平成24年12月25日 今年1年を振り返って

更新日:2013年1月16日

  • 日時 平成24年12月25日(火曜日)午前11時から
  • 場所 本館3階第1会議室
  • 記者数 16人

議題

  • 今年1年を振り返って

会見内容

 平成24年も残すところ、1週間ほどとなりましたが、報道関係の皆様には、この1年、大変お世話になりました。
 さて、今年を振り返ってみますと、東日本大震災からの復興需要等が下支えし、景気が回復していくことが期待されていましたが、衆参のねじれ国会の下とはいえ、政争の繰り返しにより貴重な時間が浪費され、震災復興への対策はもちろん、原発のあり方や将来的なエネルギー政策についても具体的なビジョンが示されるに至っておらず、国民が求める様々な課題へ対応したとは言い難いのではないかと感じています。
 そのような中、先般行われました衆議院選挙により、新しい政権が誕生しましたが、与野党とも、国民から託された重大な責任を十分に認識し、我が国が直面する重要課題に真正面から向き合うとともに、前向きな議論を通じて、日本国民が強い自信と誇りを持てる国を実現していただきたいと思っています。
 ここで国の経済に目を向けますと、世界景気のさらなる下振れなどの影響により、生産や輸出が弱含む外需要因に加え、これまで底堅く推移してきた内需も、エコカー補助金の終了など政策効果の一巡により個人消費がおおむね横ばいとなるなど、景気回復の動きに足踏みがみられます。
 また、貿易収支は震災後、輸出の低迷とエネルギー輸入の高止まりという構図が定着し、当面赤字基調が続く可能性が高い状況下にあって、世界的に金融緩和競争が繰り広げられ、欧州債務問題や米中経済の先行き次第では再び円高が進むことも懸念されるほか、日本最大の貿易相手国である中国の景気減速や尖閣諸島を巡る領土問題から、日本企業の対中輸出の減少や企業収益の悪化が懸念されるなど、景気の先行きは予断を許さない状況となっています。
 本市もこのような社会情勢等もあり、民生費をはじめとした行政需要が膨らみ続けていることから、更なる厳しい財政運営を覚悟せざるを得ない状況ですので、本市独自の行財政改革や重点的な取り組み事項を設定し、「削るべきは削るが、やるべきことはやる」という姿勢を堅持し、引き続き、中期的・長期的展望に立った財政基盤の強化に努めてまいりたいと思います。

 そうした中、本市にとっては、非常に明るい話題もありました。ロンドンオリンピックでは、日本が過去最高のメダル38個を獲得しましたが、松山市出身の中矢力選手が夢の大舞台で素晴らしい結果を残し、郷土の大きな誇りとなりました。
 また、7月には、地方球場では初となった2回目のプロ野球オールスターゲームの開催で多くの市民の皆さんに感動を再び届けることができるとともに、全国に野球王国愛媛松山の名を馳せることが出来ました。来年も、本市で毎年秋季キャンプをしていただいている東京ヤクルトスワローズ対阪神タイガースの3連戦が5月に、また、7月には、日米大学野球が予定されるなど、スポーツで地域が盛り上がるのではないかと期待しているところです。
 また、先月に城山公園で開催された「えひめ・松山産業まつりウイズメディアパーティー~すごいもの博2012~」では、市の内外から約11万4千人ものかたがたが来場されましたが、トーク&ライブで盛り上げていただいた、松山うたこころ大使の五木ひろしさんが、NHKの紅白歌合戦で、松山・二番町を舞台とした「夜明けのブルース」を歌われることになり、市民とともに、大晦日を楽しみにしているところです。

