令和4年1月6日 松山市年賀交歓会

更新日:2022年2月28日

 皆さま、明けましておめでとうございます。今日は多くの御来賓の方々をお迎えして、また関係団体の皆さま方と一緒に、感染症対策を徹底して、お客さまに来ていただいて、この松山市の年賀交歓会が開催できますことを大変うれしく思います。また今日は愛媛県の中村時広知事ですが、1月1日にお会いした時に、「野志さん、鳥インフルエンザなどの関係でひょっとしたら行くことができないかもしれません。」と直接伺っていました。今日は大変お忙しい中、愛媛県からは田中副知事さんにお越しいただいています。本当にありがとうございます。
 それでは市政をできるだけ皆さんに分かりやすくお伝えすることを旨としていますので、パワーポイントを使いながら、これまでの思い、また、これからの思いなどについて分かりやすく御説明させていただいたらと思います。
 2年ぶりの開催になります。3期目の最終年になりますので、皆さんとのお約束、公約を中心にこの3年間を振り返り、また、これからの私の思いをお話させていただきます。

 まず、新型コロナウイルス感染症対策では、今年度に総額約364億円、これまでの累計で約1,035億6千万円の予算を編成し、ワクチン接種をはじめ、愛媛県と連携し中小企業などへの応援金や、飲食店への時短協力金を給付するほか、12月23日から子育て世帯への臨時特別給付金を現金一括で支給を開始しています。また、市立の小学校、中学校では、児童生徒約3万8千人全員にタブレット端末を3年前倒して導入するなど、感染症の影響を最小限に抑えるよう全力で対策をしています。
 市民の皆さん、事業者の皆さんには、感染防止対策の徹底にご協力をいただき、心から感謝を申し上げます。引き続き市民の皆さんの健康を守る、経済を守る、強い姿勢で、時機を逸することなく対策を推し進めていきます。

 就任当初から、「現地・現場を大切に」「市民目線を大切に」と続けてきたタウンミーティング。去年は例えば、金融機関で働く皆さんや地域の皆さんと開催し、通算で125回になりました。2期目からは世代別や職業別、3期目からは新しく広報タイムを取り入れ、市政情報や生活に役立つお知らせをタイムリーに紹介しています。これまでの参加者は約7,500名、御意見は約1,900件頂いています。市民の皆さんの生の声は、私の貴重な財産です。

 また、市民の皆さんの利便性を高めるよう努めてきました。
 施設の利用料や市税、保険料の支払いを、スマートフォンでいつでもどこでもできるキャッシュレス決済を導入するほか、市役所1階の総合窓口センターをリニューアルし、通路をフラット化してベビーカーや車いすが通りやすくなり、窓口予約や混雑確認などができる案内システムも整備しました。そのほか、上下水道のワンストップ窓口を設置したり、マイナンバーカード交付センターをデパート内に開設するなどしています。

 また、令和2年7月、松山市は四国で初めて「SDGs未来都市」と「自治体SDGsモデル事業」の両方に選定され、これまでさまざまな機会を捉え、市民の皆さんにSDGsを啓発してきました。「松山市SDGs推進協議会」は、12月末時点で202団体に参加いただき、セミナーやワークショップなどSDGsの達成に向け連携して活動しています。

 去年11月に、全国の中核市の首長たちが集まる中核市サミットが、12年ぶりに松山市で開催されました。2度目の開催は松山市が初めてです。会場を分散し座席数を制限するなど感染対策を徹底して、市長、副市長、議員など55市、約450人が参加し、コロナ禍を機に進むデジタル化やさまざまな連携でのまちづくりに関し、話し合いました。ポストコロナの明るい未来を切り開いていくため、デジタルとリアルのバランスが取れた力強く、持続可能なまちづくりを推し進めていきます。
 まちづくりは行政だけではできません。これからも皆さんと知恵を出し合い、市民が主役のまちづくりを進めていくのに、まちづくり協議会をはじめ、地域の力が必要です。
 身近なコミュニティ施設である公民館は、3階建ての公民館にエレベーターの設置を検討するほか、番町公民館は夏ごろに建て替え工事が完了する予定です。

