平成29年5月23日 「平成28年松山市観光客推定」についてほか

更新日:2017年6月12日

※この動画は、松山市長 記者会見の冒頭(市長説明)のみを掲載しています。

  • 日時:平成29年5月23日(火曜日)午後1時から
  • 場所:本館3階第1会議室
  • 記者数:14人

議題

  • 「平成28年松山市観光客推定」について

会見要旨

それでは、本日の議題、平成28年 松山市観光客推定について説明します。
昨年1年間に松山市に訪れた観光客は、582万7,900人と推定され、前年と比較しますと、約2万3,500人(率にして0.4%)の増になり、4年連続で、増加しました。
また、道後温泉宿泊者数は、15年振りに90万人台を回復した前年をさらに約2万7千人上回る約96万1千人になり、市内全体の宿泊者数の合計も、大型ホテルの開業などで増加し、約255万9,600人で、しまなみ海道の開通で賑わった平成11年の翌年、平成12年以降では最も多い宿泊者数になりました。
そして、外国人観光客数も、前年との比較で、約5万4千人、率では40.1%上回る、約18万7,500人と推定され、こちらも過去最高を更新しました。
特に、台湾からの観光客は、約4万3千人にのぼり、台北市との交流事業を開始した平成21年と比較すると、約18.8倍になりました。
交通機関等別の入込状況では、国内航空、自家用車などが堅調に推移し、全体で増加、特に、広島からの航路を活用した入込は5年連続で増加し、しまなみ海道の利用者は、約4万6千人増加した前年をさらに約1万6千人上回るなど、瀬戸内周遊ルートに関する数字も上がっています。
また、松山市では、将来の旅人口をつくると言われている修学旅行の誘致にも積極的に取り組んでいますが、実績が0校であった平成17年度から、平成28年度の実績で過去最高の64校、昨年度も約1万人の中学生・高校生の皆さんに修学旅行で松山を訪れていただき、その経済効果は約1億6,700万円でした。
こうしたことで、主要な観光施設でも来場者数が軒並み増加しました。
中でも、「ひろしまドリミネーション」と連携したライトアップイベント「光のおもてなしin松山城」を拡大して実施するなど、取り組みを強化した松山城では、天守入場者数が、前年から約1万9千人増加し、平成8年以来20年ぶりに、来場者数50万人を達成しました。
ロ-プウェイ・リフト乗客数も前年を約7.9%約9万7千人上回り、合計で約132万2千人になっています。
また、恋人の聖地・二之丸史跡庭園は前年を約4.7%上回る、約6万6千人のお客様で賑わい、これは4年連続の増加で、昨年に続き、平成4年のオープン以来、最高の入場者数を記録しました。
さらに、継続してアートイベントを実施する道後温泉エリアでは、道後温泉本館の入浴客が約2万6千人増加し、道後温泉椿の湯と合わせると約111万8,900人でした。
子規記念博物館の入館者も、10万人台を回復した前回に続いて10万人を超えました。
こうした数字の背景には、瀬戸内・松山構想を中核とした広域の官民連携の取り組みが功を奏し、広島・松山の航路を組み込んだ周遊ルートが、昨年4月に国に「新ゴールデンルート」として位置づけられたこと、また、世界に誇れる歴史的建造物である松山城や道後温泉で開催した魅力あるイベントが旅行市場の関心をもたれたこと、さらには、道後温泉が「温泉総選挙」の女子旅部門で1位になるなど「女子旅の聖地」として、女性から話題を集め、高い評価を得て、地域が一体になったおもてなしが口コミ客やリピーターを呼び、成果に結びついたと考えています。
さて、今年、平成29年は多くの節目が重なる大事な年です。
現在、平成29年4月から6月にかけて、JRグループ全6社、JR北海道・JR東日本・JR東海・JR西日本・JR四国・JR九州が旅行会社や地域と一体になって実施する国内最大の集中送客キャンペーン「四国DC」が開催されています。
年間を通じては、正岡子規、夏目漱石生誕150年と坂の上の雲ミュージアム開館10周年を記念する多数のイベントに取り組むほか、えひめ国体が開催される9月下旬には、道後温泉に松山市営では33年ぶりの新たな温泉施設『道後温泉別館 飛鳥乃湯泉』が誕生します。
日本最古といわれる温泉にふさわしく、飛鳥時代の建築様式を取り入れ、新たな温泉文化を発信する拠点を目指していきます。
前回の記者会見で、「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉」の看板に使用する文字を法隆寺の大野玄妙管長に揮毫していただくことを発表しました。
昨日、法隆寺へ伺い、大野管長から直接いただいてまいりました。大野管長に揮毫いただき、法隆寺で直接受け取らせていただいたことに、道後温泉と法隆寺のつながりの深さを感じるとともに、大きなお力添えを頂き、大変感動しました。
書は、一文字一文字を力強く、新施設の看板としてふさわしい書で、大野管長から思いも伺うことができ、大変ありがたく道後温泉別館 飛鳥乃湯泉の魅力がさらに高まったと思っています。
一方、ソフト面の準備も進んでいます。道後温泉別館 飛鳥乃湯泉では道後温泉本館で永く続くおもてなしの文化を継承し、個室と大広間の休憩室で湯上りに給茶のサービスを提供し、館内での休憩を楽しんでいただくことにしています。
4つのポイントがあります。1つ目、その休憩室で貸出しする浴衣、2つ目、お客様をおもてなしする職員の制服、そして、3つ目、お客様にご提供するお茶菓子の選定をしています。
ともにデザインやコンセプトは「太古の道後」をテーマとして、道後温泉別館でしか体験できない空間を演出したいと考えています。
また、皇室専用浴室である本館の又新殿を再現した特別浴室では、飛鳥時代に一定以上の身分の人が身につけたと考えられている「湯帳」を貸し出し、古代の入浴を体験いただくため、4つ目、「湯帳」の制作も行っています。
来月6月にはお茶菓子、7月には湯帳、8月には貸浴衣や職員の制服の取り組みの詳細を順次、発表する予定です。
そして今年は、4年ぶりに温泉とアートを融合したアートイベント、道後オンセナートも秋からプレオープンです。
一方、松山城では、昨年も大変好評でした夏の松山の夜をお楽しみいただける、ライトアップイベント「光のおもてなしin松山城」を7月14日(金曜日)から8月14日(月曜日)の1カ月間にわたり開催します。
今年も、広島の冬の風物詩である「ひろしまドリミネーション」で実際に使用されているオブジェをお借りして、松山城を幻想的なオブジェで彩ります。
お子さんから年配の方まで多くの方にお越しいただけるよう、夜間のロープウェイも運行する予定です。
詳細は決まり次第、お知らせします。
今後も、地域の宝を磨き、新たな商品開発や広域連携策など、戦略的に、かつ積極的に取り組み、裾野の広い観光産業の振興に挑戦していきたいと考えています。
なお、入込客数の詳細やその推移、観光客推定消費額などは、お手元の資料のとおりです。
説明は以上です。