 それでは、この1年の市政を振り返ってみたいと思います。
 まず、私が就任して以来取り組んできましたタウンミーティングは、現在37地区で開催し、今年度中に41地区すべての地区を回り終える予定です。これは毎月1箇所以上のペースでありまして、この中で地域の魅力や課題をお聞かせいただき、地域の現状について市民の皆さんと認識を共有し、地域と行政との役割分担を踏まえたまちづくりについて一緒に考えさせていただいています。そして、お預かりしたご意見については、実現可能なものから事業化するなど、市民の声をいち早く市政に反映させています。
 また、高齢者や障がいのある人たちの負担軽減と利便性の向上を図るため、別館1階に「福祉総合窓口」を開設し国保・年金をはじめ、介護保険、高齢福祉、子育て支援、障がい福祉に関する手続きが、ワンストップで行うことができる体制を構築したところです。
 ことばのまちづくりでは、過去最多となる31の都道府県からエントリーがあった第15回「俳句甲子園」は、東京地方大会を羽田空港ターミナルビルで開催し、更なる情報発信を行いました。また、松山での全国大会では、書道パフォーマンス甲子園とのコラボレーションを行い、俳句と書道の2つの文化事業の融合を図ることで、節目となる記念大会を彩りました。
 今回、松山東高校が11年ぶりに優勝しましたので、市内ではたいへんな盛り上がりでしたが、更にこの俳句甲子園のイベントがサントリー地域文化賞を受賞することができたことで、話題の創出にもつながりましたことは、たいへんありがたいことでした。
 また、昨年、スタートしたスクールミーティングは、これまで小中学校合わせて24校で実施しておりますが、「10年後の松山市を語ろう」など、児童生徒みずからがテーマを選び、グループで話し合う中で積極的な意見が出されるなど、子どもたちのコミュニケーション能力の向上につながりました。
 さらに、小学生に自転車の安全な乗り方を正しく学んでもらうため、市有施設の利用料金割引の特典の付いた「自転車免許制度」を導入したほか、子ども目線の交通安全マップ作りを行うなど、子どもたち自身の「気づき」や「関心」の醸成に努めました。

 災害対策では、近い将来発生が予測される南海地震などに備えるため「松山市学校施設耐震化計画」を策定し、子どもたちの安全はもとより、避難所にもなる学校の耐震化に全力をあげて取り組んできました。また、災害時に児童・生徒の安全を守るため、小中学校の先生に専門的な知識や技能を身に付けてもらおうと、防災士の養成講習を実施し、市内全84小中学校に163人の防災士の先生が誕生しましたので、今後これらの先生を中心に、各学校の実態に応じて、防災マニュアルや避難訓練の見直しなどを行い、学校の防災力の強化を進めていきます。また、これにより市全体の防災士の人数は、引き続き自治体では日本一の1,550人となっており、自主防災組織の結成率についてもこの8月に100パーセントを達成したところです。
 次に、運動場の芝生化ですが、これまでに保育所4箇所、幼稚園2箇所、小学校1校、さらに三津の地域交流センターグラウンドで整備を終えました。運動場の芝生化は、子どもの運動能力の向上はもちろんのこと、コミュニケーション能力の向上にもつながるものと考えており、今後も地域における協力体制はもちろん、雨水利用など、節水に心がけた管理体制の整った運動場について芝生化を推進していきたいと考えております。
 また、商店街の空き店舗を活用して、保育事業や託児事業、子育て相談などを行う「松山市まちなか子育て・市民交流センター(愛称てくるん)」を今年3月に開館しましたが、休憩スペースやトイレを開放するほか、保育・託児事業や多目的交流スペースを使った様々なイベントを実施し、開館から216日で、利用者5万人を達成しました。今後も子育て支援や中心市街地の活性化につながればと思っております。
 福祉・医療部門では、予防医療の充実の観点から、子宮頸がんなどのワクチン接種や個別の医療機関における妊婦歯科健診の公費負担を実施してきました。今年度は、新たな取り組みとして、島しょ部にお住まいの方の負担の軽減や定住を促進するため、医療機関への通院や妊婦健診、透析治療のため通院する場合、航路運賃の一部についての助成を開始したところであり、11月からは事業を拡充し、子どもや付添いの保護者についても1回目の通院から助成しています。

