アビ

科名:アビ科
地方名:
学名:Gavia stellata stellata( Pontoppidan, 1763)
松山市カテゴリー:準絶滅危惧(NT)
環境省カテゴリー:
レッドデータブックまつやま2012掲載ページ:ページ
執筆者:岩本 孝
撮影者:
種の特徴
全長63㎝。くちばしはやや上に反っている。雌雄同色。夏冬異色で夏羽では前頸に大きな赤褐色斑がある。冬羽は上面が灰黒褐色で白い小斑点が散在する。アビ科の鳥類は潜水能力に優れていて、脚が体の後方にあるなど、潜って魚類などを捕らえるのに適応している。魚類のほかに水生昆虫やカニ・エビなどの甲殻類なども餌にする。海域に生息し、内陸のため池に入ることもある。市内にはまれな冬鳥として渡来。
分布市内
沿岸海域。
分布市外
北海道~九州で越冬。ユーラシア大陸および北アメリカ大陸の北部で繁殖、両大陸の温帯域北部で越冬。
生息状況
もともと渡来数が少なく、2010年2月に松山市宮内の升池で記録されたのが松山市での唯一の記録である。
減少の要因
航行する動力船の増加や海砂の大量採取によるイカナゴなど餌魚の減少。
特記事項
瀬戸内海で行われてきたアビ漁とは、越冬に来るアビ類(アビ、オオハム、シロエリオオハムのうちおもにシロエリオオハム)の習性を利用した300年以上の伝統を持つ漁法である。なお、広島県呉市豊浜町のアビ渡来地は、「アビ渡来群遊海面」として国の天然記念物に指定されている。