600名が参加されています。2度目の中核市サミットが開催されるのは、全国で松山市が初めてのことです。
 また今年秋には、JRグループ6社、JR北海道・東日本・東海・西日本・四国・九州が旅行会社や地域と一体になって実施する国内最大の集中送客キャンペーン「デスティネーション・キャンペーン」が瀬戸内エリアに加え、松山市も含めて開催されます。来年は、四国デスティネーション・キャンペーンが決定しています。一人でも多くの人に松山を訪れていただきたい。
 インバウンドや観光客の利便性を高めるため、今年3月中旬から、市内の観光施設8カ所でキャッシュレス決済を導入し、入場料や入浴料などをクレジットカードや電子マネーで支払えるようになります。松山城、二之丸史跡庭園、道後温泉本館、道後温泉別館 飛鳥乃湯泉、椿の湯、坂の上の雲ミュージアム、子規記念博物館、鹿島渡船です。
 そして今年は、東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。あと200日になりました。世界のトップアスリートを身近に感じることができる絶好の機会です。愛媛県さんと連携し、事前合宿を支援するほか、松山では4月22日に聖火リレーが行われます。松山市は県内1日目の夕方で、全長約3キロを17区間に分けて行われます。聖火ランナーのコースは、道後温泉別館 飛鳥乃湯泉前をスタートし、道後商店街を駆け抜け、市内電車の線路沿いに、ゴールの堀之内公園まで聖火を繋ぎます。堀之内公園では、聖火の到着式やイベントも開催します。市民の皆さんとオリンピック・パラリンピックを楽しんで、盛り上げていきたいと考えています。
 また、開園20周年を迎える「坊っちゃんスタジアム」。7月13日(月曜日)に、松山で13年ぶり3回目のプロ野球フレッシュオールスターゲームが開催されます。前回松山で行われたフレッシュオールスターゲームでは、巨人の坂本、広島の前田健太、ロッテの角中、阪神の大和、中日の浅尾投手などが来ていました。まさに登竜門です。ぜひ足を運んでいただいたらと思います。
 さて今、革新的な未来技術で、超スマート社会を迎えようとしています。超高速、超低遅延、多数同時接続の特徴を持つ第5世代移動通信「5G」の実用化がいよいよ始まります。技術を活用して仕事が奪われるのではなく、人間が得意な分野に注力することができると私は考えています。
 松山市が連携協定を結んでいるNTTドコモさんでは、この春、道後温泉周辺で愛媛県で最初の5G商用サービスを開始されます。例えばここ、コミュニティセンターで5Gの環境を整備できれば、学会などでも多く使われますから、医療の学会で使われるときに遠隔医療のデモができたり、スポーツの試合で中継に使われたり、5Gの整備でそういうことができたらと期待しています。道後温泉本館の様子や保存修理工事の様子を、5Gを使って遠く東京や大阪に臨場感あふれる映像で届け、リアルな体験をしてもらうなど、夢は膨らみます。
 また、未来技術で、製造業や農業の生産性を上昇させたり、テレワークなど多様な働き方を、また自動運転や遠隔医療などで、生活の質が大きく高まることも期待できます。未来技術で、さまざまな人々が活躍できるまちづくりに、引き続き取り組んでいきます。

 中心市街地は、「花園町通り」の整備、道後の整備、松山駅の整備、市駅前広場の整備が着実に進んでいますし、「便利に、快適に」を目指してこれからも進めていきます。
 中心地以外、例えば海は、昨年夏に中島が「海上アスレチック」でお客さんがグッと増えました。「海が綺麗だね。透き通ってるね。魚が泳いでるのが見えたよ。」海の魅力が伝わりました。一方山は、去年4月に「森林経営管理法」がスタートしました。新たな「森林経営管理制度」が導入されるので、森林が有効活用され、高い「生産性」と「収益性」が見込めるようになります。また、森林の整備が促進され、防災、土砂災害の発生リスクが低くなります。山も良くなっていきます。

 「年金不安」という言葉があります。今の年金制度が将来どのように機能しているのか予想するのは、なかなか困難な情勢です。
 一方で「人手不足」という現状があります。「外国人労働者」の力を借りるのも一つの方法。また、「女性」や、元気な「シルバー世代」が、もう少し働きやすい社会をつくりたい。

 昨年7月に、姉妹都市提携30周年でドイツの姉妹都市フライブルク市に行かせていただきました。さすが音楽の国「ドイツ」です。ドイツでは「バッハ」「ベートーヴェン」「モーツァルト」「ワーグナー」多くの作曲家が活躍しました。
 訪ねたフライブルクの「まちまち」には、音楽が溢れていました。「幸せ実感都市まつやま」を目指していますが、音楽は幸せを感じてもらうことに繋がります。松山を、もう少し音楽で魅力アップしていきたい。

 「移住」、松山の移住相談窓口や移住フェアなどでの相談対応を通じた県外からの移住者数は、この3年間で1,000人を超えています。イメージしてみてください。都会で職場に行くのに片道、満員電車に揺られて1時間。帰りも、満員電車に揺られて1時間。往復で満員電車2時間。都会で昼ごはん食べるにも人が多いですから、並ばなくてはならない。一方、松山は、全国の中でも通勤での時間がかからない。電車も店も、都会ほど混んでいない。疲れたら海を眺めて癒される。釣りもできてのんびりできる。野山に行って、野山の幸も楽しむことができる。
 子どもは中学卒業まで、通院も入院も医療費無料になりました。保育所、児童クラブは、近年できる限り増設してきました。市立の小学校、中学校の全ての普通教室にエアコンが付いている松山。高校に行こうと思ったら、全国の中でもレベルの高い高校が複数ある松山。これからも、「住みやすいまち」松山をアピールし、移住に繋げていきます。

 長くなりましたが、今年も、現地・現場を大切に、市民目線を大切に、「笑顔広がる人とまち 幸せ実感都市まつやま」の実現を目指し、全力で取り組んでいきますので、どうか皆さま方の御理解、御協力をいただけますようお願い申し上げ、私の新年の御挨拶とします。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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