 また、トップセールスでは、これまでの取り組みが功を奏し、例を挙げると今の時期のまつやま農林水産物ブランド「紅まどんな」の試食販売会は、日本最大の消費地である首都圏の三越伊勢丹7店舗まで広げ、実施することができ、私も現地へ赴き、まつやま農林水産物ブランドの品質の高さや安全性、そして商品に込められた生産者の強い思いをお伝えすることで、首都圏におけるブランド産品の販路の開拓と合わせ、本市への観光客の誘客にも努めてまいりました。おかげさまで、この「紅まどんな」の集中プロモーションの販売額は、228万円を超える売上げとなり、昨年に比べると68パーセント増加し、一昨年と比べると、約7倍の実績となっています。今後も、地域の特産品を、見て、触れて、味わってもらうことで多くの人に良さを知ってもらい、松山にお越しいただきたいとの思いから、土地の産物を知って人を招く、「地産知招」を推進してまいりたいと考えております。
 また、新しい観光戦略として「瀬戸内・松山」構想を掲げています。瀬戸内海が持つ魅力を最大限に引き出し、物語を演出しながら、広島地域と松山地域の資源を組み合わせ、このエリア全体に新たなスタイルの旅を創出し、新規観光客の獲得を目指しています。具体的には、松山、呉、広島、宮島を結ぶ海上ルートを「瀬戸内海道1号線」と命名し、「瀬戸内はいくるーず」や「クルーズフェリーバスプラン」など、新しい商品を開発したうえで、私自身、東京、名古屋、大阪、福岡などの交通事業者や大手旅行会社を中心にトップセールスを実施し、それぞれの地域を出発地とした、旅行商品も造成されてまいりました。
 なかでも、4月から6月までの3カ月にわたり、JRの重点送客キャンペーン、「瀬戸内・松山キャンペーン」を実施していただきましたが、期間中の広島・松山間の高速艇やフェリーの利用者数が約1万2千人、道後温泉宿泊者数については約2万6千人それぞれ増加するなど、大きな反響を呼び、その推定消費額は、4億5千5百万円にのぼるものと試算されます。今後とも、商品開発力と営業力を磨きながら、「瀬戸内・松山ツーリズム」の旅行市場への定着と、さらなる観光客の誘致に向けて、積極的に取り組んでまいります。

 また、「風早」と呼ばれる北条地域については、風早レトロタウン構想を策定し、「昭和の賑わいを求めて」というテーマのもと、「再生」「継承」「創造」の三つの視点に基づき、活性化を図るため、中核エリアと位置づける「鹿島」や「JR北条駅前通り」の活性化や賑わいの創出に取り組み、この夏には、鹿島の海開きイベントや北条駅前通りの夜店まつり、11月には風早レトロまつりが開催され、多くの市民で賑わいました。これからも各地域の代表者や商工関係者、学識経験者からご意見をいただきながら、引き続き、地域の皆さまとともに、活気あるまちづくりを進めていきたいと考えております。
 また、10月25日から11日間に亘って行われた「花園町通り」での社会実験では、多くのかたがたに訪れていただき、通行量も1.4倍から1.7倍となり、来街者のアンケートでも、8割を超える人に、道路空間の再配分に賛成していただいていますので、今後さらに地元の人たちと協議を重ねていきたいと考えております。
 さらに都市全体の価値や魅力の向上を図り、都市そのものに対する信頼や好感を獲得する「都市ブランド」の確立を目指し、戦略的なシティプロモーションの一環として、テレビのキー局や制作会社、あるいは雑誌社や新聞社といった中央のメディアに対して、本市の情報を効果的に届けることで、記事や番組での露出に繋げるメディアプロモーションを展開し、今年度は11月末の実績で、325件、広告換算金額が16億円を超え、費用の約118倍の広告効果を得ております。今後は、市民ワークショップや首都圏在住の本市出身者等のミーティングでの意見を踏まえながら「都市ブランド戦略プラン」を策定し、全国から“選ばれる都市・松山”を築いていきたいと考えています。
 以上、公約に掲げたものをこの1年間を中心に成果を申し上げてまいりましたが、このほか、市民1人1日当たりのごみ排出量は839グラムと50万人以上の都市では5年連続最少で、ごみの減量・リサイクルが進んでいるすばらしいまちでありますので、今後も引き続き、公約を一つずつ着実に実現していく中で、一人でも多くの人に自分たちのまちに愛着や誇りを持っていただき、また、そこに笑顔を作り出したいと考えています。

