平成25年1月4日 平成25年松山市年賀交歓会

更新日:2013年3月5日

 皆様、明けましておめでとうございます。
 皆様方には、年始で大変お忙しい中、また、今日は大変寒い中、お集まりをいただきまして、ありがとうございます。
 恒例の年賀交歓会ですけども、今年はテーマを設けています。「歌の力」を、今年の年賀交歓会のテーマにさせていただきました。考えの発端になりましたのは、12月31日の大晦日のことでした。松山市にとってはうれしいニュースでした。NHKの紅白歌合戦で、五木ひろしさんが松山市二番町を舞台にした「夜明けのブルース」を歌われました。見たという方、拍手をしていただけますか。NHKさんの発表によると、番組後半の視聴率は42.5%だったようですけども、この会場の皆様にはそれ以上に多くの方にご覧いただいたようです。日本の人口を仮に1億人と考えますと、4,250万人の方が、五木ひろしさんの「夜明けのブルース」を聴かれたことになります。しかも、五木ひろしさんが歌われるだけでなく、バックにAKB48の皆さんがついて、「松山」とコーラスをしていただきました。これは若い方にも松山の大いなるPRになったのではないかと思っています。そういったことから、今回は「歌の力」をテーマに、この年賀交歓会を作ってみようと考えました。
 「歌の力」と言いますと、さまざまなことがあると思いますが、例えば、仕事がしんどいときにみんなで声を合わせて歌おうという「田植え歌」があります。そして、ご存じかと思いますけども、三坂峠を越える時、馬子さんたちが歌った「三坂馬子唄」という歌があります。歌を歌うとストレス発散できるというのも「歌の力」です。また、お子さんがなかなか寝ないときに歌ったのが「子守歌」であり、さまざまな「歌の力」があると思います。
 今日は皆様方の手元に配られているこの年賀交歓会の式次第に、いろんな歌詞を入れさせていただきました。
 この会場、コミュニティセンターのコミュニティプラザに出ていただきますと、「この街で」のモニュメントを設置しています。また、お帰りになるときにモニュメントを見ていただいたらと思いますけども、松山で生まれた「この街で」が誕生して、今年で8年目を数えます。

 そういったことから、2月には、あのモニュメントの上で、ことばを大事にする松山ならではの「『この街で』ウェディングin松山」を開催させていただきます。応募してくださった多くの方々の中から5組を選ばせていただいて、人前結婚式の形で、「この街で」をまたアピールするイベントを開催することにしました。
 「この街で」ですが、私の方でJRさんにお願いをしまして、今、JR松山駅で列車の到着メロディーとして流れています。伊予鉄道さんにもご協力いただきまして、伊予鉄道さんの松山市駅では、電車の出発メロディーとして「この街で」が流れています。また、もともとは路面電車に書かれていた松山ならではの元気が出ることばたち、ほっとするようなことばたちが、今、路面電車だけでなくて、郊外電車、そして、空港と道後温泉を行き来するリムジンバス、松山空港の到着ロビー、そして、出発ロビーにも書かれています。
 作家の新井満さんからは「こんなまちづくりをしているところは、全国どこに行ってもないですよ、市長さん」と言われていますので、ことばを大事にするまち、この松山ならではの、松山らしい取り組みを広げていきたいと思っています。
 また、今日の式次第には「松山市の歌」もプリントさせていただいています。これは、今から34年前の昭和54年に松山市制90周年を記念して、歌詞を公募しました。そして、曲は芥川也寸志さんが作ってくださいました。芥川也寸志さんというと、気付かれる方もいらっしゃるかと思いますが、あの芥川龍之介さんの三男でいらっしゃいます。例えば、映画の「八甲田山」、「八つ墓村」、また「赤穂浪士」などのテーマ曲を手がけられた方です。童謡では、「小鳥のうた」の作曲を手がけられました。これからのふるさと、松山のことを考えますと、とても大事な歌詞が書かれているのに気付きました。ちょっと読ませていただきます。

「1. 明るい日ざしの そそぐ町
      やさしい心と 夢がある
    緑あふれる緑の松山 松山市
      話そうみんなで 声かけて
    より合う糸が 愛になる 」

