オオキトンボ

科名:トンボ科
地方名: 
学名:Sympetrum uniforme
松山市カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類 (VU)
環境省カテゴリー:絶滅危惧ⅠB類(EN)
レッドデータブックまつやま2012掲載ページ:ページ
執筆者:久松 定智
撮影者:
種の特徴
腹長♂27 ~ 34㎜、♀30 ~ 36㎜。後翅長♂30 ~ 37㎜、♀33 ~ 39㎜。体は大きく、体色は一様に緑味のある橙黄色で、明瞭な模様はない。翅は全体が橙黄色。6月下旬~ 11月下旬に出現し、平地の水面の開けたため池に生息する。秋に池干しをする灌漑用ため池を好む。
分布市内
局地的ではあるがほぼ市内全域から記録がある。
分布市外
東予~南予(内子町)、本州~九州、朝鮮半島・中国大陸。
生息状況
瀬戸内海側に産地は集中し、松山市内には多産地がまだ存在する。しかしながら全国的には非常に稀な種であり、また平地のため池という不安定な環境に生息することから保護対策を講じないと一気に激減する可能性がある。
減少の要因
本種は主に水際の砂泥に産卵するが、コンクリート護岸で土手が固められてしまうと産卵が不可能となる。また、池干しなどの管理が行われない池が増えたことも減少要因の一つとして挙げられる。
特記事項
環境省絶滅危惧ⅠB類ということからも、本種は全国的には極めて稀な種であり、旧北条市のため池群は本種最後の砦とも言える。実際この地域においても土手が改修され本種が姿を消したため池も増えている。地域一帯を保護区に指定するなどの対策が急務である。