 魅力があふれ、笑顔のあるところには、多くの人が集まってきますし、その魅力が大きいほど、また笑顔の数が多いほど、訪れる人々も笑顔にできるものだと思います。
 ご承知のとおり、再来年の2014年は、瀬戸内海国立公園指定80周年、道後温泉本館建設120周年、四国八十八カ所霊場開創1200年といった節目の年となりますので、来年も地域の主人公である市民の皆さんと一緒に地域の宝を磨き上げることにより、新たな魅力づくりに取り組むとともに、あわせて夢や理想、目標の達成に向け切磋琢磨してまいりたいと考えています。そして、市民の皆さんが自分たちのまちに愛着や誇りを持ち、市外の人から見ても、魅力が溢れ、頭文字を並べると「い・か・す」になりますが、行ってみたい、買ってみたい、住んでみたいと思われる「全国に誇れるまち・松山」をつくりあげていくことが私の夢であり、使命だと考えておりますので、私自身も笑顔を忘れず、常に前向きな姿勢で市政運営に取り組んでまいります。
 最後に、『「この街で」ウェディングin松山』の応募結果について、ご報告させていただきます。
この取り組みは、松山市総合コミュニティセンターに設置されている「この街で」モニュメントを舞台に、作家の新井満さんをお迎えして、ことばのちから実行委員会主催のもとで人前結婚式を開催するものです。12月10日まで募集を行いましたところ、市の内外から総計48件の応募をいただきました。募集締め切り後、書類選考及び面談審査を行い、現在5組のカップルによる挙式を進めており、来年2月16日(土曜日)に開催することにしています。これにより、ことばを大切にするまち松山を全国に発信するとともに、参加者や列席者の皆さまには今以上の松山への愛着を持っていただき、一人でも多くのかたがたに笑顔になっていただきたいと考えておりますので、報道関係の皆さまにおかれましても、引き続き温かいご支援とご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。

(質問)
 松山にも国の直轄事業があると思うが、衆議院総選挙の結果による影響があるのか。
(市長)
 特にないと思っています。
 国会議員は国民から託された大事な仕事ですから、重大な責任を十分に認識し、我が国が直面する重要課題に真正面から向き合い、前向きな議論をしていただきたいと思います。
 国民が強い自信と誇りを持てる国を実現していただきたいと思っています。

(質問)
 新しい政権には、どのようなことを期待しているのか。
(市長)
 震災復興や外交、安全保障、経済対策、エネルギー問題など重要課題は山積していますので、待ったなしの状態です。このような重要課題に一刻も早く取り組んでいただくとともに、今まで以上に地方の声が反映される形を構築していただきたいと思っています。

(質問)
 景気が後退している中、トップセールスの役割は大きいと思うが、企業誘致に関してはどう考えているのか。
(市長)
 先日、県との連携による新たな企業誘致を発表したところですが、松山の地域経済を元気にするうえで、トップセールスは重要なポイントだと思っていますので、常に担当の地域経済課とよく話をしながら取り組んでいます。
 「アン(安)・キン(近)・マン(人)」という言葉を企業誘致のトップセールスで使います。まず、「アン」、松山は全国の中でも物価が安く、次に、「キン」、空港から市街地の距離の近さは、全国の中でも松山は指折りではないかと思っています。また、空港から近い臨海地帯は企業誘致の場所としてもふさわしいと思います。そして、「マン」はマンパワーです。松山市には大学生が約2万人いますので、「労働人口は充分に確保できます。優秀な若者たち学生たちがいますよ」と、よくPRしています。私の持ち味は、ポイントを短くまとめてアピールすることですから、引き続き積極的にトップセールスを行っていきたいと思っています。