2番は特に松山らしい歌詞です。

「2. 歴史の生きてる 城下町
      くんでもつきない 湯の香り
    そだつ文化の文化の松山 松山市
      つなぐ手と手が 輪になって
    幸せ運ぶ 虹になる 」
 これからの松山に大事なキーワードがたくさん盛り込まれています。これが34年前に作られましたけども、徐々に歌われることが少なくなっていました。ちょっともったいないなと思いまして、市民の皆さんに親しんでいただくメロディーにしようと考えました。そして今、ごみ収集車のメロディーとして活用されています。どんな場面で使わせていただこうかなと考えました。今までごみ収集車のメロディーには「赤とんぼ」が使われていました。午前に行うごみ収集に「夕焼け小焼けの赤とんぼ」がなぜ使われるのか不思議ですよね。なぜ「赤とんぼ」になったのか古いことから調べました。以前は、ごみ収集は各ご家庭からかごのようなものにごみを入れて出して、ごみ収集が終わったらそれそれのご家庭でかごを回収してくださいということをやっていたようです。そこで、ごみ収集が終わりましたよと知らせるため、1日の終わりをイメージさせる曲ということで、夕焼けを歌った「赤とんぼ」が使われていた。「お猿のかごや」が使われていた地区もあるそうです。ごみ収集車のメーカーはそんなに数はありませんから、あるメーカーの収集車で、「赤とんぼ」のカセットテープを使っていたところ、それが全国に広まっていったそうです。ということで、「赤とんぼ」という曲を使うことにはあまり意味がない。そこで、この「赤とんぼ」よりも、歌いだしが「明るい日ざしのそそぐ町」で、朝の爽やかなメロディーにぴったりな「松山市の歌」をオルゴールのメロディーで流させていただいています。今、皆さんに「松山市の歌」により親しんでいただけるように、松山市役所でCDやカセットも貸出ししていますし、ホームページで音楽配信もしていますので、また確認していただけたらと思います。

 さて、式次第をめくっていただきますと、次は愛媛出身の新人歌手、えひめ憲一さんに今日披露していただく2曲の歌詞が書かれています。このえひめ憲一さんは、松山北高等学校から愛媛大学に進まれまして、大学を中退して、あの有名な演歌作曲家の大御所、船村徹さんのところに弟子入りをされ、内弟子、そして付き人を13年お務めになりました。船村徹さんのお名前を聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、それもそのはず、作品は名曲ばかりです。村田英雄さんの「王将」、北島三郎さんの「風雪ながれ旅」、鳥羽一郎さんの「兄弟船」、そして多くの方々が歌われた「矢切の渡し」などの作曲を手がけられた船村徹さんに弟子入りをされて、13年間苦労されて、昨年の7月にデビューされました。今日、ご披露いただきますけれども、故郷の人が応援しないと、どこの人が応援しますか。松山出身ですから、我々大いに応援をしたいと思います。特に2曲目の「おいでんか松山へ」は盆踊りにぴったりの曲ですので、これもまた皆さんに広めていただきたいなと思っています。
 そして、この式次第の最後に、「神輿音頭」が書かれていますが、この歌は松山の秋祭りの早朝に大きな音でよくかかる歌です。歌われているのは三橋美智也さんです。全盛期の昭和31年から昭和32年にかけては、「三橋に明けて三橋に暮れる」と言われたような、大変な歌手です。例えば、「達者でナ」、「夕焼けとんび」、有名なコマーシャルソングでは、「いいもんだな故郷は」などを歌われたのが三橋美智也さんです。「神輿音頭」を三橋美智也さんが歌っていたことは、松山の中でもほとんど知られていないことなので、ぜひ皆さんに知っていただきたいと思います。このような歌詞が歌われていますので、ご覧いただいたらと思います。

 さて、来年の話をすると鬼が笑うと言いますけれども、早速鬼には大笑いをしてもらおうと思います。来年の話です。来年は、松山にとって大事な年です。目の前にあります瀬戸内海が日本初の国立公園に指定されて来年で80周年を迎えます。そして、道後温泉本館が建設されて来年で120周年を迎えます。四国八十八箇所霊場が開かれて来年で1200年を迎えます。この年に観光を盛り上げないでいつ盛り上げるんだというような三つのことが重なる年です。これまで松山市の観光産業振興課が観光PRをしたり、そして私も全国にトップセールスに出かけていますが、全国への観光PRでは、大きな観光会社さんといかに連携することができるかどうかが大事なことです。おかげで実を結びまして、松山市の「瀬戸内・松山」構想に大いに賛同いただき、今年の4月から9月の6か月間は、近畿日本ツーリストさん、そして日本旅行さんの共同企画キャンペーンの地として、「瀬戸内・松山」が選ばれています。そして、大事な来年には、業界最大手であるJTBさんが同じく4月から9月の6か月間、重点送客キャンペーンの地として、瀬戸内・松山」を選んでくださっています。これはどちらも旅行会社さんが全国の販売網を使い、この松山に目標を設定して、お客さんを送り込んでくださるというものですから、大変経済効果が大きいものです。ちなみに、昨年の4月から6月はJRさんが主体となって「瀬戸内・松山キャンペーン」をしてくださいましたけども、そのときは道後温泉の宿泊者数は、2万6,000人の増、そして3か月間で4億5,500万円の経済効果がありましたので、良い連携ができたと感じています。

