平成22年11月30日 就任式における市長訓示

更新日:2012年3月1日

 皆様、お疲れ様でございます。野志克仁でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。それでは就任式に当たり、一言訓示を申し上げます。

 最初に、先日の選挙におきまして、市民の皆様に第30代松山市長として選んでいただき、松山市のために働く機会を賜りましたこと、また、こうして職員の皆さんの前でお話ができることに、感謝の気持ちでいっぱいでございます。同時にこれから4年間、市長として市民の皆様のために働かせていただくという重責を強く感じております。私はこの選挙期間を通じて、多くの市民の皆様とお話をさせていただき、本当に多くの声をいただいて参りました。中には励ましの言葉もありましたし、中には厳しい言葉もありました。前市長のされてきた改革で、市の職員の意識は大きく変わり、明るく前向きで、市民に目を向ける市役所に生まれ変わったと、私は感じておりました。

 また、平成16年度から5年間、回数にして250回、松山市政の広報番組を担当しておりましたので、多くの市役所職員の皆さんともお会いをして参りました。しかし、およそ3,400人の職員がおりますので、およそ12年の改革で全ての職員の意識が見事に変わったとは言えないとは思います。実際に聞いた声で厳しい声もありました。改革には時間と労力が必要です。ぬるま湯体質に戻すのは一瞬です。私はどれだけの仕事ができるか今、真価を問われておりますし、同時に市役所の皆さんの真価も問われております。誰を見て仕事をするのかは、それは市民の皆様だというのは職員の皆さん、既にお分かりのことだと思っております。民間では今、非常に経済が厳しい中、いつ会社が倒れるかもしれん、この仕事をいつまで続けられるか分からん、という声が多くあります。そんな状況の市民の皆様から大切な税金をお預かりしております。私は行政とはサービス産業であり、地域経営であると思っております。この市民の皆様の声、一言一言を大切にし、常に行政サービスを改善していくことが市政運営の原点と考えております。市政、言い換えればまちづくりにおいては、市民の皆様が主役です。私は自らが必要性ややりがいを市民の皆様に問いかけていき、市民主役のまちづくりを追い求めて参ります。この方針のもと、職員の皆さんは市民の皆様と最前線で接することになります。職員一人一人が市役所を代表して市民の皆様とお話をさせていただいているという基本は忘れずに、行政サービスの更なる改善を心掛けてください。
 私は父が公務員でありましたので、小学校の時は清水小学校校区にあります官舎から清水小学校に卒業まで通いました。そして実家は北条にあります、親戚は中島におります、不思議と全て繋がっております。皆さんの前で申し上げますが私はこの松山が大好きなんです。皆さん、まちの真ん中にお城山があって、お堀端があって、ちんちん電車がのんびりと走っていて、ちょっと車で走ればきれいな海がある。こんなまちなかなかないと思います。今、本当に笑顔が少ない時代ですが、笑顔の力って本当にあると思います。笑顔は人を集めますし、いいことを集めてくれます。行政の取り組みで1人でも多くの方を笑顔にしたいと私は思っております。

 さて、笑顔にと申し上げました。私の公約についてご紹介をさせていただきます。皆さん、肝入れの方をお願いいたします。キャッチフレーズは、「1人でも多くの人を笑顔に」であります。全国に誇れる、わがまち松山。全国に誇れる前向きな精神です。後ろ向きな精神からは何も生み出せません。前向きに、前向きに、ということが大事だと思っております。

 1つ目に、先程申し上げましたけれども、大きな柱をしっかりと持ち上げて参ります。1つ目、「「誇れる」行政サービスで笑顔に」、市民が主役です。まちづくり協議会を拡充し、タウンミーティングを開催いたします。しいては地域の事情があります。地域に則したやり方をやっていきたい。2つ目、事業評価や民間活力の導入を進めるなど、更なる行財政改革を進めます。3つ目、地域主権の実現に向け、国、県に対して強い姿勢で臨みます。4つ目、市民全体の奉仕者として職員教育を徹底し、職員提案制度の充実、職員採用に際して、民間枠、スポーツ枠、文化枠を検討いたします。

 大きな柱2つ目、「「誇れる」ことばで笑顔に」。俳句甲子園、坊っちゃん文学賞など、言葉イベントの拡充を検討いたします。2つ目、子供たちのコミュニケーション能力の向上に努めます。私、民間の放送局におりまして、アナウンスの副部長、部長という立場を経験させていただきました。やっぱり松山の子って大人しい子が多いんですよね。全国の人との競争になりますと自分の主張ができないという子が多かったように感じます。今、多様化、国際化の時代であります。主張をピシッとできるというのが大切なことと、私感じて参りました。これから私は松山の子供たち、元気だな、ハキハキと自分の考えが言えるな、そういう子供たちを育てていきたいと思っております。子供は地域の宝、松山の宝、愛媛の宝、日本の宝だと思っております。そして子規、漱石に次ぐ21世紀の文人墨客の輩出を目指します。