(質問)
 選挙では特定候補を応援したが、結果について感想を聞きたい。また、新しく選ばれた議員にはどのようなことを望んでいるのか。
(市長)
 これまで申し上げてきたとおりですが、2年前の私の選挙では、池本さんが選挙対策本部長として私を支えてくれました。その池本さんが手を挙げるということであれば、応援しないことは人として筋が通らないと思いましたので、個人として、応援をさせていただきました。結果については、国民の皆さまが選ばれた結果なので、真摯に受け止めたいと思っています。
 当選された人には、国民から選ばれた代表ですから、国民のためにしっかりと仕事をしていただきたいと思っています。

(質問)
 残念な結果だったと思っているのか。
(市長)
 国民の皆さまが選ばれたことですから、真摯に受け止めたいと思います。

(質問)
 先ほどの地方に関わる政策について、具体的なことを聞きたい。
(市長)
 全体的なことでは、皆さんもよく聞かれる、「ひも付き補助金」という国から配分される使途を限定した補助金です。市民の皆さんと一番身近な立場にあるのが市役所ですから、市民の皆さんが望んでいる事業ができるように、財源と権限を私たちに任せていただきたいと思っています。そして、期限付きの政策もあります。例えば3年間だけの補助など、国から期間限定の補助金が配分されることもあります。大体そういう事業は良いものが多いのですが、3年経ったら「後は地方でやってください」ということになります。国の補助金がなくなったからといって、市民の皆さんのためになる事業を止めるわけにはいけませんから、市が財源を捻出して事業を継続することになります。また、市の単独事業についても、真に市民の皆さんが必要としている事業であるにも関わらず、「あなたたちが勝手にしている事業ですから、財源のことは知りません」という雰囲気も感じられます。このように一方的になるのではなく、国と地域が並列になって、地域の声が反映されるようになってほしいと思っています。

(質問)
 特定の候補者を応援したことで、議会運営を含めた市政運営に影響が出てくると思うが、見解を聞きたい。
(市長)
 影響がないように、しっかりと話をしていきたいと思います。

(質問)
 具体的には誰とどのような話をするのか。
(市長)
 各会派の議員さんです。

(質問)
 来年の観光戦略について聞きたい。
(市長)
 再来年は、瀬戸内海国立公園指定80周年、道後温泉建設120周年、四国八十八ケ所霊場開創1200年を迎えますので、来年はそれらに備えて魅力を向上させるプレの年になります。これまでのセールスの効果では、来年は、日本旅行さんと近畿日本ツーリストさんの共同企画、三つの節目が重なる再来年は、JTBさんによって、それぞれ4月から9月までの6カ月間、重点送客キャンペーンを実施していただけることになりました。これは、松山の良い気候である上期に全国の販売網を使い、目標を設定して瀬戸内・松山に観光客を送り込んでもらえるという、ありがたい事業ですから、これを誘致できたのは大きかったと思います。
 観光施策では、旅行会社さんと連携することが大事だと痛切に感じました。松山市では単にお願いするだけでなく、船舶会社さんに働きかけて安い料金を提示していただき、お客さまの利便性を向上させたり、修学旅行のための新たな旅行商品を作るなど、一歩、二歩、三歩踏み込んだ対応をしてきたので、今回の重点送客キャンペーンにつながったと思っています。もちろん他の旅行会社さんもありますので、これからもしっかり連携が取れるよう動いていきたいと思っています。

(質問)
 先日の道後温泉活性化計画審議会で、「椿の湯」の改築を答申とする方向性が示されたが、感想を聞きたい。
(市長)
 工事中の代替施設について、「椿の湯」の改築案で活発な議論をしていただいたと聞いています。今回、一次答申を頂くことで、本館の修復に向けた第一歩を踏み出せたと思っています。答申を1月に頂いた後、しっかりと具体的な検討を進めていきたいと思っています。

