カワヂシャ

科名:ゴマノハグサ科
地方名:
学名:Veronica undulata
松山市カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
環境省カテゴリー:準絶滅危惧(NT)
レッドデータブックまつやま2012掲載ページ:ページ
執筆者:大高 茂範
撮影者:
種の特徴
前回は近年の確認記録がなく絶滅したものと考えられたが、旧北条市内の古い石垣に生育していることが確認されたので絶滅危惧ⅠA類に変更した。田の畔や川岸、溝の縁など湿った所に生える高さ10 ~ 50㎝の越年草。葉は無柄で対生し基部は茎を抱き、長さ4~8㎝、幅0.8 ~ 2.5㎝の披針形~長楕円状披針形で、やや尖った鋸歯がある。葉腋から長さ5~ 15㎝の花序を出し、5~6月に直径3~4㎜で紅淡紫色のすじがある白い小さな花を多数つける。
分布市内
久米・吉藤(記録)。
分布市外
本州(関東以西)~沖縄、中国大陸。
生息状況
松山市内で、近年生育が確認されたのは1ヶ所である。
減少の要因
河川開発、池沼開発、湿地開発、水質汚染、農薬汚染、帰化競合。
特記事項
外来種オオカワヂシャとの競合により減少しており、市内での現存はごくわずかであることからランクを上位に変更した。特定外来種に指定されたオオカワヂシャはカワヂシャよりも一般的に大型で、葉は有柄であること、葉の鋸歯は微細または不明瞭であるため目立たず一見すると全縁に見えること、花の直径が約5㎜もありカワヂシャの倍近くの大きさがある。また、オオカワヂシャとカワヂシャの雑種であるホナガカワヂシャや外来種としてオトメカワヂシャやカワヂシャモドキなどがある。