平成30年11月28日 市長就任式 市長訓示

更新日:2019年1月7日

 皆さん、おはようございます。
 11月18日の松山市長選挙で3期目の当選をさせていただき、本日から新しい任期が始まりますので、私の思いなどを述べさせていただきます。
 10分にまとめて話しますので、イマジネーションを働かせながら、また、集中しながら聞いてください。

 まず、3期目の仕事を頂くことになりましたが、これは、私一人が評価されたとは思っていません。皆さんと一緒にやってきた仕事が、市民の皆さんから評価されたと思っていますので、このことをまず、お伝えさせていただきます。

 3期目のキャッチフレーズは、「笑顔広がる人とまち 幸せ実感都市 まつやま」です。1期目から変わらないと皆さんは思われるかもしれません。1期目のキャッチフレーズは「笑顔」、2期目は、「幸せ実感都市 まつやま」、3期目は、「笑顔」を人、そしてまちに広げていきたいという思いで、「笑顔広がる人とまち 幸せ実感都市 まつやま」としました。そして、私たちは、何のために仕事をするのかというと、さまざまな施策で市民の皆さんに笑顔になっていただきたいという思いで仕事をしていますので、これを忘れることがないよう、サブタイトルで「一人でも多くの人を笑顔に」としました。
 笑顔にというと、今年の7月6日、7日に豪雨災害がありましたが、被災地の皆さんに笑顔になっていただきたいと思っています。災害以降ずっと、「被災地の皆さんに寄り添った対応をしてください。一日も早い復旧を目指してください。そして息の長い支援に努めてください」と言い続けてきました。あれだけの災害でしたから、そんなに簡単に元通りにはなりません。息の長い支援が必要になりますので、このことを皆さん、大事にしていただいたらと思います。

 そして今回、3つの基本姿勢を掲げました。
 1つ目は、「現地・現場を大切にする」「市民目線を大切にする」市民が主役のまちづくりを進めます。市役所で待っているのではなく、現地・現場に出かけましょう、市民目線を大事にしましょう、というので、タウンミーティングを110回やってきました。これからも続けていきます。市役所で待っているのでは、分からないことがあります。やはり、現地・現場にはアイデアがある、知恵がある、工夫があります。
 1つ、エピソードをご紹介しますと、11月24日(土曜日)、25日(日曜日)の「えひめ・まつやま産業まつり」では、13万5千人という史上最多のお客様にご来場いただきました。これまで関係者の皆さんに頑張ってきていただいたことが実を結んだものと思っています。椅子の並べ方にも工夫があるんだそうです。前の列と同じように後ろにも椅子を並べていくと、人と人が重なり合って見にくくなります。よく分かっている業者さんは、前の椅子と椅子の間に、2列目の椅子を置いて、わざとずらして後ろの人が見やすいようにします。現地・現場には、こういう「なるほどなあ」という知恵がある、工夫がある、アイデアがあります。市役所で待っているのでは分からないことがあります。これからも現地・現場を大切に、市民目線を大切にした行政を続けていきたいと思っています。

 2つ目は、「『連携』『協働』でまちの力を引き出します」です。やはり県都・松山ですから、愛媛県との連携は、特に大事です。昨日、松山―台北便の就航が発表されました。今まで8年間、皆さんと一緒に様々取組んできました。これも、それが実を結んだものと思います。県と市の連携はもちろん大事です。そして、地域の皆さんとの連携も大事、企業さんとの連携も大事です。だからこそ、上から目線でやってはいけませんし、一方通行でやってはいけませんし、押し付けでもやってはいけません。地域の皆さんとの連携、また企業さんとの連携を大事にしていきたいと思っています。
 先ほどタウンミーティングの話をしました。タウンミーティングの冒頭で、ずっと言い続けてきたことがあります。1つ目に、行政がやるべきことがあります。2つ目に、地域の皆さんができることがあります。3つ目に、地域の皆さんと我々が協力してできることがあります。この3つを、110回のタウンミーティングで、ずっと言い続けてきました。どうでしょうか、今、道後の方々も地域が動いて自主的にしてくれていることがあります。中心市街地の方々も自分たちも動こうとしてくれていることがあります。三津の方々も自分たちで動こうとしてくれていることがあります。各地の皆さんが自主的に動いてくれていることは、非常にありがたいことだなと思っています。連携できなければ、できないことは増えていきます。連携できること、協働できることは、非常に大事です。この姿勢を、皆さんも大事にしていただきたいと思います。

 最後になりますが、3つ目は、「『継承』『発展』をキーワードに挑戦し続ける行政を目指します」です。皆さんも感じていると思いますが、国の財政は厳しい状況です。これは仕送りと似たところがあり、日頃から、市民の皆さんにも分かりやすいよう、そのように言っています。地方に配分されてくるお金が、これから増えるとはとてもとても考えにくい。また、少子化の時代ですから、働いて税金を納めてくれる人の数は減ってきています。我々もいつかそうなりますけれども、お世話になる人の数は増えていきます。ますます、限られた財布の中で、物事を進めていかなければなりません。
 そして、よく言う3つ。市民の皆さんのニーズは、多様化、複雑化、高度化しています。そのような中、やっていかないといけません。仕事を続けていく以上、良いことばかりではもちろんありません。しんどいこと、きついこと、いっぱいあります。でも、皆さん、うつむいていてもしょうがないじゃないですか。1期目からずっと言っていますが、うつむいてしまったら、コンクリートや土しか見えません。しかし、ぱっと目を上げれば、青空も見えるし、そよ吹く風にも気付くし、鳥のさえずりにも気付きます。やはり、うつむくより、前を向いて進んでいったほうが良い。例えば、22歳で市役所に入り、60歳で退職をする。40年の役所生活で、ずっと後ろ向きな40年と、前向きにやってきた40年では、おのずと人生も変わってきます。どうせなら、前向きになったほうが良い。しんどいけれども、私も前に向かって進んでいきたいと思います。一人だとできないことも、二人、三人で手を携えれば、できることもたくさんあります。ここは、「坂の上の雲のまち」です。しんどい上り坂の向こうにある目標に向かって、皆さんと一緒に手を携えて進んでいきたいと思いますので、皆さんの引き続きの御協力をよろしくお願いします。前を向いてやりましょう。

 松山市はこれから大事な時期を迎えます。平成38年完成予定で、JR松山駅が新しくなります。そして、道後温泉本館の保存修理工事は7年。平成37年までの予定です。今、世界からお客様が来られていますが、道後温泉の保存修理工事が終わると、何の心配もなく、世界に道後の魅力を思う存分発信できるようになります。松山市駅前の空間の再編計画もまとまりました。JR松山駅が新しくなっていく、道後温泉本館の保存修理工事が終わる、松山市駅前が整備される。これから松山市は、ますます良くなります。
 皆さんの仕事は、市民の皆さんの笑顔に直結した仕事です。世の中には、いろいろな仕事があります。公の仕事も大切、民間さんの仕事も大切、どの仕事も大切ですが、私たちは市民の皆さんの笑顔に直結した仕事をさせていただいています。皆さんの頑張りが、まさに市民の皆さんの笑顔に直結しますので、これからも一緒に頑張っていきましょう。

 予定の10分になりました。重ねて申し上げますが、これからも皆さんと手を携えて、しんどい上り坂を登っていきたいと思います。皆さんの御協力を引き続きお願いし、私からの訓示とします。
 以上です。

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