平成26年11月28日 市長就任式

更新日:2015年1月21日

 11月16日に行われました市長選挙で12万5,334票の票をいただき、引き続き市長に就任させていただくことになりました。
 今、12万5,334票と言いましたが、私は市民のお一人お一人、一票一票を大切にしたいので、あえて1の位の単位まで申し上げました。多くの票を頂きましたが、これは私一人が評価されたとは全く思っていません。これは、皆さんとともにしてきた仕事が評価された結果だと思っています。
 皆さんもご存知のように、私の1期目のスローガンは「一人でも多くの人を笑顔に 全国に誇れる、わがまち松山」でした。「全国に誇れる、わがまち松山」と言いますと、「観光」、「環境」、「防災」の分野で国から認められ、時間の都合もありますので詳しくは申し上げませんが、全国に誇れるまちづくりができました。
 そして、現在、国自体が一千兆円の借金を抱えています。例えば、県と市が違う方向を向いている状況ではよいまちづくりはできません。県民・市民の生活にもつながると思いましたので、当初から県市連携を深めていくという方針で進めてきましたし、もちろん愛媛県と松山市では、県は県民の立場に立ち、市は市民の立場に立つわけですから、ときには議論になることもありますが、あくまでも喧嘩ではなく、議論を重ねながら良い落としどころを探るように、皆さんにも仕事をしていただきました。

 そしてもう一つ。市民協働のまちづくりができれば、このまちはもっと伸びると思っていましたので、就任以来、タウンミーティングを重ねてまいりました。タウンミーティング課が中心となって本当によくやってくれたと思います。市役所で待っている方が楽です。待っている方が楽ですけれども、はたして、それでよいのでしょうか。我々の方から出向いていきましょうということで、各地区に出向いて行きました。私が号令をかけましたので逃げるわけにはいきません。必ず1カ月を目処に返事をしないといけませんでした。各課もそういう対応を求められたわけですから、皆さんもしんどかったと思いますが、そのしんどいタウンミーティングを2巡もして、「市役所に言ったもののいつまでたっても変わらない。ほったらかしにされる」、そんなことでは市民の皆さんと一緒になった協働のまちづくりはできません。今、おかげさまで一つ一つの課題に対処していますので、市民協働のまちづくりができる道筋が整いました。県市連携ができます。市民協働のまちづくりができます。そして、もともと松山市は幸せが感じられるところでもあります。
 これまで言ってきたことをあえてもう一度申し上げますが、これだけ恵まれている市はないと思います。現存12天守の一つである松山城がなかったら、松山市の観光はどうなっていたでしょうか。観光施設が無く、それでも観光で人を集めなければならないということだったら、一体どうやってお客さんに来てもらったでしょうか。天からの恵みである道後温泉が無かったら、どうやってお客さんを集めてきたでしょうか。道後温泉本館の他に、松山には我々を癒してくれる温泉が10カ所程あります。また、松山は温暖な気候に恵まれています。このまちが、雪が降り積もったり、雨が多いまちであったらどうでしょう。冬にはなかなか外出することができないまちだったら、「歩いて健康なまちづくり」や「公共交通を活かしたまちづくり」はできなかったと思います。「公共交通を活かしたまちづくり」をすることによって、「高齢化に対応したまちづくり」、「環境に配慮したまちづくり」もできます。こういったお城や、道後温泉、穏やかな気候や風土、そして穏やかな人情など元々の素材に、松山は恵まれています。

 そして、市の財政が非常に逼迫をしている状況であれば、なかなか難しかったと思いますが、おかげさまで健全財政を維持しています。まさに、これから地域拠点都市が求められます。これは松山だけがよかったらよいという話ではありません。周辺の市町と協力させていただきながら、光るまち、地域拠点都市になっていくことが松山市には大いに求められていると思います。そこで、皆さんに重ねてお伝えをしたいのは、2期目のキャッチフレーズは「一人でも多くの人を笑顔に」、この前半はあえて変えませんでした。私は何のために仕事をするのかというと、一人でも多くの人に笑顔になっていただくためです。これは我々の共通の思いの基本中の基本です。そして2期目のキャッチフレーズの後半は、「幸せ実感都市 まつやま」です。もちろん松山だけがよいのではなくて、周辺の市町と協力をしながら、地域拠点都市になっていくこと、幸せを実感できる都市になっていくことが、これからの松山には求められています。
 私は一市民出身です。一市民出身だからこそ、皆さんには、「現地・現場を大切にする」、「市民目線を大切にする」ということを重ねてこれまで申し上げてきましたが、これは我々の共通の思いです。市民目線を大切にすること。市役所は、国・県・市とある自治体の中で、一番市民の皆さんと近い存在です。市民の皆さんと距離が近ければ近いほど、様々なことを言われます。なかなかシビアな事を言われることもあるでしょう。でも、シビアな事だけでしょうか。心を開けば、耳を傾ければ、ああそういうやり方もあるんだなと市民の皆さんから、また現地・現場から教わることも多々あるでしょう。我々は最も身近な自治体であるからこそ、市民の皆さんとの距離を自ら手放してしまっては、我々の存在意義はありません。「現地・現場を大切にすること」、「市民目線を大切にすること」、「市民の皆さんとの距離の近さを大切にすること」。これらを肝に銘じていただきたいと思います。

 今日は長い話はしません。毎回のことでしたら、例えば市長の就任の時は、皆さんが市役所の前に並ばれて、そして拍手で迎えていただいて花束を受けて、これはありがたいことではありますが、私はそのことより市民の皆さんと接する時間を増やしていただきたいと思ったので、今回はそのセレモニーは止めにしてくださいと申し上げました。皆さんに話をさせていただくだけにしました。
 とにかく、これからは「現地・現場を大切にすること」、「市民目線を大切にすること」、「市民の皆さんとの距離の近さを大切にすること」を実践してください。松山市はやれます。持っている素材は全国の中でも非常に秀でています。そして、市民協働のまちづくりができるようになっています。これで県市連携ができないと、また多くの余分な力を使わなければならなかったでしょうが、県市連携もできます。松山は全国の中で注目を浴びる存在にならなければなりません。もちろん日本一のまちづくりを目指すことができますから、皆さんには大いに力を発揮していただきたいと思っています。「現地・現場を大切にすること」、「市民目線を大切にすること」、「市民の皆さんとの距離の近さを大切にすること」、これらを皆さんに重ねてお伝えをして、私の今日の訓示を終わらせていただきます。

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