 中学3年生までの医療費無料化は、愛媛県をはじめ、医師会や歯科医師会など関係機関のご協力で、令和2年1月から開始しました。子育て家庭の経済的な負担を減らすほか、病気の早期発見や治療を支援しています。
 令和2年から、出産後、支援が必要な母親や乳児に、助産師などが心身のケアや育児のサポートなどきめ細かな支援を行う「産後ケア事業」を開始しました。母親の心身の不調を改善し、育児不安を軽減するなど産後うつの予防につながっています。
 また、子どもを持ちたいと望むご夫婦への支援で、特定不妊治療に加え、一般不妊治療にも拡大し、本市独自の助成制度を創設して、令和2年度は259件、今年度はすでに昨年度を上回る利用があり、多くの方に必要な検査や治療を早期に受けていただいています。
 今後も、子ども医療費の無料化を継続するとともに、産後ケアを充実するなど、引き続き子育て家庭を応援していきます。
 特に、今年の4月からは、新しく子どもの発達支援に関する総合的な相談窓口を、若草町のハーモニープラザに設けます。

 次に、待機児童対策です。保育の質を高めるため、基準を満たし定員を超え受け入れた施設へ助成するほか、保育人材を確保する支援をしています。また、待機児童が比較的多い地区では、臨時園舎を設置しています。
 その結果、松山市の保育施設と保育定員は、子ども・子育て支援新制度が始まる前の平成26年度と比べ、令和3年度までで保育施設が56増加し122園、保育定員が2,163人増加し8,358人です。
 引き続き、現場の負担を軽減して保育士を確保するほか、多くの児童を受け入れた場合の助成や入園予約制などソフト面の対策に加え、臨時園舎の増設などハード面の対策を合わせて行い、着実に待機児童を解消していきます。
 児童クラブは、平成26年度の64クラブから55クラブ増え、現在119クラブ。約2,260人の新しい受け入れを確保し、約5,800人の児童を受け入れられます。また、夕方6時30分以降も保育をしているクラブが61クラブになるなど、利用者のニーズにも応えています。
 夏休みなど長期休暇中の子どもの居場所づくりでは、休日子どもカレッジを開始し、愛媛県や大学と連携し、松山大学で、昼間保護者のいない留守家庭児童などに、学びや遊びの場を提供しています。好評で利用者も多く、去年からはハーモニープラザでも実施しています。

 今年の夏は、松山市を含め四国4県で全国高等学校総合体育大会が、7月27日には、地方球場では初めて3度目のプロ野球オールスターゲームが10年ぶりに坊っちゃんスタジアムで開催されます。開催に向け、スコアボードを全面フルカラーLEDに改修するほか、誰もが気軽に参加できる野球体験イベントを開催するなど、愛媛県と20市町で連携しながら、ソフト、ハードの両面で野球熱を盛り上げていきます。
 また、引き続きウィズコロナ、アフターコロナを見据えたスポーツコンベンションの誘致を進め、地域のプロスポーツを支援するなど、「スポーティングシティまつやま」の実現を目指します。

 ことばを大切にするまちづくりでは、10年ぶり3回目の「だから、ことば大募集」を行い、コロナ禍で会いたい人に会えない、行きたい場所に行けないからこそ、さまざまな「想い」のこもった「ことば」が生まれました。全国47都道府県、海外10の国と地域から過去最多の22,440点のことばが寄せられ、市民の皆さんを元気づけ、周りの人へ感謝を伝えることばが多くありました。
 皆さんから頂いた「ことば」は、松山市の宝です。ことばで街を彩り、松山に住む人、松山を訪れた人に笑顔と元気を届けていきます。

 全国で毎年のように大規模な自然災害が発生しています。過去の経験や知識を生かしながら、地域防災力をさらに高めていきます。
 松山市では、平成30年7月の西日本豪雨の翌年から、愛媛大学と東京大学や、産官学民と連携し、全国で初めて全ての世代に防災教育を行う「全世代型防災教育」を実施しています。小学生から高齢者まで、切れ目なく防災リーダーを育てる教育プログラムを実践しながら、地域防災の担い手を確保しています。松山モデルとして確立し、広く全国に発信したいと考えています。
 新規水源に関しては、市議会の皆さんと協議を重ねながら、優先的に取り組む方策を検討しています。

