フタモンマルクビゴミムシ

科名:オサムシ科
地方名: ―
学名:Nebria pulcherrima
松山市カテゴリー:絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)
環境省カテゴリー:絶滅危惧IB類(EN)
レッドデータブックまつやま2012掲載ページ:ページ
執筆者:酒井 雅博
撮影者:
種の特徴
体長12㎜程度、黄褐色で1対の黒色円紋を持つ美しい甲虫。円紋の形状には変異がある。礫の多い中〜下流域のきれいな水流のある河原に棲んでいる。水際の砂泥地の石下に多く、おもに夜間活動する。動作はきわめて俊敏で、小昆虫を捕食していると考えられる。
分布市内
樽味・森松・出合・高井。
分布市外
砥部町・松前町、本州・四国・九州、中国大陸・台湾。
生息状況
かつては重信川の中〜下流域、とくに出合橋付近には豊産していたというが、その後30年以上採集されていない。樽味での記録は夜間ライトに飛来したものなので、石手川にも生息したと考えられる。松山市以外での県内の記録はない。
減少の要因
水質の悪化、砂防ダム、堰堤の建設や河川改修工事で、河原の環境が頻繁に撹乱されたために、多くの河原や河口に棲む昆虫が姿を消したが、本種もその一つである。
特記事項
全国的に少ない種であるが、四国は本種を豊産することで知られていた。現在では徳島県吉野川の一部地域で生息が確認されているだけと思われる。