そもそも「介護保険」って、なあに?

【かいごほ犬(けん)】
みなさん、「介護」って、聞いたことあるかな?
介護とは、お年寄りや、病気になった人が、ふだんの生活でほかの人の支えが必要になったとき、ご家族やまわりの方が手助けをすることをいうよ。
もし、介護が必要になったとき、家族みんなで支えることももちろん大切だけど、家族だけでは大変なこともあるよね。
そこで、住みなれたこのまちで、安心していつまでも元気にくらしていけるように、介護を社会のみんなで支えよう!というしくみが「介護保険」なんだ。
ちなみに・・・
介護の「介」という字には、「たすける」や「おせわをする」という意味があるよ。また、介護の「護」という字は「まもる」ともよむんだ。介護ということばは、「たすける・まもる」ということを表していることがわかるね。
あ、ぼくは「かいごほ犬」っていいます。友だちと一緒に、介護について、みんなにわかりやすく説明しているので、最後まで見てね!
介護保険はだれでも入れるの?

【たま吉(きち)】
介護保険は、40才以上の人が入ることになっているんだ。
あ、ぼくは、かいごほ犬の友だちの「たま吉」というよ!よろしくね!
介護保険にはいると、どんな人でもサービスを利用できるの?

【かいごほ犬(けん)】
介護サービスは、体がよわくなったり病気にかかったりして、
ふだんの生活にほかの人の支えが必要となったとき、
- 65才以上の人は、「介護や支援が必要です」と認定をうけると、サービスを利用できるよ。
- 40才~64才の人は、法律できまっている16種類の病気が原因で、「介護や支援が必要です」と認定をうけると、サービスを利用できるよ。
さっそく、サービスを利用したいんだけど・・・

【たま吉(きち)】
介護のサービスを利用するためには、「要介護」「要支援」といった、「認定」を受けることが必要なんだ。
それじゃあ、認定を受けてサービスを利用するための手順をかんたんに見ていこう!
1.申請
まず、市役所介護保険課の窓口か、おうちの近くの地域包括支援センターで介護認定の申込をします。
2.調査
申請をしたあとは、市の職員などがおうちを訪ねて、ご本人やご家族などから、体や心の状態などについてお話をききます。
3.判定
さまざまな調査や専門家の意見などをもとに、判定をします。
4.認定
判定の結果をご本人さんにお知らせします。
「介護が必要です」という認定は7つに分かれていて、「要支援1・2」、「要介護1~5」まであります。
5.計画書の作成
認定をうけると、それぞれの人にあったサービスを利用できるようになりますが、好きなだけ利用できるわけではありません。サービスを利用する前に、「どういった内容のサービスを」、「どのように」、「どれくらい利用するか」など、きちんと計画を立てることが必要です。この計画を「ケアプラン」といいます。ケアプランは、担当のケアマネジャーと一緒に、その人の状況や生活環境などにも考慮しながら作成します。
※ケアマネジャーは、本人の相談相手になって希望を聞き、体や心の状態に応じたサービスが利用できるようにしてくれる介護の専門家です。
6.利用開始
計画にそったサービスを受けられるようになります。


【かいごほ犬(けん)】
それでは、ケアプランにそってどんなサービスが受けられるのか、説明するね。
大きく3つに分かれるんだ。
まず一つ目が自宅にいながら受ける「居宅サービス」、
二つ目が介護施設に入所して受ける「施設サービス」、
そして三つ目が、その町に住んでいる人だけが利用できる「地域密着型サービス」だよ。
ここでは、代表的な「居宅サービス」について説明するね。
訪問介護(ホームヘルプサービス)

ホームヘルパーが自宅に訪問し、お食事やお掃除などのお手伝いをしてくれます。

自宅にお風呂を持ち込んで、お風呂に入るお手伝いをしてくれます。

看護師が自宅に訪問し、病気の人のお世話や点滴などの管理をしてくれます。
理学療法士・作業療法士などが自宅に訪問し、リハビリテーション(心や体がよわくなったり病気にかかったりしたとき、元の状態に戻るような訓練)を行ってくれます。
居宅療養管理指導

病院の先生や栄養士の人達が自宅を訪問して、療養のための生活の仕方などを指導してくれます。

デイサービスセンターなどに通い、お食事やお風呂に入るお手伝いをしてもらったり、機能訓練(日常生活に活かせる運動をして、普段の生活をもっとスムーズにできるようにすること)やレクリエーション(絵を書いたり、書道をしたり)などを受けられます。

介護施設や病院に通い、理学療法士や作業療法士などによるリハビリテーションを受けられます。
短期入所生活介護(ショートステイ)

短期間、施設に泊まり、日常生活のお世話や機能訓練などが受けられます。
短期入所療養介護(医療型ショートステイ)

短期間、施設(病院)に泊まり、病院の先生や看護師が見守る中で日常生活のお世話や機能訓練などが受けられます。
特定施設入居者生活介護

有料老人ホームやケアハウスなどに入所している人が、日常生活のお世話や機能訓練などを受けられます。

福祉用具のうち、貸与(レンタル)に向かないお風呂やトイレなどで使う福祉用具を買うと、支払った金額(同じ年度内で10万円までです)の9割が支給されます。

自宅で手助けなく日常生活を過ごせるための福祉用具を貸りられます。

自宅で安全に過ごすために、手すりの取り付けや、段差解消などの工事をした場合、工事代金(20万円が上限)の9割が支給されます。

このほか介護サービスには、
介護施設に入所して受ける「施設サービス」、
そして、その町に住んでいる人だけが利用できる「地域密着型サービス」があります。
介護サービスにはたくさんの種類があります。
そのため、家族だけでなく、ケアマネジャーなどの専門家と力を合わせて、
上手に自分にあった介護サービスを選んでいく必要があります。
そうすることで、
たくさんのひとに、
できる限り自分らしい生活を送ってもらいたいです。
そして、いつまでも、住みなれたこのまちで、安心して、
いつまでも元気にくらしていただきたいです。