(質問)
 代替施設については、木造とコンクリートどちらが良いと考えているのか。
(市長)
 あくまでも個人の思いとしてですが、日本最古の温泉ですから、「いにしえのもの」というイメージを考えれば、鉄筋やコンクリートよりも木造の方が良いのではないかと思っています。木造には火災や湿気の問題などがありますが、法隆寺のように長く現存しているものもありますし、愛媛県は森林が多いですから、地元の木材を使用できればという思いもあります。
 私の思いは別にして、各分野の専門家が集まった審議会や地元の皆さんのご意見をいただいたうえで、決定されるべきと思っています。
 また、第三の外湯についても地元の皆さんから提言が出ていますが、これについても、これからもしっかりと意見調整をしていきたいと思っています。

(質問)
 久万高原町からのゴミ処理依頼について、いつ頃、受け入れ判断をするのか。
(市長)
 12月4日に久万高原町長さんがお越しになりまして、直接依頼を受けました。久万高原町の焼却施設は稼働後22年が経過しており老朽化が進んでいるが、財政的な面、環境への配慮から、町単独での施設の更新は難しいとのことです。そして、平成22年の4月から東温市さん、砥部町さんと研究協議会を立ち上げて、1市2町で広域処理の協議を行っているが、結論には至っていないそうです。そのような中、久万高原町の焼却施設が最も早く対応年数を迎えたため、協議会の方向性が決定するまでの間、松山市での処理を依頼されました。現時点では、新西クリーンセンターが稼働する来年4月1日以降、南クリーンセンターでの処理を予定しています。

(質問)
 来年度から南クリーンセンターで受け入れるのか。
(市長)
 はい。その予定です。

(質問)
 恒常的な受け入れになる可能性はあるのか。
(市長)
 受け入れ期間については、今後検討して決定しますが、暫定的なものです。3年から5年くらいと考えています。

(質問)
 産廃施設レッグ問題について、秋から大規模なボーリング調査をしてきたが、新たに判明したことや今後の方針などについて聞きたい。
(市長)
 担当課から愛媛県の回答が12月14日にあったと報告を受けています。当時の監督状況など一部の内容について、県に再度照会を行っているところです。

(質問)
 ボーリング調査の結果は。
(市長)
 県の管轄下の時期に、管理型の処分場において埋め立てが禁止されている廃油が埋め立てられていることが12月20日に判明しました。この廃油はボーリング調査によって確認しましたが、ボーリングの深さと過去の航空写真から平成9年以前に埋め立てられていたことが明らかになりました。

(質問)
 県と一緒に対応することがあれば聞きたい。
(市長)
 現在、産廃特措法による国の支援を求めるためにその準備作業を行っています。今後、国の支援が決定次第、抜本的な対策工事を実施したいと思っています。

(質問)
 平成9年以前であれば県の管轄下であるが、県に協力を求めることはしないのか。
(市長)
 現在一部の内容について、県に再度照会を行っています。愛媛県と連携して、支障の除去に努めていきたいと考えています。

(質問)
 松山城周辺の管理運営について、指定管理者導入の議案が否決されたが、今後の方針について聞きたい。
(市長)
 松山城や関連施設は観光、市民の憩いの場ですから、与える影響が大きいところです。安全な管理・運営をするために、早急に今後の対応策を検討しているところです。

(質問)
 新しく公募から始めることも含めて検討しているのか。
(市長)
 4月以降の管理・運営に支障をきたさないよう、関係部署で検討をしているところです。

(質問)
 新政権は生活保護費を段階的に引き下げると報道されているが、見解を聞きたい。
(市長)
 生活保護は真に必要とされている人にとってのセーフティネットです。かたや、生活保護費が増えることで他の事業を圧迫することもあってはいけませんので、現場を踏まえた意見集約を含めた総合的な判断が必要だと思っています。慎重な議論が必要な一方、早急な議論が必要ですから難しい問題だと思います。