質疑応答

【平成28年観光客推定】
(記者)
観光客推定が四年連続で増加したことの所感は?
(市長)
そうですね。もう皆さんご存じのように、非常にお客様が増えた時というのは、しまなみ海道が開通した平成11年がありました。また、ドラマ『坂の上の雲』がありました平成22年。こういった特別な年を除きますともう、この平成28年の582万7,900人というのは最高の水準ということになります。しまなみやドラマのような追い風がなかったことを考慮すると大健闘ではないかなと考えています。もちろん松山市としてもしっかりと取り組んでいますけれども、地域の方々も頑張っていただいて、また市民の方もおもてなしに努めていただいていると思います。企業さんも頑張っていただいて、オール松山で頑張っていることが今、良い評価が出ていることが、大変嬉しいなと思っています。
(記者)
今回の観光客推定数を見ると、全体では2万3,500人増、外国人観光客が5万3,700人増。ということは国内の観光客数が減っていると見受けられる。今後、どのように観光情報を周知していくか。特に外国人観光客へは?
(市長)
まず外国人観光客に向けては、ホームページで外国人に松山に来るとどういうものが観られるのか、どのような手段があるのかという動画もできています。そちらもご参考いただけたらと思います。今後は、今年が正岡子規・夏目漱石生誕150年、そして愛顔つなぐえひめ国体・えひめ大会がある、そして新たな温泉施設、飛鳥乃湯泉の誕生など記念の年が重なるということになりますが、これからも主要な交通機関や大手の旅行会社、地域の皆さんとも連携をしながら、まず1つ目に新ゴールデンルートになってますので、新ゴールデンルートを活用した誘客、2つ目に先ほど申し上げた集客力のあるイベントの開催、3つ目に外国人観光客の誘致などあらゆる努力を重ねていきたいと思っています。観光戦略、誘客の戦略としては広島地域との連携をさらに強化しまして、国策やJRの戦略、西遊紀行プロジェクトとも連携しながら、新ゴールデンルートの市場への定着と交流人口の拡大に取り組んでいきたいと思っています。また、道後オンセナートも9月から構えていますし、インバウンド戦略としては2020年のオリンピックに向けて増加する外国人観光客の誘致を進めていきます。民間と連携して地域のおもてなし力を高めて、2度、3度松山に来ていただけるような取り組みを強化していければと思っています。こういった取り組みで、観光客の満足度を高めて口コミ客やリピーターの増加につなげていきたいなと思っています。