 3つ目、大きな柱3つ目、「「誇れる」まちの安全・安心で笑顔に」。1つ目、水はいのちの源です。西条市の水を守る立場で西条分水実現に努力いたします。2つ目、JR松山駅周辺整備、松山外環状道路の早期完成を目指すなど、50万都市にふさわしい都市基盤の整備を進めます。3つ目、小中学校、公民館などの耐震化を進め、防災士の養成強化など災害に強いまちを目指します。

 4つ目の柱、「「誇れる」子育てで笑顔に」。24時間365日対応可能な小児救急医療体制の維持や保育所待機児童ゼロに向けた取り組み強化。また、いじめ・虐待・不登校への対策を強化いたします。4つ目の大きな柱2つ目にPTAや地域全体で子供に優しい学校の運動場の芝生化を目指します。

 5つ目、「「誇れる」福祉・医療で笑顔に」。私たちの先輩や障がい者がいきいきと暮らし、気軽に外出することができるような、安全、安心、便利なまちづくりを推進します。2つ目、がんや脳疾患など高度先進医療や口腔ケアなど予防医療の充実に重点的に取り組みます。

 大きな柱6つ目、「「誇れる」まちの長所を活かし笑顔に」。私も自ら動きます。トップセールスで「まつやま農林水産物ブランド」を全国発信し、「地産知招」、私の場合は土地の産物を知ってもらい、招くと書きます。松山の皆さんが一所懸命作られた農産物、水産物や工業生産物が意外と知られていない。でも、その方々はPRする機会がなかなかありません。手を差し伸べたいと思っています。そういった土地の産物を知ってもらい、人を招く機会を作りたいと思っております。これもプラスに考えますと、城山公園、今、芝生の広い公園が松山の中心部に整備されました。ここを活用しない手はありません。また2つ目、太陽・風力などクリーンエネルギーや公共交通の拡充に努め、地球温暖化防止を強化いたします。3つ目、スポーツ競技団体への支援、集客力のあるイベントを誘致すればスポーツでまちに元気を与えます。4つ目、中心地の衣・食・住、にぎわい空間を整備し、まちの魅力の向上に努めます。5つ目、ITの活用や産・官・学の連携による新規産業を育成し、雇用創出に努めます。

 大きな柱最後です。「「誇れる」地域の宝を磨き笑顔に」。『坂の上の雲』のまち効果を継承・発展し、平成のベストセラーを目指します。2つ目、三津の朝市、松山総合公園の整備など、坂の上の雲サブセンターゾーンの活性化を検討いたします。3つ目、道後温泉、松山城のブランド力を高め、国際文化観光都市として観光客600万人を目指します。今525万人。75万人の積み上げを皆さんで一緒になってやって参りましょう。そして最後です。北条、島しょ部の活性化に努め、風早レトロタウン、昭和でのまちづくりができないか。そして愛ランド里島。中島、離島、離れた島と書くことが一般的でありますけども、里の島と書くよう愛ランド里島、アイはもちろん、愛するの愛であります。愛ランド里島構想。何度も中島に取材で行かせていただきましたけれども、海に沈む夕日を見ながらふるさとを思い起こせるいい場所だと思っております。また例えば小学校の空き校舎、教員住宅、そういったものの活用もできるかと思っております。

 以上、私の市長としての方針及び公約を示させていただきました。今回、市長就任式におきましては最長30分の挨拶の時間をいただいておりましたが、皆さんが立って話を聞くこと、また、皆さんに集中して聞いていただきたい、など考えまして、私15分の挨拶とさせていただきました。私はこれからも現場、現地を大事にしたいと思っております。またこれは皆さんにも大事にしてほしいと思っております。配られた資料を読み上げるだけの会議よりも、資料をもとにした活発な意見交換のできる会議、最前線の職場から改善、改革へのアイディアが出てくる職場、風通しのよい職場、明るい雰囲気がなければアイディアは浮かんできません。特に幹部の方々には職場の雰囲気作りに気を配っていただきたいと思っております。

 最後になりますが改めまして、よりよい松山のために、よりよい市民の皆様の生活のために、私全力で職責に当たって参ります。市政の充実が図られる4年間にして参りますので、よろしくお願い申し上げまして私の訓示を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

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