(質問)
 愛媛FCのスタジアムを今治市に移転することについて、県がアンケート調査を実施したが、見解を聞きたい。
(市長)
 記事を拝見して、初めて知ったところです。

(質問)
 県がそのような動きをしていることについてはどのように思っているのか。
(市長)
 愛媛県としていろいろ考える中で、アンケート調査をされたのだと思います。

(質問)
 移転の可能性があっても構わないということなのか。
(市長)
 サポーターの皆さんの声やスポンサーの関係など、中々難しい面があるということは承知しています。

(質問)
 市として移転してほしくないという姿勢を見せることは、現時点ではないということなのか。
(市長)
 現時点ではありません。

(質問)
 「椿の湯」の名称変更について、その後の方針等について聞きたい。
(市長)
 椿は松山市の花でもあり、椿越しに入浴されている様子が天寿国のようだと聖徳太子の碑文に残っているように、椿は松山にとって大事なものです。私が申し上げていたのは、「椿の湯」という名前を無くすのではなく、せっかく同じお湯を使っているのだから、「道後温泉別館椿の湯」や「道後温泉分館椿の湯」など関連性が分かる名称が良いのではということです。

(質問)
 別館等の名所を付け加えるのか。
(市長)
 私の思いはそうですが、私の思いですべて決まるわけではありません。各分野の専門家が集まった審議会や地元の皆さんが、別の名前の方が良いという話になれば、変わってくると思います。

(質問)
 久万高原町からのゴミの受け入れについて、クリーンセンターのある地元住民にはこれから説明するのか。
(市長)
 南クリーンセンター周辺地区の市坪や余土、保免の町内会などに依頼があったことはすでに報告しています。今後、正式な協議を行う予定と担当から報告を受けています。

(質問)
 地元住民からは理解を得られると思っているのか。
(市長)
 今のところ、問題はないと思います。

(質問)
 今年の紅白歌合戦で、五木ひろしさんが『夜明けのブルース』を歌うことになったことについて、感想を聞きたい。
(市長)
 41年連続で紅白歌合戦に出場されている五木ひろしさんが、レーモンド松屋さんの関係で松山市二番町を舞台にした歌を歌ってくださるようになったことは、非常に幸運なことでした。松山市として何かできないか担当に伝え、「松山うたこころ大使」を任命させていただきました。五木さんは、本名が松山数夫さんであり、以前から松山に愛着を持たれていましたので、「松山うたこころ大使」に任命されたことで、より粋に感じて、「えひめ・まつやま産業まつり」にも来ていただくなど、さまざまな活動をしていただきました。また、140曲目の新曲で、ごろ合わせをすると「いよ」になりますので、これも不思議なことであったなと思っています。
 7月に関東へ出張した際には、五木さんにお会いして、「大ヒットおめでとうございます」と伝えたのですが、そのとき、相模原のホールは大勢の人が詰めかけていましたので、改めて五木さんの人気のすごさを感じて、本当にありがたいと思いました。
 紅白の曲がどのように決まるのか分かりませんが、五木さんの歌は140以上あり、その中で『よこはま・たそがれ』や『長良川艶歌』といったご当地ソングがありますから、別の曲になったら辛いなと思っていましたが、『夜明けのブルース』に決定しましたので、たいへんうれしく思いました。紅白を見ていただいたら、地元の皆さんは愛着や誇りを感じていただけるでしょうし、また、県外の人は「松山か、しばらく行ってないな、行ってみたいな」という思いを抱くこともあると思います。また、紅白歌合戦が終わった後、歌の寿命が終わるわけではありませんので、本当にありがたいことです。この2年間、一生懸命動かせていただいた中での、いろいろな人との出会いが私の財産だと思っています。これからも、一生懸命動くことによってこのような縁を得ることができたらと思っています。

お問い合わせ

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〒790-8571 愛媛県松山市二番町四丁目7-2 本館5階

電話:089-948-6705

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