【修学旅行誘致】
(記者)
松山市を訪れた中高生にどのようなことを感じてほしいか、また、学んでほしいか?
(市長)
さまざま取り組んでいますが、例えば、修学旅行が増えてきているのは、ちょっと経緯をご説明しますと、やはり広島に修学旅行で来ている子どもたちは多いですね。原爆ドームなどもありますので。平和学習。で、そういう中で広島さんと連携した取り組みができていると。今の子どもたちっていうのは例えば、1つの例ですけども、作物がどのようになっているのかあまり都会の子は知らなかったり、そういったところで中島にチャーターした船で来ていただいて、いわば広島・松山は最速ですと68分ですからね。昼のクルージングとも言いましょうか、多島美も観られます。島に来ていただいてみかんの収穫を体験していただくですとか、また浜辺で地引網をして島の方々と一緒に海鮮バーベキューをするとか、また道後に来ていただいて、道後の商店街っていうのは1件も空き店舗がないような非常ににぎやかな商店街ですけども、そこでお土産物を買っていただいたりとか。安全ですよね。安全に夜も過ごすことができますよね。また、ホテル旅館で食事のマナーを学んでいただくとか。そういったところ、松山のたからを市民の皆さんと磨いて、いわば松山市が商品開発をしてきたわけです。それが実際に修学旅行の誘致に行って獲得している状況があります。また、平成22年からいうと順に42校、51校、53校、57校、62校、63校、64校と上がってきましたので、将来の旅人口を作りますから。中学生、高校生の時に松山に行ったね、良かったね、今度大人になって行ってみようかとか。2度、3度の来訪につながっていきますので、ここも頑張っていきたいなと思っています。

【道後温泉本館改修工事】
(記者)
スケジュールの進捗状況は?
(市長)
これまでどおりで特に変更ありません。
(記者)
来年の4月以降という話も出たが?
(市長)
まだ発表できる段階ではありません。
(記者)
方針自体は去年出て、工事をするということは決まっている中で、なかなかスケジュールが固まらない要因は何か?
(市長)
適切な時期をみて着手をしていきたいという思いです。また、国体終了後の適切な時期に着手をするというこれまでのスタンスどおりです。発表できるようになったら発表させていた
だきます。

【道後温泉別館 飛鳥乃温泉(あすかのゆ)】
(記者)
茶菓子などは市民が参加してアイディアを出すのか?
(道後温泉事務所長)
選考は、地元団体の代表者の方や、市内にあるお菓子やデザインを専門とする専門学校の先生や生徒さんです。そして、別館の内装品展示のデザインを行っている企業の担当者などを外部有識者として招いています。こういった方にご意見をいただきながら審査を進めています。
(市長)
湯帳は正倉院文書っていうんですかね、の記述では、ユカタビラとも言いまして、一定以上の身分の方が身に着けたものと考えられて、ユカタの原型となったと言われています。古くは魏志倭人伝に記載のある貫頭衣という、貫く、頭、衣と書きますが、貫頭衣までさかのぼり、また8世紀の時代も正倉院、東大寺などでは着られていて、平安時代の中期に編纂された古代の法典、延喜式にも出てくる衣服となっています。本館にあります皇室専用のお風呂、又新殿を忠実に再現した浴室、特別浴室、2室になるんですが、湯帳を着て古代の入浴が体感いただけるようになります。また全国へも情報発信をしたいと考えています。道後温泉別館 飛鳥乃湯泉は計画の段階から地元まちづくり団体の意見を反映しながら取り組んできた経緯があります。湯帳の制作も地元に取り組んでいただいていまして、詳細は決まり次第公表させていただきます。
※質疑応答は内容を要約しています。

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