 また、まつやま農林水産物ブランドのトップセールス。まつやま農林水産物ブランドは8種類を認定しておりますが、今日はロビーの方で紅まどんなを試食していただきました。高いものになると、東京の果物専門店では1個1,000円とか2,000円の値段がするという紅まどんなです。大変ありがたかったのが、全国に20数店舗を有する三越伊勢丹グループさんとの出会いが大きなものがございまして、平成22年度は1店舗だったものが、平成23年度は3店舗、平成24年度は年間2,500万人のお客さんが訪れるという基幹店である伊勢丹新宿店を含め、7店舗で販売できるようになっています。その集中プロモーション期間の売り上げも、平成22年度は約30万円、平成23年度は約130万円、平成24年度は約230万円と、最初に比べると7倍以上に伸びてきていますので、これからもトップセールスを続けていきたいと思っています。
 また、シティプロモーション。これまで松山市役所は、観光は観光、企業誘致は企業誘致、農林水産物のPRは農林水産物のPR、それぞれでがんばってきていたんですが、統括がいるだろうということで、私が就任してから最初の人事異動のときに、都市ブランド戦略課を作らせていただきました。
 今、松山の情報が、東京、関東でテレビ、ラジオ、雑誌、新聞、WEBで紹介されることが多くなってきています。私もメディア出身でございますので、どういうふうにしたら東京のメディアに取り上げていただけるかは、知っているつもりです。おかげさまで、この取り組みにより、昨年の4月から11月末で325件、事業費の約118倍にあたる、広告費に換算すると16億円を超える効果をもたらすことができました。これからも市の特徴であるシティプロモーションを続けていただきたいと思っています。

 また、大街道の空き店舗を利用し、商店街の賑わい創出を、そして、子育てのバックアップのために作った市民の交流スペース「てくるん」ですけども、おかげさまで7か月で5万人の方が来てくださるような施設になりました。
 昨年は、ちょっと私が発案をいたしまして、子どもたちの自転車マナーが良くないということで、子ども自転車免許証というのを始めさせていただきました。自転車に乗り始める小学校3年生が対象になります。まず学校で講習を受けてもらったらブルーの免許証、そして実際に運動場での講習を受けてもらったらゴールド免許証を発行します。そして、ただそういう免許証を発行しただけでは捨てられてしまいますので、アクアパレットなど松山市の市有施設の割引をつけたことで、だいぶん子どもたちの自転車マナーの向上、賑わいの向上にも繋がっていると思っています。
 また、消防団を応援しようという「まつやま・だん団プロジェクト」という取り組みをしていまして、消防団員の数は四国一、災害時には女性の視点も大事ですけども、女性消防団員の数は日本一です。
 私の公約の一つでありますタウンミーティングは、松山市内41地区中、今37地区まで終わりましたけども、これからも現場・現地を大切に、できることからすぐに市政に反映していきたいと思っています。
 また、市民の皆様にあちこち行かせるのではなく、我々の方が集まってこようという、105業務を一括して行えるようになりました「福祉総合窓口」を昨年7月2日に開設できたのも大きな出来事となっています。
 松山市役所といいますけども、「市」民の皆様の「役」に立つ「所」で、「市役所」でなければならないと思っていますので、これからも大好きな松山のために、身を粉にして、粉骨砕身、全身全霊、一所懸命、市政運営に当たっていきたいと思いますので、今年も皆様方のお力添えをお願いしまして、私の新年の挨拶とさせていただきます。
 これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

お問い合わせ

秘書課

〒790-8571 愛媛県松山市二番町四丁目7-2 本館3階

電話:089-948-6200

E-mail:hishoka3@city.matsuyama.ehime.jp

本文ここまで