 必要な医療や介護が不安なく受けられるよう、高齢者の総合相談拠点である地域包括支援センターを、今年4月から13センタープラス2サブセンターに増設します。
 また、今月から、ごみ出しが難しい高齢者宅へ個別収集する「ふれあい収集」の社会実験を行います。久米、河野、垣生の3地区をモデルに、75歳以上の1人暮らしで一定以上の介護が必要な方などを対象に、自宅前に出したごみを松山市が収集し負担を減らすほか、必要に応じて声掛けし、孤立化も防ぎます。
 誰もが住み慣れた地域で生き生きと暮らせるよう、市内全域での実施に向け検証します。

 観光振興については、もうしばらくはウィズコロナとして感染対策を徹底しながらとなりますが、今後はポストコロナを見据え、戦略的に誘客していきたいと考えています。特に、国内では「瀬戸内・松山」構想策定から10年が経過し、今後は九州地域を新しく重点ターゲットエリアに加え、積極的にプロモーションしていきます。
 修学旅行は、松山市での旅が安全・安心であることが評価され、去年は速報で過去最高を更新し160校を超える見込みです。引き続き修学旅行の誘致を進めるほか、コロナ禍でニーズが高まったグリーンツーリズムや、旅行での動機で最も多い「食」の魅力を生かした旅行商品を造成し、松山ならではのフードツーリズムを進めていきます。
 また、感染症の動向によるものの、適切な時期に、台湾を中心としたインバウンド戦略も再開したいと考えています。

 道後温泉本館の保存修理工事は、令和6年末の完了を目指し、地元をはじめ関係の方々のご協力で、営業を続けながら順調に進んでいます。
 去年7月から後期工事に入り、合わせて、新しく「温泉」という地域資源に「アート」を取り入れた「みんなの道後温泉 活性化プロジェクト」を開始し、世界的な画家 大竹伸朗さんが手掛けた本館の素屋根の作品や、写真家で映画監督の蜷川実花さんが道後温泉別館 飛鳥乃湯泉の中庭の床面や回廊を「花」の写真で装飾するなど、この期間ならではの魅力を発信しています。
 今月の20日からは、保存修理工事が完了した又新殿の一般観覧を3年ぶりに再開します。
 そして今年は、4年ぶりにアートの大祭「道後オンセナート2022」も開催します。
 松山城は、今月の15日に築城420年の節目を迎えます。
 これからも、地域の宝を生かし、積極的な企業誘致など元気な産業を応援し、成長する松山を目指します。

 少子高齢化が進む中、松山市では、歩行者や自転車といったゆっくりの交通に配慮した、歩いて暮らせるまちづくりをしています。
 松山市駅前広場は、花園町通りと銀天街をつなぎ、一日約3万人の乗降客が行き交う市内最大の交通結節点です。市内電車の乗り場を郊外電車に近づけ乗り継ぎを便利にするほか、バスの乗降場所を集約し、シンボル広場を整備します。
 去年11月に社会実験を行いました。交通への影響や賑わいの効果などを調べました。
 今後、社会実験の結果を十分に分析し、商店街やタクシーの関係者、利用者の意見も聞きながら基本設計を取りまとめ、今年着工します。完成後は、公共交通の利便性が高まるのはもちろん、新しい賑わいや魅力が増え、中心市街地がさらに活性化すると考えています。
 また、城山公園の第2期整備を進めるほか、総合公園の魅力を高める仕掛けも検討しています。

  松山市では、『坂の上の雲』のまちづくりを進めています。
 明治という時代の転換期を駆け抜けた、小説『坂の上の雲』の主人公たちのように、課題に立ち向かい、夢と理想を持って何事にも挑戦し続けます。
 まちづくりの中核を担う坂の上の雲ミュージアムは、今年4月に開館15周年を迎えます。建築家 安藤忠雄さんのコーナーをリニューアルするほか、記念シンポジウムを開催するなど、「坂の上の雲のまち松山」の新しい魅力を全国に発信していきます。

 これからも、地域資源を生かした市民主体のまちづくりを支援して、子どもたちや若者のシビックプライドを醸成し、住み続けたい松山を築いていきます。変わらず、現地・現場を大切に、市民目線を大切に、一人でも多くの人を笑顔にしていくために、全力で取り組んでいきます。
 長くなりましたが、皆さま方の御理解と御協力を心からお願いし、新年に当たっての私からの御挨拶とさせていただきます。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

お問い合わせ

秘書課

〒790-8571 愛媛県松山市二番町四丁目7-2 本館3階

電話:089-948-6200

E-mail:hishoka3@city.matsuyama.ehime.jp

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