チャマダラセセリ

科名:セセリチョウ科
地方名: ―
学名:Pyrgus maculatus maculatus
松山市カテゴリー:絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)
環境省カテゴリー:絶滅危惧ⅠB類(EN)
レッドデータブックまつやま2012掲載ページ:ページ
執筆者:菊原 勇作
撮影者:
種の特徴
小型のセセリチョウで茶褐色の翅に白色紋が散布される。松山では3月下旬に春型新成虫が出現し、日当たりのよい伐採地やクリ園の下草の間を飛び回る。7月下旬からは夏型も出現するがその個体数は春型に比べて非常に少ない。
分布市内
米野町・大井野町・水口町・九川・河中町・福見川町・藤野町・玉谷町・宿野町・青波町・杉立町・末町・瀬戸風峠・道後・御幸寺山・文京町・潮見・吉藤・下伊台町・東大栗・河野・閏谷・横谷・大西谷・高縄山・三坂峠。
分布市外
今治市・東温市・砥部町・久万高原町・大洲市・西予市、北海道・本州・四国、中国大陸・朝鮮半島・マレー半島・シベリア。
生息状況
かつては伊台・五明地区や湯山地区に多産していた。しかし90年代には県内でも湯山地区にのみ生息する状況となり、2003年7月に撮影された個体を最後に生息が確認できない。この個体は市内のみならず四国産最後の確認例となっている。
減少の要因
食草であるミツバツチグリやキジムシロの生育する草地の減少が考えられるが、かつての生息地では現在も食草が豊富にある場合もあり、不明な点も多い。国内でも北海道以外の生息地は壊滅状態にあり、地域個体群の絶滅が進行している。
特記事項
2002年より地域住民とNPOによる保護活動も開始されたが、時すでに遅く奏功しなかった。四国産は亜種shikokuensisとして区別する説もある。